「銃規制がされるまで自分たちの経験を発信し続ける」と決意を固めた高校生たち。左からブライアン・クックさん、モーガン・ウィリアムズさん、モニサ・オイセンさんら=米フロリダ州パークランドの高校銃乱射事件の現場近くで16日、國枝すみれ撮影 現場の映像 SNSで拡散 【パークランド(米南部フロリダ州)國枝すみれ】17人が犠牲となる銃乱射事件が起きた米南部フロリダ州の高校では、死のふちに立たされた生徒たちが、銃規制に取り組まない政治の無策に怒っていた。生徒らは「変化が起きるまで声を上げ続ける」と決意し、現場の生々しい映像をソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などで積極的に拡散している。 現場となったマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校の近くで16日、追悼式が催されていた。「私たちは怒っている。空約束はうんざり」。友人5人で参加したモニサ・オイセンさん(15)が言う。「私たちは死を見た
幼い頃に2度、性暴力の被害を受けた心理カウンセラーの女性が、親子向けの性教育セミナーを始めた。「私のように苦しむ子どもを無くしたい」。性の問題をタブー視せず、正しい性知識で身を守って欲しいと願う。 「プライベートパーツと呼ばれる口、胸、性器、肛門(こうもん)は、命をつなぐ大切な場所。勝手に触ろうとする人には『やめて』『嫌だ』と言って、逃げて良いです」 昨年12月、大阪市西区であったセミナーで、大阪府吹田市の柳谷和美さん(49)が呼びかけた。参加者は、未就学児や小学生とその母親ら計26人だった。 柳谷さんは、自らの出産シーンの動画を映し、男女の体の違いや子どもが生まれるまでの流れなどを説明。望まぬ妊娠や出産を防ぐため、「人を好きになることはとてもすてきなこと。でもセックスだけが愛情表現ではない」と訴えた。 親子を対象にするのは、性の…
2016年11月7日午後6時。日本体育大学の世田谷キャンパスにある記念講堂は、必修の授業でもないのに、ある講演を聞くために300人を超える学生や教職員でいっぱいになった。普段なら、部活動やアルバイトなどで学生たちも忙しくしている時間帯だ。 行われたのは、「学校・部活動における重大事故・事件から学ぶ研修会」と題したプログラム。この日は、3回開催分の初日だった。 登壇者は、学校の部活で我が子を亡くした親たち遺族ら。聴衆は主に、体育教師やスポーツ指導者を目指す日体大の学生や、今まさに指導者として活躍している同大の教職員たちだ。 遺族は、部活動で我が子を死に至らしめた顧問たちが行った体罰やシゴキ、緊急時の不適切な対応の実態を教えようと乗り込んだ人たちだ。「被害者の話を、指導者になったときに具体的に思い出せるよう、教員志望の学生に届けたい」と、研修会を企画した南部さおり准教授(スポーツ危機管理学)の
文科省の坪田知広児童生徒課課長に要望書を手渡す大貫さん(左)教員の行き過ぎた指導によって、子供を自殺に追いやってしまう「指導死」。その遺族でつくる「指導死」親の会が9月16日、子供たちへの正しい指導をするための安全配慮義務などを求めて、文科省に要望書を提出した。 要望書では、「子供の自殺が起きたときの背景調査の指針」に基づき、基本調査や詳細調査の実施を求めた。さらに、その結果を遺族に速やかに報告するよう要望した。同会では、遺族の求めに応じず、調査や学校内でのアンケートが行われない場合があり、文科省を通じて全国の教委に周知徹底してもらいたいと訴えている。 また子供たちへの正しい指導をするために、安全配慮義務を求めた。指導死の多くは、指導中に生徒を1人きりにしたときに起きていると指摘する。
児童や生徒が日常的に利用する通学路は、安全の確保と環境維持が不可欠だ。 そのためには、まず、交通量が多いエリアや見通しの悪いポイントなど、通学路の現状を、学校と保護者、そして行政機関が、くまなく把握することが必要だろう。 ・ゲーミフィケーションとクラウドソーシングを組み合わせたマッピングツール ノルウェーの首都オスロで開発された「Traffic Agent(トラフィック・エージェント)」は、児童がモバイル端末を使って、通学中、危険なスポットなどを共有し合う、クラウドソーシング志向のマッピングツール。 児童の視点から提示された通学路の課題や改善点を幅広く吸い上げることで、道路の修繕などに迅速に対応したり、よりよいインフラの整備につなげるのが狙いだ。 また、児童が楽しみながら参加できるよう、ゲームの要素を取り入れ、アニメーションや効果音を駆使しているのも、「Traffic Agent」の特徴。
保育事故の遺族らでつくる「赤ちゃんの急死を考える会」は12日、0~1歳児をうつぶせに寝かせないことや、子どもが寝ている間に保育職員が部屋を離れないことを保育事業者に徹底させるよう、内閣府と厚生労働省に申し入れた。同会が把握する範囲では、昨年9月からの1年間で0~1歳児8人が保育施設での睡眠中に死亡し、そのうち4人がうつぶせ寝だったとみられるという。 政府が3月末にまとめた事故防止の指針では、医学的に必要な場合を除いて仰向けで寝かせるよう事業者に求めているが、徹底されていない可能性がある。 大阪市の認可外保育施設で4月、うつぶせで寝ていた長男(1)を亡くした母親(32)は「保育のプロがいるはずの現場でどうしてこのような事故が起きてしまうのか。要望した2点だけでも徹底してほしい」と訴えた。(伊藤舞虹)
事故や災害から子供の命を守ろうと、水難事故で5歳の長男を亡くした遺族が再発防止に取り組んでいる。東京都品川区の主婦、吉川優子さん(45)。一般社団法人吉川慎之介記念基金を設立して代表理事に就任し、シンポジウムを開催するなど情報発信を続けている。(高原大観) 今でも残る悔い 吉川さんの一人息子の慎之介君は2012年7月20日、愛媛県西条市の加茂川で、水遊び中に亡くなった。一家は当時、同県に住んでおり、事故は慎之介君が通っていた私立の学校法人ロザリオ学園西条聖マリア幼稚園の宿泊保育中に起きた。 1泊2日のこの保育では、川遊びが恒例となっていたという。この時は、教員8人で園児31人を引率。川で遊んでいたところ、急に水量が増え、園児4人が流された。慎之介君が亡くなり、2人が頭や腕に軽傷を負った。 この事故では、当時の園長や教諭ら3人が業務上過失致死傷罪に問われ、今年5月30日に松山地裁が「上流域の
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