「失業保険」と呼ばれてきた雇用保険制度の性質が変化している。2017年度の給付をみると、育児休業の際に受け取れる給付金が約4800億円と全体の3割を超え、過去最高になった。一方、65歳になるまで受け取れる失業給付(一般求職者給付)は約5800億円で、過去10年間で最も多かった09年度に比べ6割減った。人手不足のなか、制度の軸足が雇用の継続へ移っている。雇用保険は失業者の再就職促進や雇用の安定の
「失業保険」と呼ばれてきた雇用保険制度の性質が変化している。2017年度の給付をみると、育児休業の際に受け取れる給付金が約4800億円と全体の3割を超え、過去最高になった。一方、65歳になるまで受け取れる失業給付(一般求職者給付)は約5800億円で、過去10年間で最も多かった09年度に比べ6割減った。人手不足のなか、制度の軸足が雇用の継続へ移っている。雇用保険は失業者の再就職促進や雇用の安定の
医療の進歩で「がん=死」でない時代になったからこそ、「がんと仕事」「がんと子育て」といった治療と日常生活の両立支援が重要な時代になりました。朝日新聞の声欄にも、患者や家族から様々な悩みや経験が寄せられています。そこで乳がん経験者で、今は患者の就労相談や両立支援にかかわるキャンサー・ソリューションズ社長の桜井なおみさん(51)に、アドバイスを聞いてみました。 まず、先進的に取り組む企業について尋ねると、厳しい言葉が返ってきました。「治療をしていても仕事と両立できるように支援している、制度が整っているといわれる企業でも、案外ドライなところがあります。情がないところですね」 病気の種類や治療方法、副作用、家族などのサポートなど患者が置かれた状況は違います。会社は一律に適応できるように制度設計をしますが、必要な両立支援は、休みや時短勤務、業務の軽減、配置転換、費用の補助、テレワーク、転勤免除など、
元CM制作プロデューサー、現在は乳がんの骨転移による下半身麻痺で在宅療養中の久野美穂さん(37)は、がん闘病中の人や家族が集う場で出会ったのを機に、私が取材を続けてきた女性だ。歌舞伎俳優の市川海老蔵さんの妻でフリーアナウンサーの小林麻央さんと同じ30代で、「ステージ4」(がんの進行度による分類で、もっとも進んだ段階)の乳がんを抱えながら子育てしていたところも一緒。麻央さんが生前綴っていたブログを読んでいた彼女は、「子どもの前では母親でいなければと麻央さんが奮起する姿は、自分と重ねて見ていました」。 一方で、「庶民とは違う麻央さんの闘病生活がスタンダードと思われたら……」と違和感も感じたという。2年前に離婚してひとり親になった美穂さんは、病魔と闘いながらも子を養うために働き続けてきた。だが、昨年には会社から解雇され、間もなく失業保険の受給期間も切れる。そんな彼女が遭遇した、「年齢の壁」や障害
厚生労働省は2017年度から、失業したひとり親の教育訓練への助成金を拡充する。雇用保険の対象の場合、現在の補助率は2割だが、ひとり親の場合は6割に引き上げ、雇用保険のないひとり親とそろえる。厚労省は失業したひとり親が
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