愛知県調理師会(名古屋市)は6月から、子どもたちに食事や居場所を提供する「子ども食堂」の運営に乗り出す。子ども食堂の運営主体は、ボランティア中心からNPOや社会福祉法人などに幅が広がっているが、同会などによると「食のプロ」の集団である調理師会の参入は全国でも例がない。培った技と知識を生かして食文化や料理の楽しさも伝えていく考えだ。 計画では、調理師会員の「ニチエイ調理専門学校」(同市中区)内にあるレストランフロアを再現した実習室で月一回、土曜日に地元の小学生-高校生ら四十人ほどを招いて夕食を振る舞う。参加対象を貧困家庭の子どもに限定せず、両親が共働きで一人で食事をする子どもにも広げる方針。 会には県内の調理師七百人が所属し、和、洋、中の有名料理人がコース料理を提供。テーブルマナー講座も同時開催する。礒村義安会長(77)は「おいしく、楽しく食事をしてもらいながら、食の文化的な価値を感じてほし