生まれてすぐのすべての赤ちゃんに行う病気の検査に、体内で脂肪を分解できない難病の検査を追加することになり、厚生労働省は速やかに実施するよう全国の自治体に通知しました。 この難病は、遺伝子の異常で起き、体内で脂肪を分解できないため、かぜなどをひいたときに血糖値が急激に下がり、けいれんや意識障害を起こして死亡することがあります。 厚生労働省の研究班は、3歳未満の乳幼児が突然死したケースを分析したところ、この難病が原因となっている事例を複数確認し、適切に対処することで死亡を防げると報告していました。 通知は今月7日付けで、全国の自治体に対して速やかに行うよう求めていて、この通知で、生まれてすぐのすべての赤ちゃんを対象に血液検査で調べる病気は20に増えることになります。 厚生労働省の研究班の代表で、島根大学の山口清次特任教授は、「CPT2欠損症は新生児の段階で判明していれば、命を救える可能性が高い
若い時にがんを発症した「AYA(アヤ)世代」と呼ばれる患者への対策が課題になっている。がん患者全体に占める割合は小さいが、希少がんを含めがんの種類は多い。進学や就職、結婚、出産など人生の節目に直面し、ほかの世代とは違った悩みを抱えている。 治療・相談の充実、国が議論 東京都内に住む齊藤太樹さん(32)は9年前、足に点状の内出血があるのに気付いた。11歳で慢性骨髄性白血病にかかったが、骨髄移植を受け、症状は落ち着いていた。看護師になり1年ほどで仕事がひと通りできるようになったと思った矢先に、働いていた病院で検査を受け、今度は急性リンパ性白血病と判明した。 「5年生存率も知っていた。半分の確率で死ぬと覚悟した」。一方で、入院中に見舞いに来た看護師の友人の話に「自分がベッドで寝ている間も仕事しているんだ」と孤独さを感じた。 臍帯血(さいたいけつ)移植を受けて1年後に復職。「一からやり直しか」と再
大阪大医学部付属病院は7日、生まれつき肺のつくりが通常と異なる重い病気の女児に、出生前の治療と出生後の手術を行い、成功したと発表した。後遺症もなく先月下旬、退院したという。 女児の病気は肺が作られるとき、ふくろ状の囊胞(のうほう)ができる先天性肺囊胞性腺腫様奇形(CCAM)。同病院での胎児への治療は昨年度5例あるが、重いCCAMの子どもに出生前と出生後に治療した例は国内では報告がないという。 CCAMは5千人に1人の割合で発症。大半は胎児のうちに囊胞が自然に小さくなるが、重症化すると心臓や肺を圧迫、呼吸不全で亡くなることもある。 そこで同病院胎児診断治療センターのグループは、23週の胎児の段階で、母親のおなかごしに針を刺して胎児の囊胞を小さくした。出生前に再び悪化したため、生後2日目に人工心肺をつけた状態で左の肺を一部切除。生後14日目に左肺に残った病変を取り除く手術をした。女児は人工呼吸
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