ゲームへの依存を精神疾患の一種とした世界保健機関(WHO)の判断は「時期尚早」で「道徳的パニック」だと、専門家らが懸念を表明している。
ゲームへの依存を精神疾患の一種とした世界保健機関(WHO)の判断は「時期尚早」で「道徳的パニック」だと、専門家らが懸念を表明している。
カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を目指す大阪府・市は30日までに、専門家らでつくる「ギャンブル等依存症対策研究会」の初会合を開いた。自治体独自の対策を検討するため、府内の依存症の実態調査を行うことを決めた。医師や大学教授ら専門
【山本一郎】「ゲーム依存症」問題から見るガチャ商法規制の今後 ライター:山本一郎 少し前から,いくつものメディアで「ルートボックス(=日本でいうところのガチャに相当するもの)が世界的な規制の対象になり始めている」というニュースが報じられ,ガチャ大国である日本のApp Storeでも,プラットフォーム事業者の責任としてガチャの確率表示を義務付ける動きが出てきました。 「App Store審査ガイドライン」が更新。ガチャにおける入手確率の記載を義務化 Electronic Arts社(以下,EA社)が2017年11月17日に世界同時リリースした「Star Wars バトルフロント II」では,ルートボックスにおける排出内容をめぐり大きな問題が発生し,ハワイ州議会議員であるクリス・リー(Chris Lee)氏が「略奪的行為である」という声明を発表,ハワイ州規制当局がEA社に調査を行いました。 ま
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オーストラリアでは、1日平均7.5人がドラッグにより、そして15人がアルコールにより命を落としているという事実をご存じだろうか? これを年間計算すると、アルコールで5,400人以上、ドラッグで2,700人以上が亡くなっていることになる。さらに、重い中毒や依存症に苦しむ人々の数は、それよりもはるかに多い。 そこでオーストラリア政府は、アルコールやドラッグ漬けの生活から足を洗うリハビリに励む人々に向け、とてもユニークなプログラムを発表した。それはなんと「小型飛行機の操縦訓練」だ。指導役には、飛行機の操縦訓練を通して若者の成長支援を行う、豪LIFT Youth Developmentが選ばれた。 全国から集められたリハビリ患者たちが向かうのは、体験用の小型飛行機が待機する飛行場だ。飛行機に乗り込んだあとは、隣に座るパイロットの指導を受けながら、飛行機の離陸と、飛行中の操縦を実際に体験する(※体験
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「第1回国際ギャンブル・ネット依存フォーラム」を主催した神奈川県横須賀市の国立病院機構・久里浜医療センターは、ネット依存外来を2011年に国内で初めて開いた。12年からはネット依存の国際研究会を年1回開いてきた。 今年は、世界保健機関(WHO)がネットとギャンブルの依存をそれぞれ、熱中しすぎるとやめられなくなる「嗜癖(しへき)行動」の「病気」として初定義することを受け、ギャンブル依存もテーマに加えてフォーラムを開いた。 全国の医療機関や学校、依存支援NPOなどから約300人が参加。英国、韓国、ドイツの専門家が出席し、ネット依存が世界中で深刻な問題となりながら、対策が進んでいない現状について話し合った。 ドイツのリューベック大のハンスユルゲン・ルンプ教授は、ゲームが原因のネット依存について、欧州でも表面化していると紹介した。ただ治療を受けるのは氷山の一角だという。「ギャンブルのように、治療が
(中外医学社・2592円) 「ダメ、ゼッタイ」から包摂へ あなたは、こんな風に考えてはいないだろうか。アル中は迷惑なところもあるけれど、人間臭くて憎めない。いっぽう大麻や覚醒剤の中毒患者は、人間としては終わっている。連中はとことんひどい目に遭わないと変わらないだろう。 本書によれば、こうした考えはすべて偏見だ。アルコール依存症は治療可能な病気だし、大麻や覚醒剤に依存しても回復する可能性は十分にある。彼らに対する有効な治療とは、本当にひどい目に遭う前にみんなで助けることだ。本書のタイトルである「ハームリダクション」とは、そうした考えに基づいて依存症患者を支援する手法のことである。 薬物の使用には、さまざまな点で命に関わる問題が生ずる。たとえば注射器を使い回すことでHIVや肝炎ウイルスの感染リスクが高まる。過剰摂取で命をおとす人は、アメリカでは交通事故の死亡者を上回るほど急増している。そんなの
インターネットゲームなどのやり過ぎで日常生活に支障をきたす症状について、世界保健機関(WHO)が2018年、病気の世界的な統一基準である国際疾病分類(ICD)に初めて盛り込む方針であることがわかった。国際サッカー連盟(FIFA)主催の世界大会が開かれたり、五輪への採用が検討されたりするなどネットゲームが広く普及する中、負の側面であるネット依存の実態把握や対策に役立てられそうだ。 WHO関係者によると、18年5月の総会を経て、6月に公表を予定する最新版のICD―11で、「Gaming disorder」(ゲーム症・障害)を新たに盛り込む。17年末にトルコで開かれた依存症に関する会議で、最終草案を確認した。 最終草案では、ゲーム症・障害を「持続または反復するゲーム行動」と説明。ゲームをする衝動が止められない▽ゲームを最優先する▽問題が起きてもゲームを続ける▽個人や家族、社会、学習、仕事などに重
放送文化の発展と向上に貢献した番組や個人、団体等に贈られる『第54回ギャラクシー賞』の贈賞式が6月1日、都内で開催され、ラジオ部門大賞に『荻上チキ・Session-22』(TBSラジオ)が選ばれた。番組パーソナリティの荻上チキは、昨年の『第53回ギャラクシー賞』でDJパーソナリティ賞を受賞しており、2年連続で晴れ舞台に立った。「大賞」受賞は初となる。 【写真】その他の写真を見る 受賞したのは、今年1月17日放送「薬物報道ガイドラインを作ろう!」。昨年、芸能人やスポーツ選手についての薬物報道は、偏見や誤解、興味を煽るような内容が少なくない現状を鑑みて、「日本の新しい民主主義のためのプラットフォーム」を標榜する同番組が、リスナーや専門家とともに「薬物報道ガイドライン案」を作成。今後の報道のあり方を考えた。 選奨事業委員会では「ひとつの番組から世の中を本気で変えようとする試みが、ラジオの新しい在
ギャンブル依存症の患者は、リスクを避けるべき状況でも不要なリスクを取ってしまう傾向が強いことを、京都大の高橋英彦准教授(精神医学)らのグループが英専門誌に発表した。新たな治療法の開発につながると期待される。 高橋さんらは、ギャンブル依存症と診断された男性患者21人と健康な男性29人に、ポイント獲得ゲームをしてもらった。患者は依存症の経験を互いに話して自らの行動を見直すなどの心理療法を受けている人と、未治療を含む。 高得点だが当たる確率が低い「ハイリスク・ハイリターン」と、逆の「ローリスク・ローリターン」のどちらかを画面上で選ぶ実験を繰り返し、目標得点達成の難しさに応じてリスクの取り方に違いが出るか調べた。その結果、心理療法が6カ月未満と短い患者11人(未治療を含む)は、比較的易しく堅実にポイントを取れる局面でもハイリスク・ハイリターンを選ぶ率が42・5%だったのに対し、健康な人は32・5%
ロボットが、ダークサイドに堕ちた人間を更生させていく。SF映画のように犯罪者を管理下に置く話ではない。ロボットが犯罪者に寄り添い、再犯防止を目指す「更生ロボット」。法務省保護局の官僚が発案した意外なプロジェクトである。 ロボットが私たち人間の心理を変化させることなどありえるのか? そう思われるかもしれないが、驚く話ではない。例えば、世界的に注目されているロボット学者、大阪大学大学院の石黒浩教授は、すでにアンドロイドの存在が人間にもたらす行動を研究し続けている。 最高検察庁から2014年に法務省保護局長に就任した片岡弘は、「犯罪白書」の「入所受刑者の罪名別構成比 平成27年度版」という数字を見せてくれた(P38上の図を参照)。男女ともに「窃盗」と「覚醒剤」の合計が半数を超える。特に女性は80.3%と多い。 局長室で片岡が説明する。「窃盗と覚醒剤は、半数近くの者が再犯に及びます。こうした犯罪の
借金を繰り返し、仕事や家庭を失ったり犯罪に手を染めたりすることもあるパチンコ依存症。実態を明らかにすることで苦しむ人を減らそうと、「ギャンブル依存症問題研究会」が2日、発足する。中心となるのは、ホームレス問題解決への政策提言などを行うNPO法人「ビッグイシュー基金」。同基金の佐野章二理事長(74)は「依存症はホームレスへの入り口であり、自立支援を阻む最後の難関。解決法を探りたい」と話す。(加納裕子) 金盗んでも 「今日で1年になりました。仲間に感謝し、これからも頑張ります」 2月下旬、奈良県大和高田市の回復施設「セレニティパークジャパン」。節目の日を迎えた男性2人が約30人の入所者を前に発表していた。全員が近くのグループホームに暮らし、回復プログラムを受けながら依存症からの脱却を目指す。 大阪府出身の男性(27)は20歳のころからネットゲームにのめり込み、「働きたくない。パチンコで金を稼ご
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