患者数が少ないために診療体制の整備が遅れている希少がんの研究を促進しようと、患者会11団体が「日本希少がん患者会ネットワーク」を結成した。10月にはがん関連の3学会と連携した国際シンポジウムを開催するなど、啓発や政策提言を目指している。 希少がんは、年間患者発生数が人口10万人当たり6人未満のがん。脳腫瘍や軟部肉腫など約200種類が該当する。小児がんも多様な子どものがん全体を指しているため、それぞれの患者数は少ない。同100人以上の患者がいる胃がんや乳がん…
東日本大震災の発生から3月で7年を迎えるのを前に、各地の語り部たちが活動を報告、今後の課題を共有しようと、宮城県南三陸町で「全国被災地語り部シンポジウム in東北」が25日、開かれた。3回目の今年は、震災の経験や震災遺構を、今後どう国内外へ伝えていくかがテーマ。阪神淡路大震災や熊本地震の被災地で活動する語り部や、外国人研究者、学生・生徒らが参加し、未来の防災について議論を深めた。(千葉元) シンポジウムは26日まで2日間の日程で、会場は「語り部バス」の活動など震災を風化させないとの取り組みが評価され、昨年「ジャパン・ツーリズム・アワード」の大賞を受賞した南三陸ホテル観洋。 初日の25日は開会を前に戸倉地区と志津川地区を回る「語り部バス」を運行、外国人参加者向けに英語による案内も行われた。震災遺構の旧結婚式場「高野会館」では、通常は立ち入り禁止となっている内部に参加者が入った。震災発生当時、
選手でなくとも夢の舞台へ-。2月9日に開幕する平昌(ピョンチャン)冬季五輪に、京都外国語大(京都市右京区)など全国の7外大から学生計100人が通訳ボランティアとして参加する。7校でつくる「全国外大連合」と平昌五輪・パラリンピック組織委員会が結んだ協定に基づき、初めて五輪に派遣される。約2年後に迫った東京五輪・パラリンピックを見据え、通訳の技術や異文化の素養を備えた人材を育成する狙いもある。(宇山友明) 全国外大連合は平成26年に、京都外大▽関西外大(大阪府枚方市)▽神田外大(千葉市)▽神戸市外大▽東京外大(東京都府中市)▽長崎外大(長崎市)▽名古屋外大(愛知県日進市)-で結成。学生らに通訳技法や異文化などを学んでもらうセミナーを開催している。 セミナーを受講した学生は任意で連合の人材バンクに登録され、平昌の通訳ボランティアも人材バンクから募集。応募してきた280人の中から過去の留学経験や語
PXEインターナショナル設立者のシャロン・テリーさん。来日し、毎日メディアカフェで講演=東京都千代田区の毎日新聞東京本社で2017年11月 治療や検査を受けるだけでなく、患者やその家族が病気の研究に参加したり、法整備にかかわったりする動きが広がっている。特に、患者数が少ない希少疾患の場合、自ら声を上げないと状況が改善しないという背景もある。病に直面しながらも道を切り開こうとする患者たちの取り組みを2回にわたって報告する。【丸山博】 ◆希少疾患の子2人を持つ母
経済協力開発機構(OECD)は来年度、幼稚園教諭や保育士らを対象にした国際調査を実施する。文部科学省によると、幼児教育や保育の質をテーマにしたOECDの調査は初という。日本も参加。得られたデータを分析して、幼児教育・保育の質の向上を目指す。 幼児期の教育・保育は、その後の成長への影響が大きいとの研究結果もあり、OECDは幼児教育・保育について2007年から各国の情報交換や議論の場を設けてきた。これまで「OECD保育白書」などを発行している。 今回の調査はその一環で、日本のほかドイツ、ノルウェー、デンマーク、韓国など計9カ国が参加する。調査内容は、職場の雰囲気や勤務環境▽仕事への満足度▽園でのリーダーシップ▽受けた研修の内容▽保育者としての信念--など。子ども同士のけんかなど場面設定をし、どう対処するかを尋ねる設問もある。
4月18日に、大岡山キャンパス百年記念館3階フェライト記念会議室にて、在スイス日本国大使館(スイス大使館)後援のもと、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)、スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETH Zurich)および赤十字国際委員会(ICRC)の参加を得て、東工大とスイスとの国際共同ワークショップを開催しました。 ワークショップに先立ち、スイス大使館ジャン=フランソワ・パロ大使が、本学三島良直学長を表敬訪問しました。三島学長との会談では、パロ大使から、スイスは日本を重要なパートナー国と認識しており、経済のみならず科学技術でも一層関係を深めたいとの発言がありました。 工学院 武田行生教授 ワークショップでは、パロ大使と本学安藤真理事・副学長(研究担当)の開会あいさつに続き、工学院 機械系の武田行生教授からこれまでの活動の経緯が説明され、その後両国から発表が行われました。本学は昨年、一
京都市で4日間にわたり開かれた「第32回国際アルツハイマー病協会(ADI)国際会議」が29日、閉幕した。78カ国から約4000人が集まり、認知症の人の参加は過去最多の約200人となって多くの当事者の声が伝えられた。主催者の一つ「認知症の人と家族の会」の高見国生代表理事は「認知症への理解がより高まったと感じる。日本での認知症施策の進展につながる」と振り返った。 この日の若年性認知症に関する発表では、5年前に認知症と診断された富山市の芦野れい子さん(69)が、介護する夫の祐嗣さん(74)と壇上へ。夫の質問に答える形式で話し、「最近困ったことは」との問いに「時々、お父さん(祐嗣さん)が分からなくなることがあります」などと答えた。毎日1時間以上かけて2人で公園を散歩し、しりとりをしたり歌ったりしながら過ごすという。「今、心配なことは」と聞かれ、芦野さんは「こ…
世界中の認知症の専門家や当事者らが集まる「第32回国際アルツハイマー病協会国際会議」は28日、「認知症と災害」についてのセッションが行われた。日本の医師が、東日本大震災後の認知症の患者や家族らの状況について報告し、日頃からの備えを訴えた。 東京都健康長寿医療センターの粟田主一医師は、震災後に仙台市で治療に当たった状況を説明。津波に流され救助された80歳の女性が、同じ言葉を繰り返すばかりで身元が分からなかったが、3日後に探し当てた家族によって以前から認知症だったことが判明した事例を報告した。 さらに、避難所で苦情を言われるなどして、車の中で過ごさざるをえなかった認知症高齢者と家族もいたとしたうえで、「認知症の人への緊急支援計画を、地域の防災計画に含めるべきだ」と指摘した。 また、国際アルツハイマー病協会は、災害後に認知症の人に適切な治療とケアを提供するための「災害対策イニシアチブ」を年内に完
東日本大震災の被災地、宮城県名取市の旧閖上中学校校庭で行われた津波犠牲者の追悼式で空に放たれたハトの形の風船(2014年3月11日撮影)。(c)AFP/KAZUHIRO NOGI〔AFPBB News〕 私たちヒトが進化した第4紀という地質時代は、気候変動や火山活動が活発に起きた時代だ。このためヒトは、過去約10万年の進化の歴史を通じて、多くの災害を経験してきた。おそらくその結果、災害のあとに絆を強め、困難に対して協力して立ち向かう性質を身につけてきた。 災害は確かに不幸な出来事ではあるが、災害を通じて社会の絆が強まる面がある。災害の経験から学ぶことを通じて、私たちはよりよい社会を築く上でとても重要なヒントを得ることができる。 「教室から災害の現場へ」ハーバードビジネススクールの試み 『ハーバードはなぜ日本の東北で学ぶのか 世界トップのビジネススクールが伝えたいビジネスの本質』(山崎 繭加
認知症に関する世界最大の会議「第32回国際アルツハイマー病協会(ADI)国際会議」が来年4月26~29日、京都市の国立京都国際会館で開かれる。2004年に同市であった第20回以来、日本で2度目の開催。主催するADI(本部・英ロンドン)が31日まで、認知症の当事者を含め発表者を募っている。 会議はADIと開催国の団体が毎年開いており、今回は過去最大規模の約100カ国4000人以上の参加を見込む。「ともに新しい時代へ」をテーマに、当事者と家族、医療・福祉にとどまらず、ビジネスや交通、買い物などあらゆる場で認知症との共存を図る。 会議は当事者が発言し運営に携わる。04年には、元豪州政府高官のクリスティーン・ブライデンさんや元会社員の越智俊二さん(故人)が、病気の苦しみや生きる決意を語り、「当事者主義」が国内でも重視される契機になった。国も同年、病名を「痴呆症」から「認知症」に変えた。
NPO法人日本ブラインドサッカー協会は、2016年12月13日から16日までの4日間にわたり、ミャンマーでブラインドサッカーの普及活動を実施。日本選手権4連覇中のAvanzareつくばに所属する川村怜と福永克己を派遣することを発表した。 ミャンマー社会福祉・救済再復興省の招致で、ミャンマーの中心都市ヤンゴンに来緬。日本代表の選手、スタッフとしても活動する2人がミャンマーの視覚障害者らにブラインドサッカーの基礎技術を伝えることで普及を目指す。 ■ミャンマーにおけるブラインドサッカー普及活動実施の経緯 ミャンマーでは統計上で視覚障害者は約18万人、実際には30万~40万人いるとも言われており、家に閉じ籠もりがちの者も多く、ほとんどの者は社会的・経済的に自立していないのが現状です。 2009年から視覚障害者支援を行う株式会社ジェイサットコンサルティング社代表の西垣充が、2011年民政移管後、ミャ
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