2000年に入ってから、行政機関が高次脳機能障害に対する支援制度を整備してきました。新潟県内でも県精神保健福祉センター内に高次脳機能障害支援センターが設置され、各地に支援拠点が置かれています。地域の当事者と家族が、よりよい支援を受けられる体制がつくられてきました。 しかし、高次脳機能障害のリハビリや地域支援は大変困難なものです。方法もまだ十分なものとは言えません。患者を支援するためには、支援者自身がまずは障害をよく理解しなければなりません。そして、脳の損傷の状態によって一人一人パターンの異なる症状に、柔軟に対応できる力をつけることが必要です。 現在、各地域で支援に携わる人々に、高次脳機能障害支援についての正しい知識と考え方を伝える研修会や、実際の症状・状況に対する理解を深め、対策を検討する会が開催されています。多くの事例に触れて考え、支援策を参加者でまとめていくことが、新しい事例に柔軟に対