赤ちゃんは夜中にしばしば目を覚ましてよく泣き、不機嫌になる。このような睡眠障害が疑われる乳幼児を対象とした「夜泣き外来」が7月、兵庫県立リハビリテーション中央病院(神戸市西区曙町)に開設された。発達 ... 記事全文を読む
赤ちゃんは夜中にしばしば目を覚ましてよく泣き、不機嫌になる。このような睡眠障害が疑われる乳幼児を対象とした「夜泣き外来」が7月、兵庫県立リハビリテーション中央病院(神戸市西区曙町)に開設された。発達 ... 記事全文を読む
三鷹市は2018年度、発達障害児を育てた経験のある親が、ほかの発達障害児のいる保護者の相談に乗る「ペアレントメンター」事業を始める。自らの経験を踏まえ寄り添うことで、子どもの困難に気づき、悩む保護者らの安心感につなげ、療育や福祉サービスなどの情報も伝える。 市によると、発達障害児の親などでつくる市内の法人に事業を委託する。法人には研修で「聞き役・話し相手」としての技能を身につけたメンターがおり、まずは3人が保護者の相談に乗る。「個別」と「グループ」による相談日を毎月それぞれ1日ずつ設け、ともにメンター2人が個別は保護者1人、グループでは最大4人の相談に応じる。また、18年度中に新たに6人のメンター養成を目指す。市は18年度当初予算案に経費62万円を盛り込んだ。 文部科学省の12年の推計では、通常学級に通う公立小中学生の6・5%に発達障害の可能性がある。コミュニケーションが苦手だったり、臭い
◇福井大に部門 不足解消へ 幼少期から青年期まで子どもの精神障害を専門的に診察、治療できる医師を養成する部門が福井大に設置され、9月から本格的に始動した。発達障害をはじめとする複雑な病状を見極めるため、実績のある医師と臨床心理士を招き、国内有数の訓練・指導体制を整えたという。設置期間は今年度から5年間で、専門医不足の解消を図り、診療と研究の成果を広めていく。(矢沢寛茂) 日本をはじめとする先進国で発達や情緒に問題のある子どもは増えており、文部科学省が2012年に行った全国調査では、「学習面または行動面で著しい困難を示す」とされた小中学生の割合は6・5%いた。教育や医療の専門家の間では、この回答に含まれないが、発達に関わる様々な問題を抱える子どもが多いと指摘されており、30人学級に2、3人、全体の15~20%程度いるとの意見もある。 一方で、日本児童青年精神医学会の認定医は全国でも325人に
NPO法人親子の未来を支える会は、病気や障がいをキーワードに、家族同士がつながれるオンラインピアサポートサービスをリリースしました。病気や障がいをなかなか周囲に言えず「カミングアウト」する現代社会において、患者家族同士がつながることで、より暮らしやすい社会づくりを目指しています。 ピアサポートとは、「同じような立場の人によるサポート」といった意味で用いられる言葉です。 ここでは、これから病気や障がいと携わる方や、すでに携わっている方同士が繋がることで、互いを支え合える環境づくりを目指しています。 【患者家族と医療者が一緒に作るシステム】 「中絶を決める前に病気や患者のリアルを知ってほしいという気持ち」は家族も医療者も同じです。 病気の専門家は医療者ですが、病児の子育てについては家族に聞くのが一番と考えています。 また、中絶について悩んだ経験を持つ場合もあり、妊婦さんにとって一番の理解者にな
歩き始めが遅いため病院を受診すると、左脳にかすかな損傷があるため、運動障害が出ていると診断された。7歳の時、障害者手帳を受け取った。 「希望を持ってはだめ」と医師に言われ、「切り捨てられた気持ち」を味わったこともある。だが弥生さんは元気に成長し、地元の小中、養護学校を卒業。現在は大阪府大東市にある事業所に週5日間通い、内職や農作業にと頑張っている。 子育ての傍ら、銀行勤めに自宅での父親の介護-と、多忙な日々を送ってきた中野さん。折に触れ感じていた「しんどい時に『自分は一人じゃない』と思える仲間がいれば、どれほど助けになるか」との思いも、支援団体設立の原動力となった。 家の建設は一昨年8月に開始。内装には自然素材を用い、明るい空間づくりにこだわった。完成間近の昨年7月には、神奈川県相模原市の障害者施設で入所者19人が刺殺される事件が発生。「障害者はいなくなればいい」と供述した容疑者に怒りと悲
2015年度にうつ病などの精神疾患で休職した公立学校の教員が5009人に上ることが、文部科学省の調査で分かった。全教員の0.54%で、14年度に比べ36人減ったものの、07年度以降5000人前後で高止まりが続いている。 調査結果によると、病気休職者は7954人で、このうち6割強を精神疾患が占める。在職者に占める精神疾患の教員の割合を学校別にみると、障害がある児童・生徒が通う特別支援学校が0.66%(560人)で最も多く、中学校0.64%(1524人)▽小学校0.55%(2237人)▽高校0.37%(683人)▽中等教育学校0.30%(5人)。男女別では男性0.51%、女性0.57%だった。 文科省は高止まりの要因に「多忙な労働環境」を挙げる。経済協力開発機構(OECD)が13年に実施した調査で、日本の中学教員の勤務時間は週53.9時間。対象となった34カ国・地域の平均の週38.3時間を大き
真新しい紺色のジャケットと白いシャツ。15歳になった少年が西日本の特別支援学校の入学式にのぞんだ。ふだん生活する重度障害児施設の医師や看護師が見守るなか、校歌の演奏が流れた。だが、移動式ベッドに横たわる少年が一緒に歌うことはできない。 目は光に反応する程度で、寝たきり状態から回復する見込みはない。身長は140センチに伸び、にきびもできてきた。「かわいい赤ちゃんだったけれど、もう大きなお兄ちゃんだね」。入所当時から診てきた担当医は話す。 元気に生まれたが、生後半年で心肺停止状態となり病院に運ばれた。その後、両足の骨折もみつかった。母親の当時の話では、父親による暴行があったというが、事件にはなっていない。 両親は離婚し、母親とは連絡がとれない。父親はたまに面会に来るという。 この施設で暮らす障害児25人のうち10人が過去に虐待を受けた。虐待で障害を負った子もいれば、もともと障害があって虐待を受
障害のある人を専門に治療する「障害者歯科」に子供を通わせる親を対象に、「哲学カフェ」と呼ばれるグループ対話や、カウンセリングを行う取り組みが大阪大で始まっている。親をサポートすることが、障害者本人へのサポートになるとして注目を集めている。(加納裕子) ◇ ◆心地よい場所 5月中旬、大阪府吹田市の大阪大歯学部付属病院。20~40代の障害のある子供を持つ母親6人が「哲学カフェ」に参加していた。テーマは「遊び/遊ぶ」。 「電車好きの息子と一緒に電車に乗り、子供が発見している様子を見るのが楽しい。自分の時間は少なくても、私も遊べています」「うちの息子は外に出たがらず、家の中での遊びを訓練の場にしてきました」 母親たちは自身の子育てを振り返りながら口を開いていく。同じ行動でも観点を変えれば「遊び」になること、子供はすぐに「楽しい」という観点に立てること…。対話は休憩をはさんで2時間余り続いた。 自閉
重い病気の子どもと家族を支える施設「子どものホスピス」が今月、大阪市鶴見区と東京都世田谷区で相次いで開所した。医療機関でもなく、既存の福祉施設とも異なる利用形態が特徴で、関係者の期待も大きい。ただ、新たな理念に基づく、国内に存在しなかった施設だけに、社会に定着するにはトラブルのない施設運営や団体の透明性の確保が求められる。【高野聡】 大阪市に完成した「TSURUMIこどもホスピス」は、一般社団法人「こどものホスピスプロジェクト(CHP)」が、日本財団とユニクロから計約7億円の寄付を得て建設した。花博記念公園緑地内の2000平方メートルの敷地に建てられた2階建て施設にはプレールームやキッチン、宿泊部屋が備わる。木目を生かした各部屋には「おおきな部屋」「どんぐりの部屋」などの柔らかな響きの名がつけられている。 この記事は有料記事です。 残り1548文字(全文1906文字)
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