認知症にはさまざまな種類があるが、最も一般的なものはアルツハイマー病で、現代の科学では、直接的な原因や抜本的な治療法を見つけ出せていない。家族が認知症に苦しんでいる事実を明かすのをためらう人々も多くいる。 しかし、認知症患者が何か情熱を共有できる人と関わったときや、深い思い入れのある活動をしたとき、色鮮やかな思い出が蘇ることがわかっている。 米国のコネチカット大学人間開発学部のマイケル・エゴ教授は「もちろん、治療法を見つけ出すための努力は大事だが、認知症になった人々の生活の質を向上させることも重要だ。」としている。その一つの方法が、スポーツ追憶セラピーだ。 スポーツ追憶セラピーは、認知症の患者が集まりグループで社会活動に参加する「ソーシャライゼーションプログラム」の一種だ。このプログラムには音楽、本の読み聞かせ、演劇、ダンスなどの創造的な表現を取り入れており、過去の研究はその有効性を実証し
国立研究開発法人「国立長寿医療研究センター」(愛知県大府市)は23日、ゴルフが高齢者の認知機能を向上させるとする共同研究の結果を発表した。適度な運動量とプレー中の思考が認知症予防につながるという。共同研究には同センターのほか、ゴルフ関連団体でつくる「ウィズ・エイジングゴルフ協議会」や東京大、杏林大が参加。運動習慣がない65歳以上の男女106人をゴルフ教室と健康講座教室に振り分け、ゴルフ教室組は
本調査研究では、「高齢化社会における図書館サービス」をテーマとして取り上げました。 日本社会の高齢化の急速な進展に対応して、外部機関と連携して高齢者にサービスを提供したり、地域の高齢者と協働してサービスを提供したりするなど、公共図書館のサービスと地域の高齢者との関係に新しい動向が見られます。このような背景を踏まえ、今回の調査研究では、高齢者との関係が先進的あるいは特徴的な図書館サービスを提供している公共図書館の事例をいくつか取り上げ、調査分析を行いました。 具体的には、調査対象機関を3機関選定し、現地調査などの事例調査を行いました。また、事例調査対象の3機関のうち2機関について、サービス提供地域に居住する高齢者にインタビュー調査を行いました。報告書では、事例調査の3機関が提供しているサービスの概要や、サービスを実施するに至った経緯などを紹介しています。また、高齢者へのインタビュー調査の結果
認知症ケアに絵画を取り入れる取り組みが注目されている。芸術を通じて脳の活性化を促そうと、独自のアートプログラムに沿って創作活動を行う「臨床美術」だ。普及のため、平成8年に設立された芸術造形研究所(東京都千代田区)がスタートさせ、全国に広がっている。京都府立医科大では認知症の人たちが家族とともに参加。本人だけでなく、家族のケアにもつながっている。(加納裕子) 感じたままに 1月中旬、京都市上京区の京都府立医科大会議室に、家族とともに認知症の人たち6人が集まった。月に2回の講座を主催しているのは、専門的な訓練を受けた臨床美術士らによる「京都〈臨床美術〉をすすめる会」。同会は18年に発足し、21年から同大での講座を担当する。 認知症の人たちは、家族と別のテーブルに案内されて不安そうな表情もみられたが、スタッフ5人が明るくあいさつして緊張をほぐす。全員と握手する「握手タイム」に続いて、この日のテー
KNT-CTホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:戸川和良)のグループ会社であるクラブツーリズム株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:小山佳延、以下クラブツーリズム)と、東北大学加齢医学研究所(宮城県仙台市、所長:川島隆太教授、以下、東北大研究所)は、旅行が脳にもたらす健康作用についての共同研究を、2016年7月より開始いたしました。 本共同研究は、シニア世代の旅行に強みを持つクラブツーリズムと、脳科学分野の世界的権威である東北大研究所が連携し、同研究所の「生涯健康脳」研究の一環として、「旅行」と「認知症予防・抑制」の相関関係について医学的見地から調査・研究するものです。具体的には、東北大研究所の瀧靖之教授とクラブツーリズムが共同で、「旅行に行く頻度の高い高齢者は主観的幸福感やストレスコーピング(対処)能力が高く、認知機能が保たれている。また、旅行前・旅行
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