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この春、社会に飛び出した90万人を超える若者は、今も必死に仕事を覚えようとしているだろう。その中で、コミュニケーションが取れない、単純ミスが多い、指示を忘れてしまう--などと、もがいている人もいる。いくら努力しても改善しないなら「発達障害」かもしれない。悩みを抱えた若者に、生きづらさを感じさせない工夫はないのだろうか。【田村彰子】 若い男性たちが、真剣な表情で上司の話を聞いていた。仕事の打ち合わせにしか見えない。至って普通の職場のようだが、ここは発達障害専門の就労移行支援事業所「Kaien」(本社・東京都)の模擬職場だ。指示通りにビーズを一つずつ袋に詰めたり、古本を実際にインターネットで販売したりして「社会復帰」を目指している。厚生労働省によると、このような事業所の利用者は、約半数が30歳未満の若者だ。
そこで、早速これまでに読んだり聞いたりしてきた(しかしさほど詳しいわけでもない)発達障害の知識を総動員して、お話を聞かせてもらったのでした。 「おとなたちには、わからない。」シリーズ。今回は、5歳で発達障害の診断を受けて特別支援学級に通ってきた、高橋涼音さん(仮名)のお話です。 「特殊学級」→「特別支援学級」の1期生 涼音さんが発達障害の診断を受けたのは、2002年のこと。当時、発達障害という言葉を知る人は、まだ少なかったでしょう。看護師である涼音さんの母親が発達障害の知識をもっていたことから、早い時期での診断に結び付いたのでした。 涼音さんの幼少期は、なかなか波乱に満ちていました。小学校低学年のときは、一時保護所(児童相談所に付属する施設。18歳未満の子どもを預かる)で生活していたこともあります。これは、同じアスペルガー症候群でも自閉傾向が強かった妹さんの家庭内暴力のためでした。 一時保
不登校から発達障害や家庭の問題まで、幅広い相談に対応しているスクールカウンセラー。文部科学省の調査によると、公立小中高校などで平成27年度に相談した児童生徒や保護者、教職員の人数は延べ約300万人に上り、うち8割超を国が全校配置を進める小中学校で占め、さまざまなニーズに対応している。 相談内容は小中学校とも、発達障害(疑いや類似を含む)▽不登校への対応▽友人関係への対応▽家庭の問題▽学業・進路-が多い。ただ、小学校では教職員との関係やいじめも含めて内容が分散しているのに対し、中学では不登校が3分の1を占めた。 発達障害や児童虐待への対応では、児童生徒や保護者より、教職員からの相談を受けて助言するケースの方が多いことも調査で分かった。 文科省によると、政府の犯罪被害者対策や児童ポルノへの出演強要など多様な現場からも配置増強を求める声があるが、週1日4時間だと面談の事前予約で埋まってしまうとい
通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。1997年から日本の「ひきこもり 」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したの かを調査。新刊は『ルポ「8050問題」高齢親子〝ひきこもり死〟の現場から 』(河 出新書) 他に『ルポ ひきこもり未満』(集英社新書)『ひきこもる女性たち』(ベ スト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『あのとき、大川小学校で何 が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。KHJ全国ひきこも り家族会連合会本部広報担当理事。東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会 委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』 「引きこもり」するオトナたち 「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそ
抗精神病薬の使われ方について話し合った 過剰投薬にノーを-。児童らに対する抗精神病薬の処方が問題になっているが、5月4・5両日、都内で「発達障害〝ビジネス〟から子どもたちを守ろう」の集いが開かれた。親子連れや都議、区議ら200人以上が参加した。 主催したのは「市民の人権擁護の会日本支部」(東京)。集団行動の不適応などを理由に「発達障害」とされる子が近年多く、それに伴い子どもへの抗精神病薬処方件数も増えてきた。また、幼児まで飲んだり、適用外処方(健康保険で定めた効能・用法・用量の範囲外で使うこと)も目立つようになった。その被害実態について同支部のスタッフが報告。 さらに、NPO法人「食品と暮らしの安全基金」(埼玉県)のメンバーは、服薬前にできることがあるとして、「ミネラル摂取など食事の改善で症状は落ち着く」と断薬・減薬へつながったケースを紹介した。 肢体不自由・知的障害を伴うコステロ症候群
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