出版不況と言われて久しい。グーテンベルクが活版印刷を発明してから500年以上もの間、人々とともにあり続けた「本」というメディアは、これからどうなっていくのだろうか。出版業界のキーパーソンたちに話を聞いた。(ライター・三橋正邦/Yahoo!ニュース編集部) 起きているのは出版不況ではなく、メディアの変化 干場弓子・ディスカヴァー・トゥエンティワン取締役社長 小説投稿サイトの大きな可能性 井上伸一郎・KADOKAWA代表取締役 「1話無料」に込められた意味 森啓・LINEコンテンツ事業部事業部長 『広辞苑』の役割は変わらない 平木靖成・岩波書店辞典編集部副部長 公益社団法人「全国出版協会・出版科学研究所」のデータによれば、紙媒体の雑誌と書籍の売り上げは1996年の2兆6564億円をピークに毎年下落を続けており、2015年には1兆5220億円まで落ち込んでいる。また、期待された電子書籍市場も、2