米カリフォルニア州ロサンゼルスに集まったトランスジェンダーやノンバイナリーの人々(2017年3月31日撮影、資料写真)。(c)Robyn Beck / AFP 【12月11日 AFP】米英語辞典のメリアム・ウェブスター(Merriam-Webster)は10日、2019年の「ワード・オブ・ザ・イヤー(Word of the Year)」は、ノンバイナリー(自らを男性と女性のどちらでもないと認識する人)に使われる代名詞「they」に決定したと発表した。 英語を話す際に、出生時の性別に関係なく自認する性別を表す代名詞を選ぶ権利を行使する人が増えており、「she」や「he」の代わりに「they」などが使われている。 メリアム・ウェブスターは今年9月、「they」の用法にノンバイナリーの代名詞としての用法を追加。三人称単数の代名詞としても使用できると説明した。 メリアム・ウェブスターのウェブサイト
オーストラリア発の、トランスジェンダーのテディベアと人間の男の子が主人公の絵本がむちゃくちゃかわいいです。Kickstarterで2015年8月8日から資金集めが始まったこの作品、なんと1週間かからずに目標額(約96万円)を突破しています。 詳細は以下。 This beautiful children’s book with a trans teddy is incredibly moving · PinkNews この絵本の題名は、Introducing Teddy: being yourself and being a good friend(直訳すると、『テディベアのしょうかい:ほんとうのじぶんでいること、そしてしんゆうでいること』)。男の子だと思われているけどほんとうは女の子のテディベア「ティリー」(男性名は『トーマス』)と、人間の男の子「エロール」の友情物語で、32ページのフルカ
2019.01.31 21:05 流行する「女性」メディアは、軽やかさを超えることはできるのか?/清水晶子×鈴木みのり【年末クィア放談・前編】 昨年末12月29、30日の2日間、新宿・歌舞伎町のホステスクラブでイベント「PURX」が開催されました。トーク、音楽、食、スクリーニングなどを通じて境界を越えた連帯を図るこのイベントでは、清水晶子さん(東京大学大学教員)と鈴木みのりさん(ライター)が登壇した「清水晶子と鈴木みのりの年末クィア放談」というトークが行われました。 wezzyでは本トークイベントの様子を、前後編に再構成してお届けします。前編は、男女の格差や性差別への問題意識、LGBTはじめとする性的マイノリティの権利を求める声が高まるなか、いま増えつつあるフェミニズムや「女性」を看板とするメディアについてのお話です。 増えつつある「女性」を冠にしたメディア鈴木:2017年に刊行された「早
非正規雇用で働きつつ短歌に親しみ、2017年6月に自死した萩原慎一郎さん=当時(32)=の第1歌集「滑走路」(角川書店)が歌集としては異例のヒットを記録している。初版は亡くなった年の12月で、発行部数は現在、8版3万部を数える。非正規で働く心情と同輩への思いを詠んだ歌は真っすぐな快さと味わいで心を打つ。自ら非正規就労経験があり、労働者心理を研究する九州大大学院人間環境学研究院の学術協力研究員、有吉美恵さん(社会心理学)に読み解いてもらった。 〈ぼくも非正規きみも非正規秋がきて牛丼屋にて牛丼食べる〉 〈頭を下げて頭を下げて牛丼を食べて頭を下げて暮れゆく〉 萩原さんは東京生まれ。野球部員だった中学時代、いじめに遭った。短歌を始めたのは17歳の頃、「こころが悲鳴を上げていたから」という。精神的な不調から通院しつつ早稲田大を卒業。アルバイトや契約社員として働いた。彼が所属した「りとむ短歌会」主宰、
「彼の業績が偉大であるということは論を俟たない」、「今後の研究に俟つ」 などの“俟つ” を“待つ”と表記している文章に、ときおり遭遇する。読みは同じ“まつ”であるが、意味は違う(「俟」は常用漢字表にないから「待」にしましょう、いっそ、ひらがなにしましょう、みたいな風潮があるような気がしているのだが、気のせいだろうか)。 * 『角川 用字用語辞典](吉川泰雄 武田友宏 編)では、それぞれ別個に見出し語を立てている。 「待つ」の項は、用例として、「人を―。電車を―。一年間―。…」とある。 「俟つ」の項は、まず意味として「頼る」とある。用例として、「良識に―。彼の努力に―。今後の研究に―。」とある。 * 上記の説明で、違いは瞭然と思われる。ところが、『広辞苑』は、下記のようになっている。見出し語は、併記の形である。 まつ【待つ ・ 俟つ】 … 4 (多く「俟つ」と書く) 頼りとする。期待する。よ
2018.07.19 20:15 なぜ翻訳でステレオタイプな「女ことば」が多用される? 言語学者・中村桃子さんインタビュー 「日常的に女ことばを使う女性は少ないのに翻訳においてはなぜ常識化しているのか?」という疑問を、SNSで見ることがある。先日も、『NHK短歌』で「いまどきの/女子のことばに/「よ」「わ」「ね」という言葉はないのだ/凛といくのだ」(さいとうすみこ 作)という作品が紹介されたと、同番組で選者を務める松村由利子氏がツイッターで紹介し、少なくない関心が寄せられていた。しかし、映画やドラマシリーズなどフィクションでは女ことばはあとを絶たない。こうした状況について、言語学者として「女ことば」を研究してきた中村桃子さんに話を聞いてきた。(聞き手・構成/鈴木みのり) 女ことばという規範――今回の取材は岩波新書の『女ことばと日本語』を拝読したことがきっかけです。まず本書について、中村さん
自民党の杉田水脈(みお)衆院議員(比例中国ブロック)が月刊誌への寄稿でLGBTなど性的少数者について「子どもを作らない、つまり生産性がない」などと主張した問題で、当事者や支援者らが27日、東京都千代田区の自民党本部前で杉田氏の辞職を求める抗議活動をした。参加者は性の多様性を意味するレインボーカラーの旗やプラカードを手に「差別をするな」「人権無視する議員はいらない」と訴えた。 午後7時からの抗議行動には主催者発表で約5000人が参加し、次々にマイクを握って訴えた。支援活動を長年続ける原ミナ汰さんは「差別的な暴言は顔に唾を吐かれるのに等しい。今までは唾を吐かれても、いつかやむと思って黙ってきたが、暴言はボディーブローのように効いてくる。やめてくださいと言わないといけない」とアピールした。
7月25日、ワニブックスから拙著「自信をもてる子が育つ こども哲学」が発売される。子どもの意見に耳を傾け、子どもの人格を尊重することの大切さに気づいた大人たちの声を集めたインタビュー書籍だ。 「こども哲学」は哲学対話と呼ばれる、おたがいの意見を聞きあい、自由な意見を言い合う対話活動だ。100年以上の歴史があり、今年から道徳の教科書にも載っている。もはや知らないのは大人だけだ。
服装といい髪型といい、ブルックリンキッズといった出で立ちの青年。彼の左手には、見慣れない単語のタトゥーが彫られていた。「Kumeyaay」。クミアイ、と読むのだそう。 これは彼のアイデンティティであり、彼の属する民族の名前。Tommy Pico(トミー・ピコ)、32歳。彼は現代社会に住むミレニアルズ・アメリカインディアンだ。 アメリカ・インディアン(アメリカ先住民族、ネイティブ・アメリカン。以下、インディアン[※])。アメリカ大陸に初めて足を踏み入れた“真のアメリカ人”なのに、アメリカ人として忘れられた存在だ。長い間迫害を受け、実は現在でも連邦政府の管理下でリザベーション(居留地)暮らしを送っている。 その多くが居留地で一生を過ごす中、大都会ニューヨークに移り住み詩人として生きることを決めた、ひとりの珍しい現代インディアンを取材した。 ※インディアンという名称は一部差別用語だという意見もあ
はじめておつかいに行く子どもの胸の高鳴りや、少女を見守るぬいぐるみの愛らしさ――。「はじめてのおつかい」「こんとあき」などで知られる絵本作家・林明子さんの、初の大規模な展覧会「絵本のひきだし 林明子原画展」が19日、東京の松屋銀座8階イベントスクエアで始まる。デビューから最新作「ひよこさん」まで200点以上の原画やスケッチが並ぶ。 展覧会は昨年4月に高松市で幕を開け、広島市、鳥取市、兵庫県伊丹市、仙台市を好評のうちに巡回した。ついに始まる東京での開催を前に、長野県の自宅から上京した林さんに話を聞いた。 ◇ ――各地の展覧会はどうでしたか 「こんとあき」の舞台で、私自身の祖母がいた鳥取(市歴史博物館)は雰囲気がとても良くて、うれしかったです。宮城(県美術館)では、ちっちゃい男の子がずーっと長いこと絵を見つめていて、わきから様子をうかがっているだけでわくわくしました。 ――林さんのインタビュー
2018.06.10 00:25 英文学のフェミニスト批評って、何をやってるの?~『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち』刊行に寄せて ただ座って本を読んでるわけじゃない 今回の連載では、「フェミニスト批評って何をやってるの?」ということについて書いてみたいと思います。宣伝で恐縮ですが、私は3月末に、白水社より『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち――近世の観劇と読書』という初めての単著を出しました。これはフェミニスト批評を用いたシェイクスピアの研究書です。16世紀末にシェイクスピアが活動し始めた頃から、初めて近代的なシェイクスピア祭が行われた1769年までの間に、女性の読者や観客がどうシェイクスピアを受容し、その普及に貢献したかを探る内容です。 本の写真を見て頂ければわかるように、帯に「追っかけから始まる、シェイクスピア女性の歴史」と書かれていますが(このチャラいコピーは私が考えました)、シ
週刊少年ジャンプ編集部は14日、人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」で配慮を欠いた表現があったとして、公式サイトで「作者共々反省しております」とのコメントを発表した。 集英社広報部によると、問題の表現は4日発売の89巻にあった。作者の尾田栄一郎さんが表紙カバー裏のコメント欄で、「みんなでごはん食べる時最後に一つ大皿にぽつんと残ってるからあげとかあるよね。あいつに名前をつける事にしました。横井軍曹と。『横井軍曹残ってるよ! 誰か戦争を終わらせて!』的な」などと読者に向けてメッセージを書いた。軍服姿で敬礼する男性のイラストも添えられていた。太平洋戦争の終戦を知らずにグアム島の密林で28年間生き延びた元陸軍軍曹の故横井庄一さんのことを念頭に書いたという。 これに対し、ネット上で「不謹慎だ」「故人に失礼」などの批判が起きたほか、直接抗議の声も寄せられたという。編集部は「今後は、より一層表現
吉村和真・田中聡・表智之「差別と向き合うマンガたち」と「MASTERキートン」 臨川書店から今年の夏に出版された本である。マンガコラムニスト夏目房之介氏が自身のブログで触れているので実際に買って読んだ人もいるだろう。私もその口である。部落問題研究所の機関紙「人権の部落問題」に約3年にわたって連載されたコラムを一冊にまとめたこの本は、ブログ等でマンガについてあれこれと語っている人たちこそ読むべき本だろうと強く思う。 「マンガと表現」、「マンガと歴史叙述」、「マンガと現代思想」と3章からなるこの本は、特に最初の章「マンガと表現」を巡る問題に私は刺激を受けた。というのも、この章で問題になっているのが、何気なく使っているリテラシーという言葉に潜む偏見を炙り出しているからである。 実際のマンガ作品を例にし、このキャラはどんな性格でどこの出身地で……あるいは逆にここ出身でこういう性格のキャラはどう描か
先日、とあるところでインタビューを受けた。そのときに聴かれたことは「若い人たちにどういうメッセージがありますか?」というだった。こういう質問のとき、私は「とりあえず本を読んで下さい。」と答えることにしている。 最近、自信を持って、そのように答えられるような本に出逢った。 その本とは『あるデルスィムの物語―クルド人文学短編集―』だ。この本は1937年に起きたクルド人によるデルスィム反乱をテーマにしている。クルド人は国を持たない中東の民族として知られ、トルコのほかにイラクやシリアにも存在している。 トルコ共和国を建国する際、クルド人への自治が約束されていたが、その約束は破られてしまい、クルド人たちは反乱を起こす。しかし、その反乱は失敗し、反乱に参加した人たちはトルコに虐殺され、生き残ったクルド人に対しては強烈な同化政策を行った。この状況は今でも変わっておらず、トルコ国外に逃亡するクルド人たちも
メイン画像:Red Velvet。中央がアイリーン。 フェミニズム小説を読んだ女性アイドルが巻き込まれた議論 韓国のガールズグループRed Velvetのメンバー・アイリーンが、ある小説を読んだと話したことで議論の渦中に置かれている。 ことの発端は、3月半ばにソウルで行なわれた彼女たちのファンミーティング。そこで最近読んだ本を聞かれたアイリーンはチョ・ナムジュの小説『82年生まれのキム・ジヨン』と答えた。 『82年生まれのキム・ジヨン』は、韓国に生きる30代の女性の日常をリアルに描き、フェミニズム小説ともカテゴライズされている小説。アイリーンがこの作品を読んでいることを知った一部の男性ファンたちが、オンラインフォーラムで「彼女に失望した」「ファンイベントに行くために金を使った男性ファンに中指を立てるのか?」などと書き込み、彼女の写真を燃やしたり、写真を切り裂いたりした画像を投稿し始めるなど
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