日本社会の差別に声を上げるマイノリティに対して、「日本社会の差別をなくしたければ、マジョリティを敵ではなく味方にする努力をすべきだ」と言うマジョリティがいます。おそらく彼は、穏当な意見を言ったつもりなのでしょう。しかし、それは穏当であるどころか、むしろ傲慢であるといえます。 「日本社会の差別をなくしたければ、マジョリティを敵ではなく味方にする努力をすべきだ」と言うマジョリティは、大きな勘違いをしています。人権は、国から恩恵として与えられるものではなく、人間が人間であることから当然に有する権利であり、それはマイノリティの人権でも変わりありません。それゆえに、マジョリティの機嫌の良し悪しにかかわらず、マイノリティは差別されてはならないのです。つまり、日本社会の差別をなくすために努力しなければならないのは、ほかならぬマジョリティなのであり、マジョリティがマイノリティに努力を求めるのはお門違いもい