【読売新聞】LGBTQなど多様な性への理解が進む中、トランスジェンダーが戸籍上の性別変更を望む際に立ちはだかる法の「壁」について、いま議論が白熱しています。 日本では、9月27日に最高裁大法廷で開かれた家事審判が注目を集めました。現
Published 2023/12/12 21:38 (JST) Updated 2023/12/12 21:43 (JST) 厚生労働、法務両省は12日、性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更する際に必要な医師の診断書に関し、生殖能力があるかどうかの記載を当面の間、不要にするとの通知を全国の自治体や関係学会に出した。最高裁が10月の決定で、生殖能力をなくす手術を性別変更の事実上の要件とする性同一性障害特例法の規定「生殖能力要件」を憲法違反と判断したことを踏まえた。 これまでは診断書に記載を求めていたが、通知では「なくても差し支えない」とした。岸田文雄首相は「与党とも十分に相談しながら適切に対応する」としているが、法改正に向けた議論は保守派の慎重論もあり、大きな進展はない。 戸籍上の性別を変更するには家庭裁判所の審判を受け、要件を満たすかどうか判断される。この際に2人以上の医師による性同一性
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戸籍上の性別を変更するには生殖能力をなくす手術を受ける必要があるとする法律の規定は、憲法に違反し無効だとして、静岡家庭裁判所浜松支部が10月、手術を受けていなくても性別を変更することを認めたことを受けて、浜松市役所が法務局の了承を得て、申立人の戸籍上の性別を変更する手続きを始めたことがわかりました。 静岡県浜松市に住み、戸籍上の性別は女性で男性として社会生活を送るトランスジェンダーの鈴木げんさん(48)が行った申し立てについて、静岡家庭裁判所浜松支部は10月、戸籍上の性別を変更するには生殖腺を取り除く必要があるとする法律の規定は憲法に違反して無効だとする司法判断を示し、手術を受けていなくても戸籍上の性別を変更することを認めました。 これを受けて、浜松市役所が法務局に問い合わせたところ、24日、法務局から「裁判所の判断どおりの戸籍変更を認める」という内容の文書が届き、戸籍上の性別を変更する手
自認する性別が出生時と異なるトランスジェンダーの人ら性的少数者の人権を巡り、新たな司法判断が示された。最高裁大法廷がきのう、戸籍上の性別変更を認める要件を定めた性同一性障害特例法のうち、精巣や卵巣など生殖能力をなくす手術を事実上求めた規定を憲法違反と断じた。 2019年に社会に混乱が生じる恐れがあるのを理由に「現時点で合憲」とした判例を変更した。社会情勢の変化を踏まえ、性的少数者の人権や生き方を尊重する方向にかじを切ったといえる。 最高裁が法律を違憲としたのは戦後12例目である。裁判官15人全員一致の意見であり、重く受け止めたい。 一方で納得できない点がある。特例法が規定する要件は五つあり、違憲だと訴えたのは手術を伴う2要件。このうち変更後の性別の性器に近い外観を備える要件については判断を避けた二審の決定を破棄し、差し戻すにとどまった。 手術なしでは性別変更できない現状を問う提起であり、大
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戸籍上の性別を変更するには生殖能力をなくす手術を受ける必要があるとする法律の規定が憲法に違反するかが問われた申し立てで、静岡家庭裁判所浜松支部は、規定は憲法に違反して無効だとする判断を示し、手術を受けていなくても戸籍上の性別を変更することを認めました。 申立人側によりますと、規定が憲法違反だとする司法判断は初めてだということです。 この申し立ては、静岡県浜松市に住み、戸籍上の性別は女性で、男性として社会生活を送るトランスジェンダーの鈴木げんさん(48)が行ったものです。 鈴木さんは戸籍上の性別を変更するには生殖腺を取り除く必要があるとする性同一性障害特例法の規定について、「手術を事実上強制するもので、人権を侵害し、憲法に違反する」と主張して、手術を受けなくても性別変更を認めるよう求めていました。 これについて静岡家庭裁判所浜松支部の関口剛弘 裁判長は決定で、「生殖腺を取り除く手術は生殖機能
再来週7月14日、新書『トランスジェンダー入門』が発売されます(集英社より)。周司あきらさんとの共著です。周司さんにとっては『トランス男性による トランスジェンダー男性学』(大月書店2021年)、『埋没した世界 トランスジェンダーふたりの往復書簡』(明石書店2023年)につづき3冊目の著作になるはずです。どちらも非常に素晴らしい書籍ですので、『トランスジェンダー入門』に関心のある方は、あわせてお読みください。 『トランスジェンダー入門』表紙 この記事では、『トランスジェンダー入門』のざっとした内容紹介をしたいと思います。まだこの本を買うかどうか決めていない、果たして(税込み)1056円払って読む価値があるのかと、悩んでいる方がいたら参考にして下さい。 はじめに本書の目次を挙げておきます。 第1章 トランスジェンダーとは? 第2章 性別移行 第3章 差別 第4章 法律 第5章 医療 第6章
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Published 2023/03/16 18:18 (JST) Updated 2023/03/16 18:29 (JST) 性的指向や性自認を尊重する法整備が進むと、男性が「心は女性だ」と申告すれば女湯に入れるようになるといった事実無根の言説が流布され、性的少数者に対する中傷や法整備への反対意見が広がっているとして、LGBT法連合会や支援者の弁護士らが16日、抗議声明を発表した。「デマが当事者の生活を脅かしている。冷静な議論が必要だ」としている。 声明では、性的指向への差別禁止条例を施行した自治体で、公衆浴場の利用ルールが変わったなどの事例は報告されていないと指摘。「事実を無視して不安をあおる議論は社会に分断をもたらし差別と憎悪を助長するもので、断じて容認できない」と訴えている。 立石結夏弁護士は記者会見で、検討されている「理解増進法案」は具体的な権利を新たに創出するのではなく「現行法
子どもを育てるLGBTQ当事者が増えている実情も踏まえ、「パートナーと一緒に親権者になることができない」「子どもを作るための生殖医療を受けられない」といった困りごとを紹介しています。
いま日本は、年間4000人以上の人々が名前を変えている。性と名前の不一致に悩むトランスジェンダーの人々や、キラキラ・ネームをきっかけに親子の関係を見つめ直した若者。親から受けた虐待の記憶を断ち切り人生のリセットを期す人、さらに過去に犯した罪を償った後も実名が世間に拡散しいつまでも再出発できない人・・・。番組では、改名することで新しい人生を歩み出したいと願う100人にアプローチ。それぞれの名前や生き方についてインタビューする。 出演者 石井光太さん (ノンフィクション作家) 宮田裕章さん (慶應義塾大学教授) 小林康正さん (京都文教大学教授) 武田真一 (キャスター) 、 高山哲哉 (アナウンサー) 肇さん(元・王子様さん) 「僕は『王子様』から『肇』に“改名”しました。(母が)私にとっての王子様だからみたいなことを言ってました。名前がキラキラネームというのは、本当に悪い言い方になっちゃう
Published 2022/02/28 19:27 (JST) Updated 2022/02/28 21:42 (JST) 性同一性障害特例法に基づき男性から性別変更した女性が、凍結保存していた自身の精子を用いて女性パートナーとの間にもうけた子どもを認知できるかどうかが争われた訴訟の判決で、東京家裁は28日、「法律上の親子関係を認めることは現行の法制度と整合しない」として請求を棄却した。控訴する方針。 判決などによると、性別適合手術を経て2018年に戸籍上の性別を男性から変更した40代女性は、手術前に凍結保存した精子を用い、パートナーの30代女性が子ども2人を出産した。 カップルは事実婚状態で、40代女性は21年、東京都内の区役所に認知届を提出したが、受理されなかった。
People take part in a rally organised by an activist group to support the LGBT+ legislation in Shibuya district of Tokyo, Japan on 6 June 2021. (Philip Fong/AFP via Getty) Gen Suzuki, a Japanese trans man, has filed a request with a Japanese court legally change his gender without having to undergo surgery and be sterilised. Suzuki, 46, filed a request on Monday (4 October) with the Hamamatsu bran
セクシュアリティは人それぞれ。違って当然で、私は私として存在価値がある。 性は男女の二分化では語れず、LGBTQという言葉の認知度も高まっている。多様性を認める社会に変えていくために、好ましい変化と言えるだろう。 だがセクシュアリティはそれ以上にもっと多種多様で、人の数だけ性のあり方は存在する。例えば、他者に性的な魅力を感じることが少ないアセクシュアル、深い信頼関係が築けた人にのみ恋愛感情を抱くデミロマンティック、相手の性のあり方に関係なく好きになるパンセクシュアル等々、今挙げたセクシュアリティはほんの一例に過ぎない。自分の性的指向や性自認を定めないクィアやクエスチョニングと表現することも珍しくなくなった。
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