台湾で8年ぶりの政権交代を果たした民進党の蔡英文総統が台湾の先住民に対して過去の不平等な政策は誤りだったとして初めて公式に謝罪し、社会の和解を目指す姿勢をアピールするねらいがあるとみられます。 みずからも先住民の血を引く蔡英文総統は台湾で先住民への理解を深めるための記念日に当たる1日、台北の総統府で先住民族の代表などを招いて演説しました。 この中で蔡総統は、17世紀以降のオランダや清朝、それに日本による統治や戦後の漢族中心の政策などの下で弱い立場に置かれてきた先住民の苦難を振り返り、「権利を侵害してきたことをおわびする」と述べて過去の不平等な政策の誤りを認め、台湾の総統として初めて公式に謝罪しました。 蔡総統はこれまでも台湾の多様性を尊重する姿勢を強調していて、今回の謝罪は政権交代に伴い社会の和解を目指す姿勢をアピールするねらいがあるとみられます。 一方で、総統府の近くでは先住民数十人が当