八百屋で旨そうな泥ネギが売っていたのでそのままぶつ切りにして、オリーブと塩でグリラーで焼いたら旨かった。こんな単純な調理で旨いもんだなあと思った。 米を買いに行ったついでに餅米をなんとなく買う。赤飯でもするかなと思うが、さて赤飯たるべき吉事もなしか。 強さと脆さ: ナシーム・ニコラス・タレブ, 望月 衛 読んだ。なかなか面白かった。単独でこれを読むのはお薦めしないが。
isologueさんとこのお勧め。 ⇒isologue - by 磯崎哲也事務所: 「12歳でもわかる!決算書の読み方」~お金のことを知らずに「社会人」になってしまった人の会計入門~ 借金を返すと儲かるのか?: 岩谷 誠治 決算書が読める人なら不要。また簿記の基本がわかっている人は半分くらいは常識。 でも、全体象がすっきと見えて面白かった。 でも、ディテールでは頭でわかっても、しっくりこないところはあった。 勘定科目の借方・貸方の基本がわかっていないと、これだけくだいて説明しても難しいかもしれないとは思った。 個人的には、頭のほうにある「借金を返すと儲かるのか?」への3つ異なる解答は、説明されなくてもするっとわかったので、啓蒙的な部分はそれほどなかった。っていうか、この年こいてこれがわからんかったら困るが。 書籍としてもいろいろ工夫がしてあって面白かった。これこそTV番組にするとよいのに。
とんでもない本だった。 いや、トンデモ本ではない。すごい本というのとも違う。村上春樹の小説なんかに近い文体とテーマでもある。 総じて呆れた。こういうやつがいるんだなぁというか。 自分はタレブほどではないが、世界を変なふうに考えるのだけど、タレブのほうは筋金入りの変だった。 というか、これは、シリアの正教徒的というのか、とにかく私たちが現代社会普通に目にするタイプの知性ではなくて、古典の知性だ。ギリシア哲学とかに近い。 数学的にはというか、哲学的には、人口に膾炙された「ブラック・スワン」の問題というより、ベルカーブではないランダム性の持つ必然というあたりだろう。ということで、マンデルブロ的な安定分布の変異なのだろうが、つまり、それすらもわからないこともあるというのが世界認識の前提なわけか。 私はブラック-ショールズ方程式とか理解できないのだが、その前提がベルカーブだとしたら、それは必然的にブ
趣味の悪い邦題がついているが、原題は"Trade-offs: An Introduction To Economic Reasoning And Social Issues"。経済学者はつねに絶対的な価値を疑い、トレードオフを考えるが、世の中には特定の目的が他のすべてに優先すると主張する人が多い。 特に多いのが、本書も指摘する「命は何よりも尊い」というレトリックだ。建築基準法が過剰規制だというと、「人命のために企業活動が制約されるということが池田先生には許せないのだと思います」などとからんでくる弁護士がいる。彼らは人命と経済的利益のトレードオフを否定し、「命を守るためには企業活動がいくら制約されてもかまわない」と主張する。それなら自動車の生産はすべて禁止しなければならない。 医療過誤訴訟による医療のゆがみも深刻な問題だ。アメリカでは訴訟ひとつで病院がつぶれるので、訴訟を避けるためにあり
この本、「出社が楽しい経済学(吉本佳生, NHK「出社が楽しい経済学」制作班)」(参照)なんだけど、この手の経済学をわかりやすく説明しますよ本の類型としても、よく出来ているんじゃないかと思う。 ただ印象だけど、たぶん執筆者や編集側が想定しているよりこの本の内容はレベルが高いので、昨今の乱造的なビジネス向けの新書より読みづらいかもしれないなという感じもする。もう一ついうと、コンセプトの「出社が楽しい」を意識して、現実に応用できそうなノウハウにフォーカスしているので、経済学的な思考の応用にはなるのだけど、発想のコアの部分は逆に理解しづらいかもしれない。このあたりは微妙。 で、エントリ起こしたのは書評的な話というよりも、この本、現在放送中の同番組のテキスト的な意味合いがあり、その番組はどうよ、なのだが、これが、よいです。ワタシ的にはかなりグーな番組。そして、いよいよ次回、1月24日(土曜日)23
自宅に届いたのでいち早く読む。経済・経営書ベストの発表。上半期はベスト10に入った『不謹慎な経済学』は年間では23位にいました。ありがとうございます。名指しで互いに批判しているクー氏の本と同ランクなのも面白いところです。 ベストの詳細は、もちろん本誌を読まれたほうがいいですが、やはり上半期に上位に来たものは年間では順位を下げますね。僕はうっかり年間なのを忘れてあわてて出したら下半期に出たものが中心になってセレクトしてしまいました。またアンケートの締め切りが今年はかなり早く原田さんたちの本とかいくつもアンケート終了後に読んで感銘した本もありました。ところで一位はたぶんそうなると思ったのですが、竹森さんの『資本主義は嫌いですか?』でした。同誌にある竹森さんのインタビューは必読でしょうね。 一部だけ引用しておきますが、下の引用にある認識には賛成します。 資本主義経済が高い成長を目指し、先進国が社
なるほどね。そうだったのか。「極東ブログ: [書評]この金融政策が日本経済を救う(高橋洋一)」(参照)で日銀金融政策決定会合について「それなりの結果は出てくるだろう。たぶん、0.25%じゃなくて0.2%下げみたいな愉快なオマケもつくだろうけど」と書いたものの、どのあたりが愉快なオマケかなと。0.1%のしょぼさなんだろうなとは思った。 ロイター”無担保コール翌日物金利誘導目標を0.1%に引き下げ=日銀金融政策決定会合”(参照)より。 日銀は18、19日に金融政策決定会合を開き、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0.2%ポイント引き下げ、0.1%前後で推移するよう促すことを決めた。賛成は7人、反対は1人で、反対は野田忠男審議委員だった。 庶民にしてみると、金利差で0%と0.1%ではあまり意味ないしね、苦笑と思っていたのだが、こ、これが孔明の罠か。韓リフ先生”事前シナリオ通りか?―
高橋さんから献本いただく。病気で群馬にいけてませんでしたのでお礼遅れました。ありがとうございます。 この本を読んで、まだ日本のこの苦境の決定的な解決策として金融政策が不用だとか、もう限界までやっているとか、机上の空論だとか、アメリカと日本は違うとか、などなどとクレイジーなことをいう人は、もう何を読んでもまともな財政政策や金融政策を理解できない人でしょう。そういう人がまわりにいたら放っておくことをすすめます。 日本銀行のいままで10数年、そして明日明後日に公開される無能ぶりとそれに直面した日本国民の不幸を真剣に分析した必読本です。コネタもいっぱい。嫌味や皮肉も大量リフレ(意味不明。近いうちに書評でもここに書く予定。 この金融政策が日本経済を救う (光文社新書) 作者: 高橋洋一出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/12/16メディア: 新書購入: 7人 クリック: 135回この商品を
「この金融政策が日本経済を救う(高橋洋一)」(参照)という本が出ると聞き、アマゾンで予約しておいたらひょっこり届いた。カバー裏に「本書は、おそらく世界一簡単な金融政策の入門書です。数式を使わず、平易に、高校生でもわかるようにしました」とあり、確かに「簡単」というのもわからないではないのだが、高校生でこれは読めるだろうかな、名目金利や実質金利の話などは、例をあげて説明を割かないとわかりづらいのではないのかなとは思った。 内容的には、経済学的な面では「極東ブログ: [書評]霞が関埋蔵金男が明かす「お国の経済」(高橋洋一)」(参照)で扱った新書とだいたい同じ、文春のほうが読みやすい感じはする。ようするにリフレ論です。 が、今回の光文社のものは、リーマンショック以降の状況を扱っているのと、かなり露骨に与謝野・白川失政を突いているので、露骨に言うと政府や日銀にすり寄っておきたいマスコミ系にとってはけ
2008年12月14日15:30 カテゴリ書評/画評/品評Value 2.0 s/人/人々/g - 書評 - 人は意外に合理的 ランダムハウス講談社常磐様より献本御礼。 人は意外に合理的 Tim Harford / 遠藤真美訳 [原著:The Logic of Life] 前著「まっとうな経済学」より一段とまっとうで、かつ格段に面白い。そして H-Yamaguchi.net: 人は「予想どおりに不合理」だけど「意外に合理的」でもある、という話 併せて読むと面白いのでぜひまとめて。 とあるとおり、「予想どおりに不合理」と一緒に読むと一段と効き目が増す。 本書「人は意外に合理的」は、むしろ「人々は意外と合理的」とするべき一冊。なぜなら、人は合理的なゆえに経済を発達させたというより、経済をとおして人々となることによって合理性を高めていったということこそが、原題でもある The Logic of
藪下史郎先生の訳による注目作が出版されました。このブログでも何度かとり上げましたが、このクルーガーの本は経済学のできることが何なのか=経済学の意義と限界とはどこにあるのか、という問題を考える上でも非常に有益です。もちろん主題であるテロについてもその現状、原因、予防を考える上で示唆的です。 テロの経済学 作者: アラン・B・クルーガー,藪下史郎出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2008/08/01メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 68回この商品を含むブログ (18件) を見る この本に関連して拙著『不謹慎な経済学』でも序文において、以下のように触れていますのでご参照ください。 :クリューガーの疑問も同じだった。彼は国際機関で利用できる公的データやアンケートなどから、どうして人はテロリズムに走るのかを証明してみせようとした。そしてブッシュ政権を始めとしたて「テロとの戦争」派
2008年05月05日16:30 カテゴリ書評/画評/品評Money 4つ目以降に価値がある - 書評 - 会計のルールはこの3つしかない 洋泉社依田様より献本御礼。なぜか二冊も献本されてきた。 会計のルールはこの3つしかない 石川淳一 / 松本武洋 良著。「国語算数理科しごと」と、簿記の参考書のギャップをつなぐ位置に本書はある。本書をきっちり読み込めば、簿記三級なら受かるかも知れない。 のだけど、個人的には本書のスタイルにちょっと引っかかった。 本書「会計のルールはこの3つしかない」は、巷でかなり増えてきた、「会計の基礎」本のうちの一つ。 目次 洋泉社 | 会計のルールはこの3つしかないを増補 はじめに 会計のルールはたった3つだった 第一章 会計の基本原理と財務3表を理解する STEP0 金を出した人に分かりやすく報告する - 会計の目的 STEP1 稼ぐのにいくら遣ったか - 費用と
2008年04月17日20:15 カテゴリ書評/画評/品評Money 経済の「複素」像 - 書評 - 「お金」崩壊 集英社新書編集部より献本御礼。 「お金」崩壊 青木秀和 すぐに書評したかったのだけどやっとAmazonでも発売が開始されたので。 経済、そして経済学に「なんだか騙されている」と感じている人、必読。 本書、〈「お金」崩壊〉は、「確かに経済学者たちの言うことはつじつまがあっているのに、なぜそこに違和感が残るのか」を明快に説明してくれる一冊。弾流の言い方をすると「複素経済学入門」ということになる。 「お金」崩壊| 青木 秀和| 集英社新書|BOOKNAVI|集英社 私たちのお金はどこへ行ってしまうのか? 私たちが貯蓄する「お金」は公の借金返済に投入されている。しかし、それは返せる当てのない借金だ。もはや、「お金」には実体も価値もない。こんな社会からの脱却を呼びかける、新しい経済論。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く