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ブックマーク / cruel.hatenablog.com (27)

  • 6/26 プリゴジンの乱に対するプーチン弁解の見方 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    Executive Summary 6/24プリゴジンの乱についてプーチンが6/26に出した玉音放送は、プーチンが今回の騒乱で何を気にしているかがうかがえる。ワグネルがほとんど何の抵抗もなしにモスクワの手前に到達できたし、また一部では歓迎すらされたというのを大変気にしている模様。同時に、自分たちがそれに対して無策でおたついていた (少なくともそう見られている) のも気にして、「いや最初から手は打った! 反撃がなかったのは流血を避けるため! 対応がないのは改心の時間を与えたため!」と弁解。 またワグネルグループも、首謀者プリゴジンはもちろん獄門打ち首、その手下たちもお咎めなしのように見せつつ、兵士になって過ちを償え=死ね、という話で、むごい。 6/26 プリゴジンの乱についての弁解の見方 ロシアの6/24プリゴジンの乱は、いろんな意味でわけがわからず、それだけにいろいろおもしろいところ。いろ

    6/26 プリゴジンの乱に対するプーチン弁解の見方 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • ハーマン・カーン『紀元2000年』の技術予想はそんなに悪いか? - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    Executive Summary ハーマン・カーン『紀元2000年』(1967) は、クルーグマンのエッセイでは全然予測が当たっていないボケ役に使われていたが、その文の中ですらかなりいい予想をしていると指摘されていて、予測が全然あたらないという文章の主題と全然マッチしていない。実際、中を見てみると非常によい近未来の技術予測になっていることがわかる。 当たらなかったのは、バイオ系と向精神薬系。これは思ったより難しかったようだ。新エネルギーもむずかしかったし、軍事もそう。巨大技術系は全般にうまくいかず、分散型の小規模テクノロジーはかなりうまく当てていることがわかる。巨大技術が当たらなかったのは、むしろ社会の方向性をうまく予想できなかったあたりにありそう。 紀元二〇〇〇年 三十三年後の世界 作者:ハーマン・カーン,アンソニー・ウィーナー時事通信社Amazon 先日訳したクルーグマンの未来予測記

    ハーマン・カーン『紀元2000年』の技術予想はそんなに悪いか? - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • フロイト『夢判断』:フロイトの過大評価をはっきりわからせてくれる見事な新訳 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    新訳 夢判断 (新潮モダン・クラシックス) 作者:フロイト新潮社Amazon 古典をきちんと読まなければ、みたいな強迫観念は、昔は強かったけれど、いまはあまり残っていない。が、フロイトは高校時代に岸田秀に入れ込んだこともあり、またいろんな人がフロイトはすごい、フロイトにかえれ、みたいなことをしきりに言うので、いずれ読まねば、という気持はあった。そして高橋義孝のギクシャクした金くぎ翻訳をなどを読んで挫折し、いやこれはぼくの理解力が足りないのか、これをきちんと理解すると、何かすごい世界が広がるのか、と思っていた。いつの日か、ちゃんと読もう…… そしてその「いつの日か」がやってきた。フロイト『夢判断」新訳だ。 そしてこれは、すばらしい。訳は実に明快でわかりやすい。これまで読んで挫折したのは、何よりも翻訳がダメだったせいだ、というのがはっきりわかる。が、同時にもう一つわかったことがある。フロイトは

    フロイト『夢判断』:フロイトの過大評価をはっきりわからせてくれる見事な新訳 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • トルコ大統領が不敬にも捨てたという、トランプ大統領閣下のありがたきお手紙を植民地の下等民どもも味わってみたまえ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    もう多くの人が言っていることだけれど、ぼくは最近、フェイクニュースと現実のニュースの区別がつかなくなっていて、冗談ぬきで途方にくれている。このニュースが最初に出てきたときもそうだった。 www.asahi.com この手紙の実物が最初にでまわったとき、ぼくは絶対これはインチキだろうと思ったんだけど……ちがった。朝日新聞のこんな機械翻訳ではその真の味わいがかけらもわからないので、その文体も含め訳してあげました。 トランプ大統領閣下のありがたきお手紙 (ウソだと思う人(思うよねえ)、現物はこちら リークしたのがフォックスニュースだし、ホワイトハウスも認めてるそうです) ごめんね、ぼくはこういう格調高い文章の翻訳になれてないので、ちょっとまちがってるところもあるかもしれないけど…… 山形がまた超訳してるんだろうと思う人もいるかもしれないけど、ほぼこの通りです。これを口述筆記させられた人はその場で

    トルコ大統領が不敬にも捨てたという、トランプ大統領閣下のありがたきお手紙を植民地の下等民どもも味わってみたまえ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • お嬢さんは中東の石油相の遺産をもらえるそうです。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    まったくどうでもいい話だけれど、近くのカフェで御禁制品のファーウェイMatebook Xでかっこよく仕事をこなしていたところ、隣でそこそこ妙齢の女子が二人ダベっている。その一人曰く: 「なんか変な英語のメールがきたのよー、中東からでぇ、なんか億万長者の遺産があるので、その遺族を探して口座から遺産を出すのを手伝ってくれって」 おー、最近また少し増えてきたよねー、その手のメール、と思いつつ聞いていると、相手方は「なんかあやしーよねー、どうしてそんなの来たの-」とお返事。 最初の女子は「そーなのよー、なんか変でしょー、そんな話あり得ないよねー、その遺産の人の名前とか聞いたことないし、あたしその人と関係ないしー」、と非常にまっとうな疑念を表明していて、あー、ネットリテラシー教育も少しは浸透しているのねー、と感心して聞いていた。そのまま彼女は、いろいろ怪しいところを並べて、いちいちごもっとも。相手も

    お嬢さんは中東の石油相の遺産をもらえるそうです。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    arajin
    arajin 2019/07/13
    “あたしをわざわざ探し出して、メールをくれたわけじゃない? 他の人なら、こんな英語メールがきても読めないけど、あたしがちゃんと英語読めることまで知ってて、しかもアドレスも知ってるわけでしょう。”
  • 統計の不備と、各種統計の「相関」の話 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    Executive Summary 統計の信頼性について疑問を呈した柳下毅一郎のツイートを、山形は一蹴した。が、その後勤労統計の集計方法の不備が露見した。ここから、この統計は捏造であり、それが相関しているならすべての統計が捏造だ、という極論を述べたブログが出た。しかし統計は、一かゼロか、完璧かすべて捏造か、というものではない。またその相互の関係も、機械的な関係があるということではない。信頼性の非常に広い幅の中で上下するだけなので、実際にどんな不備があってどのくらい影響を及ぼすのかを具体的に考えないと、妥当性のない陰謀論に流れてしまうだけだ。 はじめに しばらく前に、柳下毅一郎がこんなツイートをした。 アベノミクスで経済がよくなってるとおっしゃるリフレ派の方々は、なぜ財務省の出す経済指標は捏造されてないと信じられるのだろうか。— Kiichiro Yanashita (@kiichiro)

    統計の不備と、各種統計の「相関」の話 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    arajin
    arajin 2019/01/29
    “ダメな統計は実に個性豊か。単純に能力不足だったり、そもそも調査しようがなかったり(識字率の低いところでは日本の国勢調査みたいなことはできない)、あるいは明らかに数字を作っていたり、”
  • 岩田規久男副総裁は黒田の尻を蹴飛ばしてリフレを十倍増させるべきだったと思う。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    稿の主張は、表題通り。岩田規久男は副総裁として、リフレの理論にもっともっと忠実に動き、黒田総裁を蹴飛ばしても締め上げても何をしてもいいので金融緩和をますます激化させてほしかったし、それができなかったのは不甲斐ないということだ。リフレ派の理論を十分に実践できなくて、あと一歩のところだけに情けないよ、ということ。おしまい。 で、その理由を簡単に説明しようか。 岩田規久男が、3月で日銀副総裁を退任した。お疲れ様でした……と言う気持ちはある一方で、正直いって岩田規久男が日銀で何をやっていたのか、ぼくにはよくわからない。日銀の政策は基的に総裁がすべて決めるのであって、副総裁は総裁の方針には反対できないんだよ、と教えてくれた人々もいた。そうなのかもしれない。でも、そうなんですか? 当にそんなお飾りの、総裁のオウム役でしかないんですか? ぼくにはそれが解せないところだし、不満なところでもある。 リ

    岩田規久男副総裁は黒田の尻を蹴飛ばしてリフレを十倍増させるべきだったと思う。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    arajin
    arajin 2018/03/23
    “日銀の対外的なコミュニケーションが、あの公式発表の微妙な表現をあれこれ深読みするつまらない伝統芸能みたいなのになってるのも、どうにかならんのか。”
  • 新年プロジェクト2018: The Economy - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    あけおめ(死語)。昨年は当にろくでもない仕事が振ってきて、あまりのストレスで体重は一時5キロも減り (残念ながらその後リバウンド)、しかもそれが期間延長というトホホなことになって、秋に終わるはずが年内いっぱいかかり、ギリギリのところで何とか終えて、年末年始はほぼ脱力状態。おかげで去年はMake系のおもちゃもいじれなかったけれど、正月休みにそれをやるだけの気力もなくて、いやはやもう歳ですなー、なんか威勢のいいことをやるのも疲れたぜ〜〜 と思っていたところで読んだこんな話。 econ101.jp ほうほう、経済学の新しい枠組みね。 さて、ぼくは「従来の経済学ダメー」「新しい経済学だぜー」といった話にはあまりいい印象を持っていない。基、学問ってある程度は単純化による理解なので、すべて入ってないというだけで批判したことにはならないと思う。ここに挙がっている表を見ても、わかってて単純化した部分に

    新年プロジェクト2018: The Economy - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    arajin
    arajin 2018/01/04
    “不均衡と不完全情報と制度とプリンシパル=エージェントと、ついでに格差と環境問題までぶちこんだ、初学者向け教科書”
  • Amazonレビューをサルベージした理由 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ここ一週間ほど、ずっとアマゾンのレビューをサルベージしていたんだけれど、その理由は突然すべてのレビューが消されてしまったから。個々のレビューが消されたことはこれまでも何度かあって、だいたいが酷評された人が文句を言ったことが多かったんだけれど、今回のはなんだかわからない。 アマゾンに問い合わせたところ、以下のようなお答えがきた。 Amazon.co.jpにお問い合わせいただき、ありがとうございます。 これまでのお客様のAmazon.co.jpコミュニティ内での活動を調査した結果、ガイドラインに違反していた行為がございましたので、このほど、ご投稿いただいておりました全てのカスタマーレビューを非掲載に変更させていただきました。今後は当コミュニティへのご投稿は行えません。 Amazon.co.jpでは、お客様のアカウントにおける活動状況を慎重に調査し、今回の判断を行っております。なお、この判断につ

    Amazonレビューをサルベージした理由 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    arajin
    arajin 2017/03/29
    「書いたアマゾンレビューがすべて消えている」「消すなら事前に予告してほしいもんだぜ」
  • 学校行ってもちゃんと勉強しないとダメよねー、というお話&日本の教育はゴミクズらしいぞ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    Science 読んでたら、経済成長と教育の関係についての論文が出てたのでちょっと紹介。 Knowledge capital, growth, and the East Asian miracle Eric A. Hanushek, Ludger Woessmann, Science 22 Jan 2016: Vol. 351, Issue 6271, pp. 344-345 DOI: 10.1126/science.aad7796 http://science.sciencemag.org/content/351/6271/344.full 経済成長のためには国民に教育うけさせて人的資の質を上げないとダメだよねー、というのはもう言われすぎていてあたりまえの話になってるんだけど、でも一方で、同じ年数だけ学校に通ってるのに、東アジアは奇跡の大成長で、南米諸国はかなり出来が悪い。他のところで

    学校行ってもちゃんと勉強しないとダメよねー、というお話&日本の教育はゴミクズらしいぞ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    arajin
    arajin 2016/02/25
    「学校通ってもちゃんと勉強しないでテストでいい点取れないようだと、経済成長には影響しない模様。テストで高い点採ってる国は、経済成長もいいよ、という話。」
  • え? じゃあエンブレムの「コンセプト」は原案にはなかったってこと? - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    東京オリンピックのエンブレムの問題はもう、実におもしろくてもともとオリンピックなんかやるなと思っていた身からすれば、これだけ楽しませてくれるんなら少しは大目にみようかと思ってしまうほど。 で、ぼくはどうでもいいオリンピックのエンブレムなんかどうでもいいんだけれど、そのぐだぐだぶりは大変おもしろく見ている。で、今日になってエンブレムの「原案」と称するものが出てきた。この左端。 ????? なにこれ?? というのも、最初にあのベルギーの劇場ロゴとそっくりだという指摘があったときに「いや全然ちがいます、コンセプトがちがいます」という主張が行われ、その際に出てきたときの「コンセプト」というのはこんな説明になっていた。 www.advertimes.com そのコンセプトというのは、正方形9分割に日の丸の丸を重ねて作ったものだ、ということだった。こんな図が出てきている。 分割した正方形と円を重ねて、

    え? じゃあエンブレムの「コンセプト」は原案にはなかったってこと? - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 中国メディアの歪曲 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    昼休みに2ちゃんまとめサイト見てたら、こんな記事を見かけた。 web.archive.org なんかBBCってえらくきついこと言うんだねー、と思って、実際なんと言っているのか見てみようと思って、検索かけました。ここで言及されているのは、明らかに次の記事。 www.bbc.com 一瞬ぼくはこれを見て「あ、日は『ごめんなさい』がどうしても言えない国だと非難してる記事なんだね」と思ったんだけど、よく見るとちがう。 「Japan's 'sorry' seems to be the hardest word to remember」、つまり、日は「ごめんなさい」って言ってるのに、それがまるで記憶されない、という題名だ。 え? なんか最初の記事のニュアンスとちがわない? じゃあその題名になっている部分は?日は羊の皮を被った狼、つまり平和主義のふりした侵略軍事国家っていう糾弾はどこに出てくるの?

    中国メディアの歪曲 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 便所の行列にみる「元を取る」現象と悪循環 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ぼくは基、行列が嫌いだし、行列に喜んで並んでいる連中はどうしようもないバカだと思っている。先日、かなり長い時間飛行機にのったんだけれど、まず搭乗のときにみなさんバカみたいに行列作りますわな。XXXX人みたいに全財産を手荷物で抱えて乗ろうという人は、まあ収納場所確保のためにがんばって早めに乗る意味はあるだろう(それはそれでバカだと思うが)。でもそうでない人は、並んでどうする? 席はもう指定されてるんだよ? 昔はオーバーブッキングとかあったから早めにすわって席を確保する意味もあったけど、いまはまずない。 そしてまた、席が便所の近くだったんだけれど、これまたみんなすぐ並びたがる。離陸してすぐに便所に行列ができる。そして飯の後ね。その後も何度か波がある。まあ飯のあとは多少は生理現象で仕方ないかもしれない。でもそれ以外のときって、少し頃合い見計らえば全然並ぶ必要なんかないのに……昔は、機内映画をで

    便所の行列にみる「元を取る」現象と悪循環 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    arajin
    arajin 2014/10/26
    女便所の行列の謎を考察「長いこと行列すると、いったん入ったらなるべくそこに長居して、化粧とか身繕いとかあれこれやるだけやって、最大限に使おうとする人が結構いるんだって。」
  • お金についての浅はかな話 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    要約 ケインズ 雇用と利子とお金の一般理論 作者: 山形浩生,J・M・ケインズ出版社/メーカー: ポット出版発売日: 2011/11/16メディア: 単行購入: 7人 クリック: 272回この商品を含むブログ (11件) を見る ビットコインがらみでお金に関するをいくつか読んでいるんだけど……どのを読んでも、「ではお金とは何か、その質とは何か」というのが必ず出てきて、そしてお金の哲学みたいな話がはじまる。 だけれどいろいろ読んで見て、基的に、お金を哲学的に理解しよう、質的に厳密に理解しようという議論って、全部だめだという感想に到った。特に、真剣にそれをやろうとした当に善意の、学問的良心に満ちた、生真面目な学者先生の議論は、その熱意は痛いほどわかるので大変言いにくいんだけど、まったくダメ。いやむしろ哲学的に、理念的に、精緻に、厳密に掘り下げて原理的に考えようというその生真面目な

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  • finalvent『考える生き方』:Not for me. 装丁はちょっと変わってるので本屋で手に取るくらいは。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    考える生き方 作者: finalvent出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2013/02/21メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 16人 クリック: 1,504回この商品を含むブログ (46件) を見る いま届いた。2分で読み終わった。一目おいていないわけではないが、もったいのつけかたが好きではないブロガーfinalventが……己の平凡な人生をとつとつと変な諦念をこめて語る一冊。 他人の、特に華やかではなくそれなりに挫折やトラブルはあるにしても、まあ普通の人生。どうでもいいや。知らない人の、特に変わったものでもない結婚や子供や仕事の話をきいてもなあ。後半の、彼のお勉強作法のような部分やいろんな知識をどうやって身につけたか、という話は、人によっては興味があるかもしれない。が、若者への生き方に関するお説教(しかもあまり腰のすわらない、お説教なんていやあそんな柄じゃありませんよ

    finalvent『考える生き方』:Not for me. 装丁はちょっと変わってるので本屋で手に取るくらいは。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • ガリレオ『望遠鏡で見た星空の大発見』:「星界の報告」新訳。神をも畏れぬ邪説を唱えたトンデモ本。発禁にすべき。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    望遠鏡で見た星空の大発見 (やまねこブックレット) 作者: ガリレオガリレイ,板倉聖宣出版社/メーカー: 仮説社発売日: 2013/01/04メディア: 単行購入: 16人 クリック: 566回この商品を含むブログ (27件) を見る 望遠鏡で見ると、星空はずいぶんちがって見えるんだよ、というのをガリレオが、自分の感動を素直に伝えるべく書いた。最初は、望遠鏡の構造の解説から入り、その後は月はこんなふうに見えて、実はでこぼこなんだよ、とか星座の周辺にはほかにもいっぱい星があるんだよ、というのを述べる。月のでこぼこは望遠鏡なるカラクリを信用すべきかどうかにも関わるので簡単に断言すべきではないと思うが、そこまではいい。 だが問題はその後。ガリレオは木星を観察して、そのまわりをまわっているとおぼしき星の報告を行い、実はすべてが地球を中心にまわっているのではないんじゃないか、コペルニクス説が正し

    ガリレオ『望遠鏡で見た星空の大発見』:「星界の報告」新訳。神をも畏れぬ邪説を唱えたトンデモ本。発禁にすべき。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • エスピン=アンデルセン『平等と効率の福祉革命』:新しい福祉社会の見取り図を提案する希有な本。ただ監訳者の我田引水解題はないほうがまし。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    平等と効率の福祉革命――新しい女性の役割 作者: イエスタ・エスピン=アンデルセン,大沢真理出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/11/19メディア: 単行購入: 14人 クリック: 506回この商品を含むブログ (11件) を見る 福祉の議論は公共頼みになりがちだ。医療も高齢者も育児も失業も国がもっと金を出せ――でも、家庭や企業も福祉をかなり提供している。そのバランスを見ないとだめだ、と看破したのが書の著者エスピン=アンデルセンだった。きたる高福祉社会に向けて、彼は女性をもっと働かせろと主張した。福祉サービス職を増やし(企業の事業機会)、女性を働かせ(家計収入増大)、税収を増やせ(公共の負担力増大)! この分析と提言は大きな影響を与えた。そして女性の労働進出は進んだ。でもまだ中途半端な水準だ。一方であらゆる社会では格差の固定化と拡大が進んでいる。なぜだろう? 書はこの問題

    エスピン=アンデルセン『平等と効率の福祉革命』:新しい福祉社会の見取り図を提案する希有な本。ただ監訳者の我田引水解題はないほうがまし。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 環境エネルギー政策研究所なるところの FIT 翼賛論は怪しすぎ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    日経 ビジネス Associe (アソシエ) 2012年 02月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2012/01/10メディア: 雑誌購入: 2人 クリック: 71回この商品を含むブログ (4件) を見る 「日経アソシエ」2012年2月号に、「2012年14の『大論点』」なる記事が出ている。飯田泰之とか片岡剛士とか若田部昌澄と安藤至大とか、マクロ経済問題や労働問題について実に簡潔ですばらしい主張を展開していて、是非読むべきなんだが…… その中に、自然エネルギーについて環境エネルギー政策研究所なるところの古屋将太なる人物が、わけのわからない文章を寄せている。これ、徹頭徹尾、意味不明なんだよね。 自然エネルギー向け FIT は「リーズナブル」か? まず、この文章が何を言っているかというと、自然エネルギー育成のために日もフィードインタリフ制 (FIT) で、太陽光や風力によ

    環境エネルギー政策研究所なるところの FIT 翼賛論は怪しすぎ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    arajin
    arajin 2012/01/31
    「フィードインタリフ制 (FIT) で、太陽光や風力による電力を高めのお値段で買い取る」
  • セン『正義のアイデア』:ホントならちゃんと紙面で書評して人に読ませるべきえらい本。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    正義のアイデア 作者: アマルティアセン,池幸生出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2011/12/01メディア: 単行購入: 35人 クリック: 1,631回この商品を含むブログ (30件) を見る 正月はさんで、えらくバタバタしていてちゃんと見ていなかったが、このセン『正義のアイデア』はどっかでだれかが当然採り上げているだろうと思って今日になってチェックしたら、なんとまったく出てこない! !!??と思って書評候補書の一覧を見直しても、そもそも出ていない! なんでや! 朝日新聞ともあろうものが、見落としひどすぎだろー……と思ってよく考えて見たら、これは朝日新聞のルールのせいだ。同じ著者のは一年だか半年だかの間には一冊しか扱わない! そして、姜尚中が『アイデンティティと暴力』の書評を書いてしまっているので、この書評の候補にはあがってこない。 えーい、姜尚中め余計なことを! だい

    セン『正義のアイデア』:ホントならちゃんと紙面で書評して人に読ませるべきえらい本。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    arajin
    arajin 2012/01/29
    「サンデル的な、まじめに見えて実は単なる知的パズルでしかない話を正義についての考察だと考えてしまう発想に異を唱えて」
  • トウェンギ&キャンベル『自己愛過剰社会』:言っていることはわかるが、長すぎるし治療法がショボ過ぎ - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    自己愛過剰社会 作者: ジーン・M・トウェンギ,W・キース・キャンベル,桃井緑美子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2011/12/17メディア: 単行購入: 1人 クリック: 63回この商品を含むブログ (6件) を見る いまのアメリカ社会は、個性重視とか自尊心を高めるとか「世界で一つだけの花」とかおまえは特別だとか言って子供をおだて、結果としてナルシストばっかりになっている。しかってはいけない、ほめて伸ばすのがいい、過保護にして変な名前をつけてわがままを何でも聞いてやって、整形をやたらにすすめ、微軟美女ばかりがテレビを飾ってみんなそれを目指すのがいいと思い込み、見栄ばかり張って辛抱や苦労をぜんぜんしようとせず、分不相応なローンを組んでリーマンショックを引き起こし、責任はとらない。フェイスブックで友だちの数ばかりを誇りツイッターのフォロワーの数を増やすのに血道をあげ、ユーチュー

    トウェンギ&キャンベル『自己愛過剰社会』:言っていることはわかるが、長すぎるし治療法がショボ過ぎ - 山形浩生の「経済のトリセツ」