2つの見方ができます。 1. 社会主義が独裁主義に進むというより、独裁主義が自己権力の正当化のために社会主義を標榜するのだという見方です。 革命というよりむしろクーデターなどで権力を得た軍事政権の多くが社会主義を標榜しました。ビルマ軍事政権がそう、エチオピアも、リビアのカダフィも、ヒトラーでさえ「国家社会主義」の名で、資本家を弾圧する政策をとり、初めは労働者が熱狂したのです。国家社会主義がナチズムとして本性を表すのはその後のことです。 権力を倒して権力を握るには、大義名分が必要です。ところが、いったん権力をつかんだら、その大義名分より権力の保持が重要になります。権力を保持するには、反対派を弾圧しなければなりません。明治維新後数年は、薩長政権に対する反対派が毎年100名以上も死刑になっています。西南戦争まで、日本でも徹底的な弾圧処刑が行われたのです。日本も大正デモクラシーの時代までは民主主義