企業の「後継ぎ不足」が深刻だ。地方の企業や商店などを中心に、高齢になった社長が後継者不在で悩むケースが多くなっている。 2015年6月10日のNHK「ニュースウォッチ9」では、新しい後継者づくりの形「継業(けいぎょう)」を特集した。事業を身内ではなく「赤の他人」に譲るという、これまでになかった取り組みだ。 ■当初は応募者に「厳しさ」求めるつもりだったが この「継業」は、静岡商工会議所が「後継者バンク」として行っている取り組みだ。後継ぎを探したい経営者と、起業したい人のマッチングをしている。継業が実現したケースのひとつが、県内の商店街にある乾物屋だ。 70代の店主は、両親から継いだ乾物屋を守ってきた。 しかし商店街では後継者不足などで、10年で約50店が閉店してしまった。自分の代で潰したくなかった店主は、商工会議所の「後継者バンク」で後継ぎを募集したという。 応募してきた40代の女性とは、最