健康や命の問題につながる性教育をどう進めるか、悩んでいる教員は少なくない。とりわけ、知的障害がある児童・生徒は発達の個人差が大きく、特別支援学級・学校では試行錯誤が続いている。8月に前橋市で開かれた全国性教育研究大会(全国性教育研究団体連絡協議会など主催)の分科会では、学校、保護者、医療機関と連携した効果的な取り組みが紹介された。 理解力が1〜2歳児相当の小学校高学年の女児が、そろそろ初経を迎えるが、どう対応していいか分からない−−。
文部科学省は、いじめや自殺防止、インクルーシブ教育システムの構築や障害者理解を普及啓発することを目的として、映画『聲の形』(9月17日(土曜日)公開、配給:松竹株式会社)とタイアップを行います。 本企画の一環として、松竹株式会社の協力により、施策の啓発メッセージ「勇気をもって 心の声を伝えよう」を掲載したポスターを作成し、全国の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、及び特別支援学校に配布するほか、映画「聲の形」×文部科学省特設サイトを本日公開します。 映画では、主人公の少年が、転入してきた聴覚障害者である少女に好奇心を持ち、あるきっかけから自分自身がクラスから孤立してしまうものの、5年の時を経て、少女との再会をきっかけに過去の過ちへの償いを試み、少女をはじめ当時のクラスメイトとも向き合い、理解し認め合っていく様子が描かれています。 これは、文部科学省の施策である、いじめや自
障害を理由にした差別を禁じる「障害者差別解消法」が施行された今春、障害を持つ男子学生が、国立大学に進学した。大学の支援を受け、医療工学の研究を志して学んでいるが、受験時に別の大学から入学に難色を示される経験をした。大学の判断はなぜ分かれたのか。 ■脳性まひで足に障害 東北地方の国立大キャンパス。1年生の男子学生(19)は両手の杖で体を支え、下半身を振り出すように歩き、講義へ向かっていた。生まれた時の脳性まひにより体幹機能の障害がある。足が不自由で、支えなしで立つことが難しい。 4月、生まれ育った和歌山県を離れ、大学の寮で一人暮らしを始めた。 「いろんな刺激を受けて成長してほしい」という両親の思いで、幼い頃から水泳や将棋に挑戦した。小学4年生の時、脳性まひで成長が遅れた両足の腱(けん)の手術のため3カ月入院。「なんでこんな足で生まれたんや」。母親に大声を出したこともあった。 小6のころ、「自
経済的に困窮する小中学生の家庭に学用品費などを助成する就学援助制度で、生活が苦しい「準要保護世帯」の認定条件となる所得基準に、九州の市町村間で最大3倍超の格差があることが、西日本新聞とNHKが九州・沖縄の全市町村・組合の教育委員会に実施した調査で分かった。4人家族の課税所得が383万円程度で受給できる町がある一方、120万円以下でなければ受給できない町もある。「学ぶ機会の平等」を保障するはずの制度に、大きな地域格差がある実態が初めて明らかになった。 九州・沖縄の全276教委にアンケート 就学援助の対象には、国の基準に沿って生活保護を受ける「要保護世帯」と、市町村が独自に認定基準や補助費目を定める「準要保護世帯」がある。準要保護世帯への就学援助については、国と地方の税財源を見直す「三位一体の改革」で国庫補助が2005年度に廃止され、市町村に財源と権限が移譲された。 制度の運用実態を探るため本
モリサワは20日、グループ企業のタイプバンクが開発して販売する、ICT教育の現場に効果的なユニバーサルデザイン書体「UDデジタル教科書体」を発表した。 「UDデジタル教科書体」は学習指導要領に準拠し、書き方の方向や点・ハライの形状を保ちながらも、太さの強弱を抑え、ロービジョン(弱視)、ディスレクシア(読み書き障害)に配慮したデザイン。また、今年度から施行された障害者差別解消法の理念に基づき設計されている。 発表会で登壇したタイプバンクの高田裕美氏は、開発の背景とデザインコンセプトについて、「弱視の子どもたちにとって“明朝体”や“教科書体”は太さに変化があって見づらい。見やすいのは“ゴシック体”だが、もともと印刷用のフォントのため正確でないところがある。“UDデジタル教科書体”は、教育現場に相応しい教科書体の良さを活かし、線の太さを一定にて、電子黒板などでの利用時に遠くからでも見やすいデザイ
体と心が一致しない「トランスジェンダー」の高校生が、学校でどのトイレを使えるかが争われた訴訟で、米バージニア州にある控訴裁判所は19日、地元の教育委員会の「体の性と同じトイレを使わなければならない」という規則が、教育での性差別を禁じた法律に反するという判決を言い渡した。 米メディアによると、この法律によってトランスジェンダーの権利が保護されると控訴裁レベルで認められたのは初めて。米国では現在、トランスジェンダーの人たちのトイレ利用が注目されており、他の州にも影響がありそうだ。 今回の訴訟は、女性の体で生まれ、現在は男性として生きる生徒が起こしていた。生徒は学校側にトランスジェンダーであることを伝え、男子トイレを利用していた。地域の住民から「他の生徒のプライバシーが侵害される」「トイレ内の事件につながる可能性がある」などの意見が出たため、教育委員会は2014年末に、使うトイレは体の性で判断す
全国の大学で、障害がある学生への支援が広がっている。4月の障害者差別解消法の施行を前に、障害に向き合う学生、教職員の姿を取材した。 滋賀県草津市の立命館大理工学部の講義室。聴講する約70人の学生の中に、前から4列目で目の前にスマホを掲げ、板書された複雑な数式を望遠で拡大して読む2年の女子学生(… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。
野外活動の行き先や班分けを話し合う「エコールKOBE」の学生たち=2015年9月、神戸市内 野外活動について話し合う「エコールKOBE」の学生たち=2015年9月、神戸市内 知的障害者が高校卒業後に大学の代わりに通い、社会に出る前の人間的な成長を目指す「学びの場」が、全国約30カ所で運営されている。これまで福祉施設へ通うか就職にほぼ限られていた進路を広げる試みで、これからも増えそうだ。 ▽自分で決める 「みんなはどう思う」 「俺から提案がある」 昨年秋、神戸市長田区の商業ビルに間借りする学園「エコールKOBE」の教室に若者たちの声が行き交った。2週間後の野外活動の行き先や班分けについての話し合いだ。 学生自身が司会を務め、意見を聞いたうえで多数決を取る。行き先のボウリング場を予約する係も決まった。 学園長の河南勝さんは「自分たちで決める主体性を大切にしている。希望と違っても気持ちに折り
東京大学とソフトバンク株式会社などが連携し、ICT を活用して障がい児の学習・生活支援を行う「魔法のプロジェクト2016 ~魔法の種~」。その協力校の募集が2016年1月21日から開始されました。 「魔法のプロジェクト」は、2009年から東京大学先端科学技術研究センター、ソフトバンク株式会社、ソフトバンクグループで教育事業を担う株式会社エデュアスが行っているものです。プロジェクトでは、特別支援学校、特別支援学級、通常学級に所属する障がい児と教員などに、携帯情報端末を1年間無償で貸し出し、教育現場や日常生活の場などで活用してもらう実践研究を実施します。また、ICTを活用して障がい児の学習・生活支援を効果的に実践できる教員の早期育成も目的とし、教職課程を履修中の学生やその指導者を対象としたセミナーも実施される予定です。 協力校の応募資格は、日本国内の特別支援学校、小中学校・高等学校の特別支援学
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