国立がん研究センターは2日、2014年に肺がんや乳がんなどの9項目について、全国の病院で「標準治療」を受けた患者は73%だったと発表する。標準治療とは、専門学会が科学的根拠に基づき診療指針で推奨するもの。高齢や体調が悪いなどの理由から実施されなかった場合を除くと、6項目で実施率が90%を超えた。 全国のがん診療連携拠点病院など424施設で治療を受けた患者約56万5千人分のデータを分析した。公表は今回で3回目。13年分の実施率は72%だった。 がん対策基本法では、がんによる死亡を減らすため、全国どこでも適切ながん治療を受けられるよう、体制整備を進めることを定めている。同センターの東尚弘・がん登録センター長は「調査に参加した施設では、がん医療水準の均てん化が進んでいると思う。この結果を元に、各病院で未実施理由を検証するなどして診療の改善につなげてほしい」と話す。 実施率が高かったのは、「肝…