厚生労働省と財務省は地域の医療機関を対象に、増え続ける訪日客を診察しやすくする税制上の措置を検討する。具体的には、通訳や病院内の英語表記などにかかるコストについて、受診する訪日外国人の治療費に上乗せできるしくみにする方針だ。厚労省などが2019年度の税制改正要望に盛り込む。農協系の医療機関もあるため農林水産省も共同で要望する。対象となるのは社会医療法人など法人税の免除が適用されている地域の医
厚生労働省と財務省は地域の医療機関を対象に、増え続ける訪日客を診察しやすくする税制上の措置を検討する。具体的には、通訳や病院内の英語表記などにかかるコストについて、受診する訪日外国人の治療費に上乗せできるしくみにする方針だ。厚労省などが2019年度の税制改正要望に盛り込む。農協系の医療機関もあるため農林水産省も共同で要望する。対象となるのは社会医療法人など法人税の免除が適用されている地域の医
アルコールやギャンブルなどの依存症の専門医療機関の選定作業が進んでいる。国は都道府県・政令指定都市ごとに専門医療機関を設置することを求めており、すでに医療提供体制を整えた自治体もある。その一方で、医療機関の協力を得られず、選定が思うように進まない自治体もあり、依存症の医療提供体制をめぐっては都道府県間で格差が生じつつある。【新井哉】 ■体制整えた広島県、拠点機関がHPで情報発信も 2016年5月に閣議決定された「アルコール健康障害対策推進基本計画」では、アルコールの健康障害に関する予防から治療・相談まで「切れ目のない支援体制」の整備の必要性を挙げ、アルコール依存症の治療拠点となる専門医療機関の整備を求めていた。これを受け、厚生労働省は依存症対策総合支援事業の実施要綱を策定。現在、都道府県と政令指定都市で依存症の専門医療機関とその連携拠点となる拠点機関の選定作業が進められている。 実施要綱に
医療費の抑制に向け、政府が進める在宅医療の体制整備が遅れている。全国の4分の1にあたる452市町村で医師らを派遣する中核施設がなく、人口あたりの施設数は都道府県の間で最大4倍の格差がある。入院せずに自宅で過ごす在宅医療は患者のニーズも大きい。空白を埋めるには、一般の医療機関との連携といった運用面の対策を進める必要がある。日本の医療は平均在院日数が約30日に達し、英国の7日や独仏の9~10日と大
国立がん研究センターは2日、2014年に肺がんや乳がんなどの9項目について、全国の病院で「標準治療」を受けた患者は73%だったと発表する。標準治療とは、専門学会が科学的根拠に基づき診療指針で推奨するもの。高齢や体調が悪いなどの理由から実施されなかった場合を除くと、6項目で実施率が90%を超えた。 全国のがん診療連携拠点病院など424施設で治療を受けた患者約56万5千人分のデータを分析した。公表は今回で3回目。13年分の実施率は72%だった。 がん対策基本法では、がんによる死亡を減らすため、全国どこでも適切ながん治療を受けられるよう、体制整備を進めることを定めている。同センターの東尚弘・がん登録センター長は「調査に参加した施設では、がん医療水準の均てん化が進んでいると思う。この結果を元に、各病院で未実施理由を検証するなどして診療の改善につなげてほしい」と話す。 実施率が高かったのは、「肝…
政府は14日、訪日客による医療費の不払い問題を受け、対策案を公表した。外国人が地方の病院を訪れても現金払いしか受け付けられず、医療費を支払えない例もある。政府はキャッシュレス決済の導入を支援し、病院が資金を回収しやすくする。国内の主要空港などで旅行保険への加入も強く推奨する。地方の医療機関は外国語
訪日外国人客の医療費未払いが相次いでいる問題で、政府は14日、総合対策を公表した。訪日客の受け入れに関する医療機関向けのマニュアルを今年度中に作成。未払い歴のある訪日客に対し再入国を拒否するといった厳格な方針も打ち出したが、意思疎通に難がある訪日客への医療通訳が不足しているという課題もある。 訪日客が増える中、医療機関でトラブルが増えていることから、政府は3月、内閣官房を中心に厚生労働省、法務省、観光庁などでワーキンググループを設置し、旅行、保険などの関係業界からヒアリングした。 対策では、訪日客とのコミュニケーション不足を解消するために、医療コーディネーターを養成するほか、医療通訳の認定制度を来年度に試行することが盛り込まれた。 平成27年度の厚労省の調査によると、医療通訳を利用したところは約13%にとどまる。医療通訳の配置に一人当たり年間2千万円前後の費用がかかることもあり、通訳の配備
全国各地に4209棟ある精神科の閉鎖病棟のうち、139棟には厚生労働省が設置を求めている公衆電話がないことがわかった。厚労省は「患者が自由に電話できる環境であることは重要で、100%の設置を目指して指導していきたい」と話している。 精神保健福祉法に基づく厚労省の告示は、「電話機は、患者が自由に利用できるような場所に設置される必要があり、閉鎖病棟内にも公衆電話等を設置するものとする」と定めている。患者の人権や憲法で定める「通信の自由」を保障する意味合いがあるという。 厚労省は、精神保健にかかわる調査を毎年6月30日付で実施。今春に公表された2017年の調査結果によると、終日閉鎖されたままの病棟は4209棟あり、うち139棟に電話が設置されていなかった。閉鎖病棟が3763棟だった07年の調査では、128棟で設置されていなかった。13年に設置されていない病棟は48棟まで減ったが、その後再び増えて
府は5日、京都第一赤十字病院(京都市東山区)、府立医科大付属病院(上京区)、京都大付属病院(左京区)と周産期医療体制の強化に関する協定を締結した。妊娠から出産・子育てまでの医療ケアをノンストップで受けられるよう、体制の充実を図る。 周産期は妊娠22週から出生後7日未満までをいい、病気を伴う合併症妊娠や出産時の新生児仮死などが発生する可能性が高まる期間。特に近年は高齢出産が増えるなか、妊娠・出産にかかわるリスクが高くなってきたとされる。 これに対し府は、総合周産期母子医療センター(1病院)や地域周産期母子医療センター(18病院)を中心に整備を進めてきた。一方で医師の地域偏在や関係施設の減少などが課題となってきた。 府庁で行われた協定調印式には、西脇隆俊知事と京都第一赤十字の池田栄人院長、府立医大付属の北脇城病院長、京大付属の稲垣暢也病院長の4人が出席。調印後に握手を交わした。 協定では、周産
国家戦略特区に指定されている兵庫県養父市が、タブレット端末などのテレビ電話機能を使い、在宅のまま受診から薬の受け取りまでできる「オンライン医療」を全国で初めて導入する方針を固めたことが28日、分かっ ... 記事全文を読む
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