災害発生時の現状把握が難しい聴覚障害者に必要な情報を円滑に発信するため、気象庁は、緊急記者会見の内容を手話で同時通訳する「手話通訳」の導入に向けた検討を始めた。 国の会見での手話通訳は現在、首相と官房長官のみ。同庁は今後、手話通訳士らの意見や要望を聞いた上で、早ければ今秋にも運用を始めたい考えだ。 同庁は、震度5弱以上の地震発生時のほか、津波注意報や大雨など特別警報の発表時、火山が噴火した際などに緊急記者会見を開いている。手話通訳の導入後は、会見者の横に手話通訳士に立ってもらい、双方をテレビの中継画面に映すことを想定している。会見が休日や深夜、未明になることもあるが、聴力障害者情報文化センターによると、手話通訳士は今年3月現在、全国で3601人が登録されており、急な派遣にも対応が可能だという。
東京電力福島第1原発事故で被災した福島県富岡町の臨時災害FM「おだがいさまFM」が30日、放送を終えた。多くの町民が避難した同県郡山市から放送を続けてきたが、昨年4月に町の大部分が避難指示解除となり、一定の役割を終えたと判断した。総務省によると、臨時災害FMは東日本大震災と原発事故後、岩手、宮城、福島、茨城の4県に計30局開設されたが、全て閉局となった。最終番組では複数のパーソナリティーらが
日本司法支援センター(法テラス)の業務を拡充する改正総合法律支援法が施行された。判断力が低下した高齢者や障害者ら、法的サービスを自ら求めることが難しい人たちが、新たに支援の対象となった。 福祉機関の職員らが申し込めば、弁護士や司法書士が自宅や施設に出向き、出張相談に応じる。経済的に苦しい人は、その後の裁判費用を立て替えてもらえる。 独り暮らしの高齢者が消費者被害に遭うなど、トラブルに巻き込まれるケースは多い。財産管理で成年後見制度の利用が必要な人もいる。業務の拡充で、支援の手が届きにくかった人たちを救えるようになった意義は大きい。 法テラスは、法務省所管の法人だ。「国民に身近な司法」を目指す司法制度改革の一環として、2006年に設立された。111か所に事務所がある。業務運営費の約7割が国費で賄われている。 経済的な困窮者を対象にした無料の法律相談には昨年度、30万件近い利用があった。当初の
無電柱化は幹線道路を中心に進められてきたが、道路法を改正し、歩道も無電柱化の対象に含めることなどが柱だ。政府は2020年東京五輪・パラリンピックを契機とした国内全域の「バリアフリー都市」化を目指しており、まずは高齢者や障害者の通行の妨げになる電柱について地中化を事実上、義務づける方針だ。 法改正のほか、電気事業者の工事費用に対する補助金制度を新設する。電気事業者の負担を軽減することで、工事を加速する狙いがある。これらを盛り込んだ「無電柱化推進計画」を今春頃までに策定する。 日本には現在、約3550万本の電柱があり、年に7万本ずつ増えている。無電柱化が比較的進んでいる東京23区で8%、大阪市で6%にとどまっており、100%のロンドンとパリ、95%の台北、46%のソウルなどと比べ、率の低さが際立っている。
国土交通省は24日、防災に役立つ75サイトをひとまとめにし、日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語の4カ国語に対応するポータルサイト「Disaster Prevention Portal(ディザスター・プリベンション・ポータル)/防災ポータル」を開設したと発表した。スマートフォンにも対応。2020年東京オリンピック・パラリンピックに向け訪日外国人などへ告知を図っていく。 国交省の「ハザードマップポータル」や「統合総合災害情報システム(DiMAPS)」のほか、東京都の「東京防災」や観光庁監修の「Safety tips」、外務省の「在日外国公館リスト」、さらには気象や交通関連、といった75サイトを見やすくカテゴライズした。29サイトは多言語対応となっている。国交省のデータサイト以外のサイトもまとめ、多言語化やスマホ対応を行い使いやすさの向上に努めた。 国交省では今後も掲載サイトを増やし
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