介護職員などが利用者やその家族から暴言や性的な嫌がらせといったハラスメント被害に遭っている問題で、厚生労働省は2018年度中に実態調査に乗り出すことを決めた。調査結果をもとに事業者向けの対策マニュアルをつくり、職場環境の改善や再発防止などにつなげる。調査対象は、職員が1人で利用者宅を訪れることが多い訪問介護や訪問看護など。こうした職場では利用者やその家族から暴言を浴びせられたり、体を触られたり
介護職員への利用者のセクハラや暴力などが相次いでいることを受け、労働組合「日本介護クラフトユニオン」は9日、ルール整備や利用者への啓発など5項目の防止策を厚生労働省に要請した。 国は介護サービスに関する運用基準で、正当な理由なく事業者がサービス提供を拒むことを禁じているが、ユニオンはセクハラなどを…
厚生労働省は、事務連絡「2018年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.5)」を4日付で各都道府県などに出した。「身体拘束廃止未実施減算」や「夜勤職員配置加算」の介護ロボットに関するQ&A(Vol.1)で、 介護老人福祉施設(特養)を想定して 示した解釈が特養のみに適用されるのかとの質問に、それぞれ 「地域密着型介護老人福祉施設」など にも適用されると回答した。【齋藤栄子】 18年度の介護報酬改定では、いすやベッドに利用者を縛り付けて、徘徊を防ぐような対応を改善するため、身体拘束廃止未実施減算を見直し、対策を検討する委員会の3カ月に1回以上の開催を求めたり、現場での業務の効率化につなげるた...
津市の障害者施設で、複数の職員が知的障害があるデイサービスの利用者に対し、暴言を浴びせるなどの虐待をしていた問題で、施設で2月まで働き、虐待行為を内部告発した元職員の女性が朝日新聞の取材に応じ、「虐待は1年以上前から日常的にあった」と証言した。 元職員によると、知的障害のある女性利用者に対して、複数の女性職員が「どこまで太るか試してみようよ」などと話し、必要以上にパンなどを食べさせたという。さらに、この女性と別の女性利用者を脱衣場で裸にさせ、「どっちの方が太っているやろ?」などと笑い合っていたという。 また、食事のマナーが悪かった罰として、女性利用者に、おかずの代わりに長ネギをそのまま用意するなどの行為があったという。 これらの証言について、NPOの島崎代表は「初めて聞いた話で、把握していない」と話している。 元職員は職場環境に耐えきれず退職。虐待の証拠を残そうと一部を動画で撮影し、津市に
障害のある長男(42)を兵庫県三田(さんだ)市の自宅の檻(おり)に閉じ込めたとして、監禁罪に問われた父親の無職山崎喜胤(よしたね)被告(73)の判決が27日、神戸地裁であった。村川主和(きみかず)裁判官は「被害者の尊厳を著しくないがしろにした」として、懲役1年6カ月執行猶予3年(求刑懲役1年6カ月)を言い渡した。 判決によると、山崎被告は妻(病死)と共謀し、2013年4月28日~今年1月21日の約4年9カ月間、重度の知的障害がある長男をおおむね2日に1回、約12時間ずつ母屋で生活させたほかは、隣のプレハブ内に設けた木製の檻(高さ約1メートル、幅約1・8メートル、奥行き約0・9メートル)に入れて南京錠で施錠し、監禁した。 判決は「被害者は長期間立ち上がることもできない狭い檻の中で過ごすことを余儀なくされ、排泄(はいせつ)も檻の中のシートでさせられていた」と指摘。「被告らは施設への入所など、他
「日本介護クラフトユニオン」が調査結果発表 介護現場で働くスタッフの7割が利用者やその家族からパワハラや暴力の被害を受けた経験があるとの調査結果を、介護職員の労働組合「日本介護クラフトユニオン」が21日発表した。大声で怒鳴られたり、サービスを強要されたりするケースが多かった。利用者からのセクハラも横行しており、ユニオンは今後、厚生労働省に対策を要請する。 ユニオンが4~5月、訪問介護や有料老人ホームで働く組合員2411人から回答を得た。70%が利用者や家族からパワハラや暴力を受けた経験があった。内容は「攻撃的に大声を出す」が最多の61.4%。他は、契約していないサービスの強要34.3%▽身体的な暴力21.7%▽「バカ」などの暴言21.6%--だった。中には土下座を強要したり、書類をやぶったりするなどのケースもあった。
入所する知的障害者への暴行、傷害容疑で職員2人が逮捕された兵庫県加古川市の障害者支援施設「ハピネスさつま」で、2013年以降、障害者を閉じ込める虐待が複数発生していたことが県などへの取材で分かった。県による改善勧告や文書・口頭指導は計7件に上っていた。県は「体質改善が見られない」として昨年12月、施設の運営法人「博由社」(明石市)に対して理事長らの退陣を勧告。これを受け、法人は全理事6人のうち理事長を含む4人を交代した。 厚生労働省によると、障害者虐待で理事の大幅入れ替えまで求めるのは異例。過去には、職員による暴行で入所する少年が死亡した千葉県立障害者支援施設「袖ケ浦福祉センター」で、幹部が交代したケースなどがあるという。
宇都宮市の知的障害者支援施設「ビ・ブライト」で4月、入所者の男性(28)が腰の骨を折るなどの重傷を負った事件で、栃木県警は11日、当時施設で作業に当たっていた男(22)を傷害容疑で逮捕した。捜査関係者への取材で12日、分かった。県警は施設職員だった20代の女についても行方を追っている。施設や捜査関係者によると、入所していた東京都八王子市の男性が4月16日夜、体調不良で病院に搬送された。腰の骨が
宇都宮市の知的障害者支援施設「ビ・ブライト」で4月、入所者の男性が腰の骨を折るなどのけがを負った事件で、運営する社会福祉法人「瑞宝会」の土屋和夫理事長が11日午後、記者会見し「職員による暴行や虐待があった可能性が高く、代表として責任を痛感している」と述べた。暴行には複数の職員が関与したとみられるという。一部の職員が栃木県警から事情聴取を受けていることも明らかにした。県警は家宅捜索で押収した資料
三重県伊賀市西山の特別養護老人ホーム「福寿園」が一部の入所者に対してナースコールを設置していなかったとして、市が高齢者虐待防止法に基づく虐待行為に当たると認定したことが21日、県などへの取材で分かった。 県などによると、園には高齢者ら約100人が入所。そのうち32人に対し、ナースコールが設置されていなかったり、ベッドから手の届かないところに置いたりしていた。厚生労働省の基準では原則として入所者1人ずつに設けるとしている。 外部から「あざがある人がいる」などと通報を受け、市が5月に立ち入り調査し判明、県に報告した。 園は「ナースコールを必ず設置しなければならないとの認識がなかった。コードが入所者の体に引っかからないようにするためでもあった」と釈明。現在では全員に設置した。
介護職員で作る労組「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン」と、雇用主の「ケア21」(大阪市)など介護事業者41社が29日、職場での「ハラスメント防止に関する集団協定」を初めて締結した。介護職場は慢性的な人手不足などで、従業員がハラスメント被害に遭ったり精神疾患にかかったりする問題が深刻化し、労使双方で職場環境の改善を目指す。 協定では職場のハラスメントを、セクハラ▽パワハラ▽妊娠した女性に退職を迫るなどするマタニティーハラスメント−−と定義。法人が就業規則などにハラスメント防止条項を設け、労使双方に苦情対応の相談窓口を設置することなどを盛り込んだ。相談担当者の教育や研修も、年1回以上実施するとした。
「こいつ、頭おかしいんちゃうんか」「だぼ!」-。隠しカメラには、介護ヘルパーによる20回以上の暴言が収録されていた。神戸市は6月2日、訪問介護の利用者の女性(70)への虐待行為があったとして、神戸市長田区の訪問介護事業所を15日から半年間、介護報酬請求の20%減額などの処分にすると発表した。しかし、この発表に事業所側が「虐待は事実誤認」と猛反発。女性の家族が設置した隠しカメラの映像についても「(利用者側に)陥れられた」と反論し、行政と事業所側による異例の〝水掛け論争〟に発展しているのだ。 隠しカメラを1カ月間設置 〝虐待〟の映像が録画されたのは平成27年9月15日午前だった。その年の夏、訪問介護を受けていた女性から「ヘルパーからきつい言葉を言われる」「たたかれる」などという訴えを聞いた家族が約1カ月間、長田区の女性宅に隠しカメラを設置していた。 映像は計約95分間で、問題の場面は約4分間。
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