お笑い芸人と1人暮らしの高齢女性が一つ屋根の下で温かな絆を育む漫画「大家さんと僕」(新潮社)がロングセラーとなる中、学生が高齢者の自宅の空き部屋を間借りし、ともに暮らす「異世代ホームシェア」の取り組みが広がりを見せている。参加する高齢者の多くは1人暮らし。学生にとっては下宿よりも経済的で、高齢者にとっては1人暮らしの不安を減らすことができる。何より、世代を超えた交流が高齢者の毎日を明るくしている。(津川綾子) ◇ 東京都練馬区の宮本幸一さん(76)宅の玄関を開けると、宮本さんの靴の横に、きちんとそろえられた若者のスニーカーが並んでいた。靴の主は早稲田大4年の荒木遼太郎さん(21)。荒木さんは今年5月から、宮本さん宅に住んでいる。 刺激受け元気に 2人とも個室はあるが、玄関、リビング、風呂、洗濯機は共用。共用部の掃除は気づいたほうがやる。食事は基本別々だが、週1回程度、どちらかが夕食を2人分
2018年6月18日朝、大阪北部で発生した地震に際して、障害のある方に対してお願いしたい配慮を、障害者の立場から急遽まとめました。 ご参考になれば幸いです。 避難所を例として特に避難所の運営に当たられている方々、および避難されている方々へのお願いです。 皆様の状況は承知しています。 しかしながら被災地の障害者は、ふだんから負荷の高い生活を強いられているところに、災害の負荷を加えられているのです。 このことへのご理解とご配慮をお願いします。 動線確保のお願い 福祉避難所として指定されていない場合でも、避難所内でのトイレへの動線の確保、出入り口への動線の確保をお願いします。 車椅子や歩行器を利用している方は、動線が確保されていないと身動きが取れなくなります。 もちろん、福祉避難所が近隣にあって容易に行けるのであれば、より適切な選択肢でしょう。しかし、常に福祉避難所が現実的な選択肢であるとは限り
共助による地域づくり取組事例の資金的・地域的な分類イメージ。28事例中24事例についてマッピングした(資料:国土交通省) 国土交通省は「共助による地域づくり」を推進するために昨年8月に設置した「今後の共助による地域づくりのあり方検討会」(座長:奥野信宏・名古屋まちづくり公社都市センター長)のとりまとめを同サイトで公表した。共助による地域づくりの「現状と課題」「先駆的な取組やアプローチの事例とその評価」を整理し、今後の取組・施策の方向性をまとめたものだ。 国交省では、2015年から概ね10年間の国土づくりの方向性を定める「第二次国土形成計画」において、「多様な主体による共助社会づくり」を国土づくりの重要テーマとして位置付けている。今回の検討会はこれを受けてのもの。国交省の「共助による地域づくり」に関する具体的な施策は、今後、このとりまとめを参考としながら定めていくことになる。 とりまとめでは
会社員が場所や時間を選ばずに仕事ができる共有スペース「シェアオフィス」を開設する動きが広がる中で、子育て世帯の需要を取り込む動きが出てきた。いずれも保育施設やキッズスペースを備え、仕事に専念できる設備の充実ぶりが売りで、待機児童問題に悩む働き手の職場復帰を早める効果も期待される。 大手企業がオフィスを構える東京・丸の内にあるシェアオフィス。大型連休の谷間の2日、女性会社員がワークスペースで机に向かっていた。足元にはおむつなどが入った大きめのバッグ。「まもなく育児休業から復職する予定です」。隣室には、おもちゃに夢中の乳児の姿が見えた。 三菱地所プロパティマネジメントのシェアオフィス「コトフィス」の特徴は隣接の保育施設。企業内保育施設の運営などで実績のある事業者と協業し、子供1人当たりの空間や保育士数などは認可保育所並みの基準を満たしている。汚れた服を洗濯するなどのサービスも充実。担当者は「通
Vol.14 近山恵子さん(一般社団法人コミュニティネットワーク協会副会長 那須まちづくり株式会社代表) 聞き手:麓幸子=日経BP総研フェロー、文:船木麻里2018.04.26 東京から東北新幹線で1時間半弱、新白河駅から車で15分ほどの里山にある、サービス付き高齢者向け住宅「ゆいま~る那須」。雄大な自然に囲まれ、天然木を使ったぬくもりのある住宅では、入居者とスタッフが話し合い、支え合いながら、終のすみ家として楽しく暮らす場を創り出している。そんな仕組みを全国各地でプロデュースしてきた近山恵子さん。過疎地対策、地方創生の成功モデルとして全国から注目を集める「ゆいま~る那須」の立ち上げから運営を行い、住民でもある近山さんに、地方創生への思いや成功の秘訣を聞いた 。 1949年新潟県生まれ。北里大学衛生学部卒業。臨床検査技師として元国立東京第二病院に勤務する。母親の介護をきっかけに、1990年
「今誰か帰ってきたよ」 友人・家族の行動を逐一通知 「Fribo」は、韓国の首都ソウルにある延世(ヨンセ)大学、第5の都市テジョンにある国立大学KAIST(Korea Advanced Institute of Science and Technology)の共同研究グループが、一人暮らしをするミレニアル世代の若者向けに開発したロボット。ネコのような耳を持つ愛らしい見た目が特徴だ。 Friboは、独自の機械学習アルゴリズムを搭載し、友人や家族間のコミュニケーションを促進するのだが、そのやり方は一風変わっている。 ユーザーの生活音――例えば、ドアを開け閉めする音や電気を点ける音、冷蔵庫を開ける音などを聞き分け、その行動内容を他のユーザーにFriboを介して音声で伝える。その通知がユーザーがチャットや電話などを始めるきっかけになるという。 例えば、グループに含まれるユーザーの1人が帰宅したと
「御用聞き」に対するニーズが拡大している理由は簡単だ。「家族で助け合う」ことが困難になっているからである。そこで、第三者の手を借りる必要が出てくる。 まず、「家族」がいない人がいる。身寄りのない高齢者をはじめ、単身者は増える一方である。さらに、様々な事情により、「近くに住む家族」がいない人がいる。これも事実上の単身者といえるだろう。 また、冒頭で少し触れたように、高齢化などに伴って、医療や福祉などの支援が不可欠となり、それらの仕組みがないと「家族」そのものが維持できないといった問題が深刻化している。いわゆる「老老世帯」における「老老介護」が典型だ。 以上のような状況に追い打ちをかけているのは、地域そのものの分断と孤立化の進行である。 一昔前であれば、ご近所付き合いが活発で、銭湯などの社交場があり、世話焼きおばさん・おじさんが必ずいた。このような生活環境がすでに衰退してしまったため、一人ひと
■何のための団体なのか ここで考えなければいけないのは、「そもそもPTAというものは、何のためにあるのか?」ということだろう。 PTAは、会員家庭の子どもにサービスするために存在するのか? 違うはずだ。PTAが学校で活動しているのは、その学校に通う子どもみんなのために存在するからだろう。 たとえばもし、会員数が17世帯の「おやじの会」が、卒業式のとき会員家庭の子どもにだけプレゼントを配ったら、どう思うだろうか? 「学校でやるな(家でやってくれ)」と思うのが、一般的な反応だろう。特定の団体が、学校内で、会員家庭限定サービスを行うのはおかしい。 なのになぜ、それがPTAだと、会員限定サービスが認められてしまうのか? おそらくそれは単に、PTAが「ずっと全員加入だったから」だろう。 多くの保護者の頭のなかには、「PTAは全家庭が入るもの」という昔からのイメージが刷り込まれている。そのため「PTA
日本の子育てが大変なのはなぜ? 母親がだらしないのか? 育児不安をもたらすものは何か? 家族社会学が専門の落合恵美子・京都大学教授が、この半世紀に起きた変化を指摘する。 子育てが大変なのは日本だけ? 子育ては大変だ。 その責任と負担の重さに、育児不安や育児ノイローゼと呼ばれる精神状態に陥る母親も少なくない。しかし子育てという重要任務を担う以上、それはある程度やむをえないことだ、逃れえないことだ――という「常識」を信じ込まされてはいないだろうか。 わたしもかつてはそう思っていた。 そこで、海外調査を始めた。他の国の母親たちはどのようにしてこの問題に対処しているのか、と。 しかし、「育児不安ってありますよね?」と質問を始めようとしたとたん、つまずいてしまった。 育児不安とか育児ノイローゼという状態を理解してもらえない。 日本では子育てに専念している母親が孤立感と重圧で苦しんでいると説明しても、
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