介護保険制度で、要支援向けの新方式の低報酬訪問・通所介護の利用率が低いことがわかった。より重度の要介護1、2まで低報酬訪問・通所介護に含める財務省案に、自治体から「無理だ」と批判が出ている。【斎藤義彦、稲田佳代】 昨年9月、東京都北区の通所介護「フィットネスデイもあ」が閉鎖された。北区が昨春導入した新方式の通所介護の報酬が低く「収入が3割減った」(関係者)ためだ。約150人の利用者は区が他施設に移した。元利用者の女性(86)は「なぜあんないい施設が閉鎖されるのか。設備も内容もよかったのにもったいない。理解できない」と不満を漏らす。「もあ」は2003年、要支援だけを対象に運動に特化し、機器を使い2時間でリハビリしていた。国が06年に要支援の介護予防を推奨した後、流行したリハビリだ。新方式の報酬は従来より約4割低く、直撃を受けた。「国の政策を他に先駆けて行ったのにはしごを外された」と関係者は嘆
超高齢社会に対応した火災保険の販売開始損害保険ジャパン日本興亜株式会社は4月11日、賃貸住宅内で孤独死等の死亡事故が発生した際に、賃貸住宅オーナーが被る家賃収入の損失や清掃費用等を補償する『事故対応等家主費用特約』の販売を、この8月から開始すると発表した。 少子高齢化や核家族化の進展に伴い、賃貸住宅内で入居者が孤独死等で死亡する事例が増えていることに対応した商品としている(東京都監察医務院によると、東京23区では10年間で約2倍に増加したという)。 賃貸住宅内で死亡事故が発生すると、その後の空室化・家賃値引き等により家賃収入が減少するほか、清掃費用等の原状回復費用が必要になるなど、賃貸住宅オーナーには経営上の大きなリスクとなるとともに、単身高齢者が賃貸住宅を借りにくくなるケースも発生している。 このため同社は、今後ますます進展する日本の高齢化を見据え、賃貸住宅オーナーの経営リスクを軽減し、
施設での事例などが報告された 昨年11月に介護分野での外国人技能実習生の受け入れが始まったが、施設では実習生が日本の言葉や文化に対応できるか、不安を感じている。そこで、日本語教育を含めて施設に求められることを学び合う座談会が7日、都内で開かれた。主催は東京都社会福祉協議会の高齢者福祉施設協議会。 技能実習制度で入国時の要件である日本語能力試験N4レベルの留学生を受け入れた2施設が事例を報告した。 特別養護老人ホーム台東(社会福祉法人聖風会)の前島雅紀・介護主任は、留学生から付き添って教えてくれないと介護も日本語も学べない、利用者の見守りが一番の心配といった意見があったことを紹介し、「受け入れ側の立場で考えがちだが、お互いに大変だと理解する必要がある」と話した。 グループホームさんいくの家あずま(社会福祉法人賛育会)の並木実・管理者はN4レベルについて「語彙ごいの多さにより会話の理解や話す力
厚生労働省は人手が足りない介護事業の人材確保に向け、高齢者に就労を促す取り組みを始める。会社を定年退職した人などを対象に、地方自治体を通じて介護の入門研修を施すとともに、修了者には人材を募集している介護施設への仲介も手掛ける。介護人材は2025年に38万人不足するとの推計もあり、就労意欲のある高齢者の開拓が必要だと同省はみている。15~64歳の生産年齢人口の減少が続く中、高齢者の就労拡大は業界
厚生労働省は二十六日、二〇一八年度からの三年間、介護保険サービス事業所に支払う介護報酬の改定方針をまとめた。リハビリによって高齢者の自立支援や重度化防止を進める事業所に配分を重点化し、終末期の高齢者が増えていることを背景に、みとり対応する介護施設への報酬を加算する。経営が悪化している特別養護老人ホーム(特養)の基本的な報酬は最大3%引き上げる。 社会保障審議会の分科会に示し、了承された。自立支援に力を入れるのは、団塊世代が全員七十五歳以上となる二五年に向け、増大する介護費用の伸びを抑制するのが狙い。事業所が外部の医師や作業療法士などのリハビリ職と連携して身体機能の回復に取り組んだ際の報酬を手厚くするほか、通所介護(デイサービス)は利用者の状態が改善するなど成果を出すと加算する。
利用者も職員も負担にならないリフト移乗で離床回数が増えた人も わずか10カ月で人力による〝抱え上げない介護〟を実現した特別養護老人ホームがある。北海道函館市の「潮寿荘」(柏原美之施設長)だ。成功の秘訣は先進施設に学び、機器と一緒にノウハウの導入にも予算と時間をかけたこと。移乗ケアの見直しなどにより潮寿荘は、利用者の自立度が向上し、職員が働きやすい施設へと生まれ変わった。 社会福祉法人戸井福祉会が運営する潮寿荘は、入所定員50人(平均要介護度4・45)の従来型施設。抱え上げない介護のきっかけは「職員が腰を痛めることなく、定年まで働ける職場にしたい」と考えた柏原施設長が2015年2月に、介護主任と東京・日の出町の「ひのでホーム」を視察したことだった。 個々の身体機能などに合わせリフトや移乗ボード・シートを使い分けている様子や、利用者と職員が安楽に移乗している姿、調整機能付き車いすに座った利用者
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