高校を卒業し、発達障害などがある人に対し、日常生活を営むために必要な訓練をする自立訓練事業(2年間)と、就職するための就労移行支援事業(同)の障害者総合支援法に基づくサービスを、計4年間の「修学年限」がある“大学”と見立て、切れ目なく提供する試みが広がりつつある。4月、福岡市・天神にも新たに「五灯館大学校」がオープンした。都心部にこうした拠点を置く事業者の狙いとは-。 「開校」したのは、福岡県内で障害者向けの通所、入所施設を展開する社会福祉法人「野の花学園」(本部=福岡市・天神)。不登校の経験がある生徒が多く通う私立立花高校(同市東区、普通科)の敷地内に2014年、自立訓練事業所「キャリアワーク立花」を開所したのがきっかけだ。 ●抵抗感がない名称 発達障害はコミュニケーションが苦手な特性があり、なかなか就職できなかったり、就職しても長続きせず家にひきこもったりすることも。不登校経験者の一定
春は何かを始めるのに、いい季節です。京都府京丹波町の菅原研治さん(50)から、こんなファクスが届きました。 〈4月から大阪の学校で福祉学科の非常勤講師として、お世話になります〉 菅原さんは、高齢者や障害を持つ方への介護サービスなどを行う「サムライ」というNPO法人の理事です。 それにしても「サムライ」とは、福祉系の団体名にしては変わっています。理由は、後半に記された異色の経歴を読んでわかりました。 〈私は15歳で芸能事務所に入り、時代劇の『水戸黄門』や『遠山の金さん』に浪人役などで出演してきました〉 役者さんだったのです。でも、なぜ芝居から福祉の世界に? これはもう会って伺うしかありません。 「時代劇のほかには、Vシネマの『ミナミの帝王』に組幹部の役で出演したこともあります。全部、脇役、悪役ですけどね」 そう言って笑う菅原さんは、身長1メートル82、体重100キロ。「組幹部」役も適任な体格
企業に義務付けられている障害者の雇用割合(法定雇用率)が4月から引き上げられる。新たに精神障害者の雇用分も入れて法定雇用率を算出するようになるからだ。身体障害者に比べて安定して働くことの難しい精神障害者。その働く場を広げる取り組みが進んでいる。【鈴木直、下桐実雅子】 病院、適職探し支援 東京都八王子市の堀川正志さん(62)は、うつ病を抱えながら都内の大手スーパーに勤める。担当は、前の仕事の経験を生かせるポップ(店内に掲示する販売促進文)づくりやブログの更新。働き始めて5年半がたち、今では趣味の写真の腕前を買われて地域の風景写真のギャラリーも任され、客から好評だ。 「できる仕事は何一つないと思っていた。病気が治ってから就労を考えていたら、いまだに仕事はしていなかっただろう」。堀川さんは笑顔で語る。
自家用車でイムス板橋リハビリテーション病院を訪れた渡辺清美さん(右)と作業療法士の京友里恵さん=同院で、斎藤義彦撮影 <くらしナビ ライフスタイル> 脳卒中などのリハビリを終えた人の運転再開は地方で深刻だが、公共交通機関の充実した都市部でも職業ドライバーには重大な問題だ。都会では運転再開支援に取り組む病院、教習所は人口に比べて少なく、問題になっている。 食品配送会社で軽トラックを運転する埼玉県戸田市の渡辺清美さん(66)は昨年4月、激しい頭痛に襲われた。救急車で運ばれた東京都板橋区の病院で、くも膜下出血と診断され手術。幸いまひは残らなかった。2カ月間、リハビリに取り組み「ぜひ仕事に復帰したい」と運転再開への支援を依頼した。退院して黙って運転することもできたが「病気になったことを隠して事故を起こせば会社や家族にも迷惑がかかる」と検査を経てお墨付きをもらうことを願った。 この記事は有料記事です
言語聴覚士の資格取得に向けて勉強する小林奈弓さん(右)と次男立暉さん=東京都杉並区で2016年12月4日午後3時35分、遠藤大志撮影 息子を育てた経験を生かし「サポートがしたい」 滑らかな発語が難しい吃音(きつおん)の息子を育てた経験を生かそうと、言語障害に悩む人たちを支援する「言語聴覚士」の資格取得を目指すシングルマザーがいる。2月に資格の試験に臨む東京都杉並区の小林奈弓(なゆみ)さん(47)は「自分の育児経験を生かし、吃音の子どもを持つ親のサポートもしたい」と話す。 小林さんは2003年に病気で夫を亡くし、当時3歳の長男と0歳の次男を1人で育て始めた。次男立暉(りき)さん(13)は2歳過ぎで吃音を発症した。相談機関で「愛情が足りない」と言われてショックを受け、仕事で忙しい日々を送りながらも「愛情のある子育て」に努めた。
◇ハローワークに「サポーター」 突然の腹痛や下痢に襲われるクローン病や、脳の血流が悪くなって頭痛や手足のしびれなどが出るもやもや病などの難病は、根治こそ難しいとされるが、患者は通院などで体調が維持できれば就労は可能だ。国も積極的に後押ししており、県内でも支援の態勢が整いつつある。(古市豪) ハローワークで、難病患者の就職相談を専門に受け付けるのが「難病患者就職サポーター」だ。厚生労働省はそれまで全国15か所にしか配置していなかったサポーターを2015年度、全都道府県に拡大。県内でも昨年度からハローワーク和歌山の職員1人がサポーターを務めている。月に10日、相談に応じ、昨年度は延べ50人が利用して同4人が就職、今年度は9月末まで同118人が利用して同7人が就職した。 今年度、サポーターに就いたのが新本友紀さん(44)。就労時間の短縮や特定業務の軽減など、働く際にどういう配慮が必要かを患者から
障害のある方の就職をサポートするウェルビー、柏メンタルクリニックと、医療・福祉の連携「クロスフェード」を締結 [ウェルビー株式会社] 就職に向けて就労移行支援を利用するための準備を整える新しいデイケア 障害者の就職を支援するウェルビー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大田誠)は、医療法人社団柏水会 柏メンタルクリニック(所在地:千葉県柏市)と、就労移行支援*1の利用に向けて準備を整えるデイケア「クロスフェード」の協働契約を締結。蓄積した技術・ノウハウを活用し、医療と福祉が連携したより良い支援を提供します。対象は精神障害(統合失調症、うつ病、不安障害など)で柏メンタルクリニックのクロスフェードを利用されている方です。ウェルビーでは、今後も障害のある方の就労支援を通して、自己実現のサポートと幅広い選択肢の中から自立の機会を創造することができる社会づくりの一役を担うことを目指しま
店内にはライブができるスペースも。お薦めのビーフシチューセットを手に店をPRするスタッフら。左が宿輪理事長 薬物依存症などの回復施設を運営する「NPO法人とかちダルク」(本部帯広、宿輪龍英理事長)は、帯広市西1南8にランチやスイーツなどを提供する「カフェるくら」を開業した。地域との交流や就労を通じ、依存者らの社会復帰を支援するのが狙い。4月からは就労継続支援B型事業所(以下B型)として障害のある人たちを広く受け入れる予定で、宿輪理事長(52)は「メニューには地場産食材も積極的に活用していきたい」と話している。 とかちダルクは2011年、自らも覚せい剤の使用経験がある宿輪理事長が北海道ダルクの道東拠点として開設、翌年、独立し法人化した。全国にあるダルクと同様、薬物依存からの回復に向けて、相談やデイケア、ナイトケアといった施設事業などを展開している。現在、薬物依存や精神障害などの男性10人の
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