障害者が在宅のまま、テレビ電話を通じて、介護・認知症予防のために高齢者をカウンセリングする――。こんな取り組みに、愛知県東海市が今年度から協力する。障害者の就労を促すのが狙いで、市がカウンセラー養成講座の受講料を事実上、全額補助する。障害者が働けるようにと、難病で体をほとんど動かせない市在住の佐藤仙務(ひさむ)さん(27)らが考えたビジネスモデルという。 佐藤さんは脊髄(せきずい)性筋萎縮症で、左手の親指などがわずかに動くだけだ。だが、話すことはでき、指先や視線でパソコンを操作し、電話やメールを駆使する。ホームページや名刺などの制作会社の社長として、障害者を雇用している。 特別支援学校を卒業後、就職できず挫折を繰り返した。傷つく言葉を浴びたこともあったという。それでも「自分で働いて、稼いでみたかった。自分が一歩踏み出せば、ほかの障害者も働けるようになれるのではないか」。19歳で、同じ難病と
長野県は10日、高齢者や障害者をはじめ誰でも旅行を楽しめるユニバーサルツーリズムを県内に普及させるため、第1回長野県ユニバーサルツーリズム推進会議を県庁で開いた。今後、関係団体の連携を強化し、ユニバーサルツーリズムを支える人材育成や機器の普及、モデルルートの開設などを官民で進めていく。会議には市町村や観光事業者、交通事業者、福祉団体などの125人が参加。都会のようなバリアフリー設備の偏重でなく
大阪府北部で最大震度6弱を観測した地震は、自力で逃げることが困難な要支援者の安否確認の課題を浮き彫りにした。国は要支援者の名簿作成を市町村に義務づけているが、名簿を活用できたのは一握りだった。名簿を基に要支援者の見回りをする民生委員などをあらかじめ決める「個別計画」の策定も、担い手不足で進まない現状が改めて明らかになった。「名簿をいつ、どんな時に使うかという明確な規定はなかった」。地震で2人が
大阪府北部地震で、家屋の外観は被害が目立たないものの、内部は家財などが散乱している被災者の事例がクローズアップされている。多くは独居などの高齢者とみられ自力で片付けが困難だが、被災状況が一見して分かりにくく支援の手が行き届いていない。都市ならではの地域コミュニティーの希薄さも影響しており、兵庫のボランティア団体は「見えない被災者」に寄り添うため実態把握に動きだしている。 「きれいになったわ。逃げ道ができて万歳」 地震後で最初の週末だった今月23日、同府高槻市の女性(82)は物が片付いた自宅内を見て、ほおを緩ませた。 自宅は同市南部にある府営団地の1階。建物に大きな被害はなかったが、室内は玄関や廊下にガラスが飛び散り、重い冷蔵庫や戸棚の場所がずれていた。 精神疾患を抱えた長男と2人暮らし。持病で左肩が上がらない。途方に暮れていた時、様子を聞きつけた「ひょうご災害ボランティアシニアクラブ」のメ
大阪府北部を震源とする最大震度6弱の地震で、法律に基づく要介護者や障害者ら災害時に支援が必要な「避難行動要支援者」の名簿を使って安否確認を進めた自治体が、20日現在で被災13市町のうち8市町にとどまることが朝日新聞の調べで分かった。3市は安否確認自体を実施せず、自治体で対応に差が出ていた。 国は「災害弱者」が多く亡くなった東日本大震災を教訓に改正した災害対策基本法で、要支援者の名簿作成を市区町村に義務づけた。災害時は名簿を活用した安否確認の実施も求めている。取材によると、13市町すべてで計約27万人分の名簿が作成されていた。 今回の地震を受けて内閣府は18日から、災害救助法が適用された府内13市町に安否確認するよう周知。ただ名簿を元に安否確認を進めたのは、大阪、豊中、守口、茨木、寝屋川、四條畷、交野の各市と島本町の計8市町だった。高槻、摂津両市は名簿は使わず障害福祉事業所への連絡や独自の独
本庄市は6月1日から、全国初の成年後見制度に特化した電話相談「後見ほっとライン」を開設、運用を始める。制度を熟知した専門のオペレーターが成年後見の必要性の査定などきめ細かく対応することで、気軽に相談しやすいような環境を整える。市は相談実績などを踏まえ、来年度以降の本格実施を検討する。 この事業は市と綜合警備保障、一般社団法人「後見の杜(もり)」が協働で実施。綜合警備保障などは群馬県の富岡甘楽圏域(富岡市など4市町村)でも同時にスタートする。 成年後見制度は、認知症や知的障害などで判断能力が不十分な人の財産管理などを弁護士などが後見人として支援する。ただ、制度自体が分かりにくく、個人情報も絡むことから、市がこれまで実施してきた窓口での対面式の相談件数は年10件程度にとどまっていた。 後見ほっとラインは、オペレーターが成年後見制度を熟知しており、制度の説明や成年後見の必要性に加え、金銭トラブル
精神疾患や生活苦が背景に 万引きを繰り返す高齢者やその家族向けの全国初の電話相談を、東京都が6月4日から約1カ月間、実施する。多発する高齢者の万引きは社会問題になっており、背景には精神疾患や生活苦が指摘されている。都はこうした高齢者に福祉事務所や専門の医療機関を紹介し、抱えている問題を解決して万引きの再発防止にもつなげる考えだ。 警察庁の統計によると、2016年に万引きで検挙された65歳以上の高齢者は2万6936人。同年の刑法犯検挙者数全体の12%を占めた。
所得の少ない人やお年寄りらの賃貸入居を「断らない住宅」を増やそうと、国土交通省が始めた制度に登録された住居の数が、目標の0・4%にとどまっている。2020年度に17万5千戸の目標だが、現在は622戸。スタートから半年だが、自治体が支援に及び腰で、家主が登録に二の足を踏んでいるのが要因だ。 制度は2017年10月に施行された「新たな住宅セーフティーネット法」に基づいて新設された。低所得者や高齢者、障害者など「住宅確保要配慮者」の入居を家主が断らない住宅を自治体に登録してもらう。家主は家賃滞納などを警戒し、高齢者や障害者らの入居に拒否感を抱きがちだ。実際に入居を断るケースもあり、こうした現状を打破しようとのねらいがある。 家主は、空き家の場合の改修工事に最大計200万円、家賃補助に月最大計4万円の支援を国、自治体から受けられる。法律上の義務はないが、国交省は予算を確保。実際に事業を行うかどうか
山梨市正徳寺のJR中央線の踏切内で3日夜、近くに住む最賀(さいが)まさえさん(85)が新宿発松本行きの特急あずさ27号(9両編成)にはねられて死亡した事故で、踏切に設置されていた障害物検知装置が事故当時、反応しなかったことが判明した。 踏切は幅約2メートル、長さ約10メートル。最賀さんは「シニアカー」と呼ばれる高…
バリアフリーマップ作成ツールは、歩行空間の段差や勾配等のデータ(歩行空間ネットワークデータ)や建物のトイレやエレベーター等に関する データ(施設データ)をバリアフリーマップとして可視化するツールです。 国土交通省では、バリアフリー・ナビプロジェクトとしてICTを活用した歩行者移動支援サービスの普及を推進しており、同サービスに不可欠な 歩行空間ネットワークデータや施設データの整備や活用を促進する観点から、これらデータの内容をバリアフリーマップとして可視化し、また、 印刷して配布することができるツールを提供しています。 ツールを利用することにより、歩行空間ネットワークデータ等からバリアフリーマップを作成することができます。 なお、ツールは、国の機関、地方公共団体、大学等の研究機関を対象として無償で提供します。 ・バリアフリーマップ作成ツールの概要 (PDF形式) ・操作マニュアル(簡易版) (
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く