25日でJR福知山線脱線事故から13年を迎えたが、昨年末に起きた新幹線の台車亀裂問題で、JR西日本は再び「安全への意識不足」を問われている。 「安全こそが経営を担保する」。遺族らは改めてそのことを強く意識している。 脱線事故の延長線上にある 「またやったのか」という憤りとともに、問題の根は「結局、(脱線事故と同じ)延長線上にある」という確信に近い思い。昨年12月に起きた新幹線の台車亀裂問題のニュースを見ながら、JR脱線事故で妻=当時(62)=と妹=同(55)=を亡くした兵庫県宝塚市の浅野弥三一(やさかず)(76)は、そう感じたという。 浅野は、遺族らでつくる連絡会「4・25ネットワーク」の世話人として、10年以上にわたりJR西日本という巨大組織に真っ向から対峙(たいじ)し、安全文化をJR西に根付かせるため声を上げ続けてきた。長い間染みつき、一朝一夕には変わらない企業体質。それこそが浅野が闘