オリンピックイヤーの夏、真っ赤な「カブトムシ」が大海原に乗り出す。 JR九州グループで、日本と韓国を結ぶ高速船「ビートル」を運航するJR九州高速船は7月29日、新型船「QUEEN BEETLE(クイーンビートル)」を来年7月15日から博多―釜山航路に就航させると発表した。 クイーンビートルは、3つの胴体で構成され、安定性が高いという「トリマラン(三胴船)」。デザインは豪華クルーズ列車「ななつ星 in 九州」をはじめ、JR九州の車両の多くを手がけた水戸岡鋭治氏が担当する。 「トリマランは非常に安定した船で、玄界灘を渡るにふさわしい。広い船内を歩き回っての買い物やレストランでの食事など、船旅を楽しめるのではないかと非常に期待している」。JR九州の青柳俊彦社長は記者会見で、荒れやすい海として知られる玄界灘でも快適に航行ができるという新型船への想いを述べた。 一方で、日韓対立の深刻化は民間交流にも