もし、自分の家の隣に「遺体ホテル」が作られると聞いたらどうしますか? 各地で起きる反対運動の根底には何があるのか。評論家で著述家の真鍋厚さんは、死体を嫌がることは「究極の自己否定」だと説きます。日常から見えなくなった死体の存在。そんな中で進むいびつな多様性の実態について、真鍋さんにつづってもらいました。 【写真】「遺体ホテル」の内部ってどうなっているの? ホテル並みのフロント、電動で棺が出てくる面会室も 地元民への〝至極まっとうな反論〟死体、遺体、亡骸(なきがら)……様々な言葉によって表される「亡くなった人」たち。わたしたちと同様、身体はあるが、生きてはいない。具体的には、呼吸がなく、心臓が動いておらず、瞳孔が光に反応しない状態を指す。 医師が判定するまでは「死亡」とはならないが、便宜上はそれが「亡くなった」ことを物語る。言うまでもなくわたしたちも遅かれ早かれそこへ仲間入りを果たすことが確
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先週だったと思うが、NHKスペシャルで植民地朝鮮の独立運動期のいわゆる「親日派」のことを扱っていた。 この番組は、李光洙など有名な人の話だったが、韓国での親日派問題というと、前の盧武鉉大統領の時に、(広義の)この問題の真相究明のための委員会や、財産没収に関する法律などが出来て、日本でもそのことがかなり話題になったと思う。 ぼくも、よく知っている人から、知人の韓国人のおばあさんが、この法律のために財産を没収されて悲しい目にあった、というようなことを聞かされ、中国の文化大革命のときの逸話なども思い出し、それが「ひどい話である」と言われると、たしかにそのように思わざるをえなかった。 しかし、あらためて考えてみると、その人が先祖代々(といっても植民地期以降だろうが)蓄積してきた財産というのが、なんらかの不正義にもとづいて積み上げられたものであるならば、その何割かを国が没収して他の多くの人々のために
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