タマネギ畑で太陽光発電を−。名産地の兵庫県・淡路島らしいユニークな設備が、洲本市五色町にお目見えした。田畑に太陽光パネルを設置して、農作物を育てながら発電する「ソーラーシェアリング」だ。島内第1号を受け入れた高齢農家らは、耕作放棄が将来懸念される農地の有効活用と、自然エネルギーの広がりに期待している。 (佐藤健介) ソーラーシェアリングは、東日本大震災後、注目を集めている。農林水産省は2013年から、原則転用が禁止されていた優良農地でも認めるようになり、全国各地で広がっている。兵庫県内では2月末現在で10件の取り組みがあり、そのうち3件は五色町内の農家だ。 先駆けとなったのは、林容子さん(79)が育てるタマネギ畑約450平方メートル。きっかけは、夫が80歳を超えて体力的に農作業がつらくなったことだった。 静岡県内に住む次女夫婦が定年退職後にUターンして耕作する予定だが、農業の経験は