〈問い〉 日中全面戦争の契機となった盧溝橋事件について、中国に責任をなすりつける主張を耳にしますが、どんな事件だったのですか?(福岡・一読者) 〈答え〉 明日7日は盧溝橋事件69周年にあたります。北京の南西郊外にある盧溝橋付近で1937年(昭和12年)7月7日夜、日本軍が、夜間軍事演習中に中国軍から発砲があったとして、攻撃した事件です。日本は、すでにその6年前、鉄道爆破の謀略事件(柳条湖事件)を起こし侵略を開始し(「満州事変」)、中国東北部にかいらい政権の「満州国」を建国していましたが、盧溝橋事件を口実に、中国への全面侵略を開始します。 靖国神社は、盧溝橋事件から日中が全面戦争となった「背景」について、「日中和平を拒否する中国側の意志があった」とし、全面戦争にいたったのも「日本軍を疲弊させる道を選んだ蒋介石(国民党指導者)」に責任があるなど(『靖国神社 遊就館図録』)、まるで、日本は平和を