(英エコノミスト誌 2012年3月10日号) 福島の原発事故から1年。原子力の未来は決して明るくない。安全性だけでなくコストもその理由だ。 英国の化学者フレデリック・ソディは1908年に、原子核の中にため込まれた巨大なエネルギーが「不毛の大陸の姿を変え、両極の氷を融かし、全世界を笑顔に満ちたエデンの園に」できるだろうと熱を込めて語った。 ところが原子力は軍事利用され、世界に正反対の脅威をもたらした。原子力は、未曾有のスケールで楽園を不毛の地に変えてしまえるのだ。 理想主義者は、原子力も、民生利用の衣裳をまとえばバランスを取り戻し、今後数百年にわたって安くて豊富、かつ信頼できて安全なエネルギーを供給してくれると期待した。だが、現実はそうはならなかった。これからもなりそうにない。 本誌(英エコノミスト)は26年前、停滞気味だった原子力産業を前に進めるには、「多くの原子炉を建設し、毎年毎年、犠牲
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