頼れる人がいない高齢者や障害者が、生活に困って盗みなどの犯罪を重ね、刑務所に入ったり出たりを繰り返してしまう。 服役しても更生につながりにくい、こうした人たちに、福祉の支援によって更生への道を開いていこうという取り組みが、今、全国で始まっています。 刑務所を出たあとの支援=「出口」の支援ではなく、逮捕の直後や裁判の段階から福祉関係者が関わるものとして、「入り口支援」と呼ばれています。取り組みの現状と、取材で浮かび上がった課題を解説します。 (松江放送局・吉永なつみ/おはよう日本・石田紀一郎/ネット報道部・千田周平) 犯罪を繰り返してしまう 知的障害と身体障害のある30代の男性です。これまでに4回、刑務所に服役しました。 男性は幼いころに親から虐待を受け、10代のころから路上生活をしてきました。 生活に困って盗みを重ね、10年近く刑務所に入ったり出たりを繰り返してきました。 おととしの