「わきまえない女」やから ──それからも女性活躍に注力した。それでまた保守派を敵に回した。 「話しかけても無視される。目も合わせてくれない人もいましたね、昨日まで仲間だったのに」 ──男社会の逆鱗に触れてしまった。 「いや、女性からも煙たがられましたね」 ──それは、精神的にも応えたでしょう? 「応えたんかな? 私、『わきまえない女』やから、偉い人を怒らすのは天下一品。去る人もいれば、来る人もいる。昨年の選挙では3回も怪文書をまかれて、『稲田朋美を落選させる会』っていう車がぐるぐる回ったりしたけど、すごく票が伸びた。どこのたまり場に行っても、今までにないくらい女性が来てくれました。やっぱり福井のような保守色の強い地域ほど閉塞感を抱えている女性がたくさんいて、そういう人が応援してくれるようになりました。2万票も増えたんですよ」 ──大都市から離れた地方にあって、コアな保守層を敵に回して戦える