日本を幕府政治に戻すつもりなのかと驚いた。 国民新党代表の亀井静香郵政改革・金融相は27日のテレビ朝日番組で、天皇陛下に「権力の象徴だった江戸城(跡)にお住まいになられるのではなく、京都か、あるいは広島に住まわれてはいかがでしょう」と進言したと披露した。 国のかたち(国体)は成文憲法だけによらないが、占領下にできた現憲法でさえ、行政府の長を「内閣総理大臣」、内閣の構成員を「国務大臣」とする。憲法を素直に読めば天皇陛下が立憲君主で、首相らが臣下なのは明瞭だ。国民主権となんら矛盾しない。 亀井氏は同じ番組で、天皇陛下を「象徴であり元首だ」と語っており、皇室尊重の心を持っているようだが、皇居移転論は「立憲君主としての天皇」を踏まえていない意見だ。 首相は国会の指名だけで就任できない。天皇陛下から任命されて初めて首相になる。最高裁長官も陛下の任命だ(憲法6条)。 国事行為(憲法7条)は多岐にわたる
天皇の秘教 作者: 藤巻一保出版社/メーカー: 学習研究社発売日: 2009/01メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (4件) を見る かなり分厚い本なので躊躇したが、思い切って買ってよかった。著者の藤巻氏は学研のコレ系のムックでよく見る方で、『宇内混同秘策』を知ったのもこの人の記事が最初だった。古神道/復古神道系の資料を探すときの参考書にしております。 で、本書は明治維新前後〜大正を中心に、近代天皇制の〈宗教的〉成立を描いたもの。ですから、基本的にトンデモ天皇教の歴史が一望できる仕組み。 目次 第1章 天皇教の創造(復活する皇祖神 廃仏毀釈 天皇を中心とした神聖国家説) 第2章 天皇神学の成立(芳村正秉と巫部経彦の秘伝復興 一霊四魂と鎮魂帰神 川面霊学と天皇霊の秘儀 田中智学と天皇転輪聖王論 護国の曼荼羅と天皇本尊論) 第3章 天皇信仰と反天皇神話(天皇は本当に崇敬
EXILEの「太陽の国」? あー、おとといのTVニュースで延々と中継していたやつですね。あんな寒いなかを延々と直立なさっていた両陛下が気の毒でたまらない(棒読み)。 ATSUSHI感涙…即位20年祭典で奉呈 人気音楽ユニット、EXILE(エグザイル)が12日、東京・千代田区の皇居前広場で開かれた天皇陛下の即位20年を祝う「天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典」に出演し、天皇、皇后両陛下の前で秋元康作詞、岩代太郎作曲の奉祝曲「組曲 太陽の国」を奉呈した。(中略) ステージに上がる前は円陣を組んで気持ちと気合を入れたメンバー。ここ1週間、規則正しい生活を送り、式典に備えてきたというATSUSHIは、感極まり、目を潤ませながら歌った。ソロパートが盛り込まれた激しいダンスを舞ったパフォーマーたちも、時間をかけて綿密に練り上げた成果を十分に見せつけた。 http://www.daily.co.j
2023年の1月ころ、私はツイッター上で、水原紫苑の歌集『光儀(すがた)』(2015)には、天皇礼賛の短歌がある、と書いた。すると歌人の吉田隼人という人物からそんな事実はないと言われた(吉田は、当人=水原からの抗議を私が無視したと書いているが、ツイッターというのは見えないことがあり、それは気づかなかっただけである)。私は『光儀』をその時手元に置いていなかったので、水原は天皇制批判の短歌を書いている、とツイッターで記していた川野芽生にDMを送り、天皇賛美の短歌はありませんかと聞いたら、ありませんと答えられたので、いったん発言を取り消して謝罪した。 だが二日ほどして『光儀』を再入手して調べてみると、 ・当今(とうぎん)をリベラルといふ優しかる左のつばさ陽に溶けずゐよ ・天皇に就かれし数多とりわきて折口、三島、色ふかきかも(129p) ・雪の日の叛乱に近衛を率て討つとすめろぎ宣りしはとほからねど
猫猫先生⇒「方法」と「方法論」 - 猫を償うに猫をもってせよ 『新ゴー宣』で、天皇を本気で神だと信じていたのは、大東亜戦争時分に子供だった「小国民世代」だけだと書いてあった。これは興味深い指摘だ。同じように、明治43年までの日本人は、それほど天皇を崇拝すべき、畏怖すべき存在だとは思っていなかったのである。 これは私の父(大正生まれ最後)の世代に人には当たり前のことだった。普通に「天ちゃん」とか言っていた。普通に、「あ、そう」とかギャグ飛ばしていた。「なるたん憲法」なんていう言葉もそのころの名残かもしれない。さらに普通に大正天皇は民衆から変に思われていた。 このあたり、しかし嘆息したのは、「大東亜戦争時分に子供だった」吉本隆明かな。彼は学生時代、さすがに天皇を神と信じていたわけもないが、現人神というか理念には従っていた。山本七平との対話でもそのあたりがずれまくっていた。 山本七平にしてみれば
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