「人手が足りず目の前の仕事で手いっぱい。作業を検証する余裕なんてまったくなかった」。国土交通省が「建設工事受注動態統計」を書き換えていた問題が発覚した2021年12月中旬。省内外からの批判や問い合わせに実務担当者は、思わず本音を漏らした。集計はほぼ1人の職員が担っていた。対象月の実績を翌月20日までに回収する。調査票に誤りがないか目視で確認し、公表資料にまとめる作業の繰り返しだ。「一人親方で全
【フランクフルト=深尾幸生】商船三井は18日、同社が運航する自動車運搬船「フェリシティ・エース」が大西洋上で出火したと発表した。同船は独ポルシェなどの高級車を含む独フォルクスワーゲン(VW)グループの約4000台を運んでいた。乗組員は全員避難し、船は漂流している。この船はドイツ北部の港を出て、米国東海岸に向かう途中で16日に出火した。乗組員22人はポルトガルのアゾレス諸島に避難を完了した。ポル
円の総合的な実力が約50年ぶりの水準に低下した。国際決済銀行(BIS)が17日発表した1月の実質実効為替レート(2010年=100)は67.55と1972年以来の低水準となった。実質実効レートの低下は円安と物価低迷が相まって円の対外的な購買力が下がっていることを示す。原油など国際商品価格も高止まりしており、輸入物価の上昇を通して消費者の負担が増すマイナス面も目立ってきた。BISによると、1月の
医学教育史上、初めてであろう。医師養成課程をもつ大学の医学部入学試験の合格率が、2021年度は女性が男性を逆転した。全国の国公私立81大学の入試結果を集計した文部科学省によると、受験者総数に占める合格者総数の割合は男13.51%、女13.60%だった。女性のほうが合格率が低い大学の割合は、前年度の67%から44%に急落した。折しも入試シーズンの盛りである。東京医科大(新宿区)が文科官僚の子息の
2020年の前半、新型コロナウイルスの感染者が爆発的に増加していた米ニューヨーク市で、尊敬される救急医ローナ・ブリーン氏が自死した。49歳だった彼女は、ニューヨーク長老派アレン病院の医長を務めており、聡明で、精力的で、有能な人物と評価されていた。精神疾患の病歴はなかったが、新型コロナに感染したことで状況は一変した。ブリーン氏は同年3月18日に発症し、10日間の闘病を経て仕事に復帰した。しかし家
他人のパソコンを無断で使って暗号資産(仮想通貨)のマイニング(採掘)をするプログラムをウェブサイトに置いたとして、不正指令電磁的記録保管の罪に問われたウェブデザイナー、諸井聖也被告(34)の上告審判決が20日、最高裁であった。第1小法廷(山口厚裁判長)は「パソコンに与える影響はネット広告と大差なく、社会的に許容できる範囲内だ」として、逆転無罪を言い渡した。無罪が確定する。対象のプログラムは「C
感染力の強いオミクロン型の新型コロナウイルスが国内で急拡大し、社会機能の維持に支障が出る懸念が高まっている。1日4万人ペースの新規感染が続くと、試算では自宅待機などを求める濃厚接触者が月内に180万人を超える。保育園の休園で保護者が欠勤し、人手が足りなくなる職場が続出する恐れもある。官民で柔軟な対応への転換を急ぐ必要がある。全国の新規感染者数は19日に4万人を超えて過去最多となった。日本のコロ
世界標準時15日午前(日本時間同日午後)、トンガ諸島の海底火山「フンガトンガ・フンガハーパイ」で大規模な噴火が発生した。噴煙は上空1万6000メートルを超えた。専門家が「100年に1度の規模」と語る大噴火の衝撃波は地球の大気を走り、太平洋を波打たせた。海面から噴煙が姿を表したのは15日午前4時ごろ(世界標準時)で、その後2時間足らずで半径数百キロの規模まで拡大した。情報通信研究機構(NICT)
政府の基幹統計の7割にあたる34調査でオンライン集計が進んでいないことが分かった。アナログな紙の調査は非効率なだけでなく、書き換えなど統計不正の温床にもなる。経済政策の基盤となるデータの収集・公開が不透明なままではデジタル社会の成長競争に取り残されかねない。各省庁が2020年末時点で総務省に報告した内容を日本経済新聞が洗い出した。53の基幹統計のもとになる50調査を対象に調べた。オンライン回
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