イラストレーター&紙版画作家として活躍する坂本千明さん作のこの本は、飼い猫・楳(うめ)ちゃんとの出会いと別れを、楳ちゃんの目線からつづったものだ。楳ちゃんの“猫生”については坂本さんのブログでも詳しく説明されているが、彼女をモデルにした紙版画が2013年にある企画展用に出展され、これが2014年に私家本(いわゆる自費出版本)として1冊の本にまとめられた。長らく一般の書店には出回っていなかったこの作品だが第4刷まで版を重ね、これまでに約2000部が坂本さんの元を巣立っていったという。 本の内容に猫好きが深く共鳴 初版が出て以降、猫好きのクリエイターたちの間などでこんな感想が。 坂本千明さんの版画絵本(でいいのかな)『退屈をあげる』、初版を手にしたものの20年連れ添った先代猫を見送ったばかりの時で、泣けて泣けてしばらく最後まで到達できませんでした。でいま本をひらいても蘭丸が楳ちゃんに似てるので