長らく低迷にあえぐ日本経済が活路を見出すには、産業や研究のイノベーションが重要であることは論を俟たない。2022年6月7日に発表された政府の「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」においても、国を挙げての科学技術・イノベーションやスタートアップへの重点投資が掲げられている。そして、「創造的なイノベーションと経済成長は、人の力が最大限発揮されることによってもたらされる。」と、イノベーションの鍵が人にあることを謳っている。異論を挟む余地はないが、2005年創業時からこのテーマに向き合い続け、成長産業領域に人が向かわない労働市場の歪みこそが問題なのだと指摘するのが、スローガン株式会社代表取締役社長の伊藤豊氏だ。同社は、2005年に創業、少子高齢化・人口減少する日本社会において、マクロトレンドの影響を受けやすくアップサイドが限定的と考えられる伝統的大企業ではなく、成長ポテンシャルのあるベン