「日本企業は世界の“空気”を読むのが苦手だ」と指摘した、フライシュマン・ヒラード・ジャパンの田中愼一社長。つまりは「世界からどう見られているか」、評判をきちんと認識することが苦手なのである。では海外の目から見ると、どのように日本の「鈍感力」が映るのか。「評判管理」について長年研究を続けている米ダートマス大学タック経営大学院のポール・アルジェンティ教授に聞いた。 フライシュマン・ヒラード・ジャパンの田中愼一社長は、「日本企業は空気が読めず、(市場経済のルール外である)情報攪乱戦などの場外乱闘に弱い」と指摘しています。つまり、商品やサービスで優劣を争う戦いではなく、ライバル会社を含めたステークホルダーとの情報戦に弱いということです。アルジェンティ教授は、そうした見方を聞いて、どう感じますか。 アルジェンティ:非常に鋭い指摘ですね。私も同じように感じていますので、分かりやすい簡単な例をあげてお話