2016年からやっているので、これで5回目ということになります。みなさん、この年の境目をいかがお過ごしでしょうか。 日本という括りで、アンダーグラウンドシーンで生み出されてきた、50の作品をレビューするというこの企画。国や世代といった境界がどんどん無意味になりつつある今日、それでも目に見える範囲でどのような出来事が起こっているのか、あらためて取り上げてみることには、毎回発見があります。日々出会う作品と向き合い、シーンの中にある島宇宙のようなコミュニティに生まれた新しい感覚や、黙々と一人で紡がれた個性的な物語などを確認する、レビューというものは、そのための営みなのかもしれません。 さて、今年は言うまでもなく、コロナ禍によって大きな変化を被った年でした。多くのヴェニューがクラウドファンディングを立ち上げたり、レーベルはもちろんBandcampなどの企業も作品を作り出す人々を応援すべくさまざまな