昭和20年代に撮影された群馬県草津町の国立ハンセン病療養所「栗生楽泉園」全景写真のパネルが完成し、園内の重監房資料館で公開されている。かつて懲罰に使われた監禁施設「重監房」(特別病室)と居住地区の位置関係が分かり、当時の暮らしぶりの一端を知る貴重な資料になりそうだ。 設置されたパネルは縦1・2メートル、横3・6メートル。昨年、入所者自治会で発見された写真3枚をつなぎ合わせて合成し、一つのパネルにした。重監房をはじめ、一定期間しか存在しなかった建物も写っており、1950(昭和25)年前後に撮影されたと思われる。 3枚の写真のうち、重監房が写った写真は昨年5月、他の2枚は11月に発見され、3枚を横に並べると、それぞれの端の部分に撮影されたものが一致。同資料館は同一人物が同時期に撮影した写真と断定した。 後で見つかった2枚は、52年に作成された楽泉園開園20周年誌に掲載された写真と同じものだった
厚生労働省の全国在宅医療会議は25日に開いた会合で、日本医師会や病院団体、関係学会などが「病院と在宅医療との協働体制の構築」などについて認識を共有し、在宅医療の普及への取り組みを進める方向性を固めた。各団体が取り組みやその成果に関する評価を毎年1回程度、同会議に報告する見通しだ。【松村秀士】 同会議は、在宅医療の提供者と学術関係者らが連携して在宅医療を進めるための認識を共有する目的で2016年7月に設置された。これまでに、在宅医療に関する「医療連携モデル、普及啓発モデルの構築」「在宅医療に関するエビデンスの...
岐阜県が運営する「男女共同参画プラザ」(岐阜市薮田南5丁目)は20日から、県内で初めてとなるLGBT(性的少数者)の電話相談窓口を設ける。性的指向や性同一性障害などで悩みを抱える人の受け皿になることをめざす。 相談員は3人で、NPOなど民間団体でLGBTの相談経験がある職員を配置した。家族や友人、パートナーとの関係や、職場などでの不当な扱いについても相談を受け付ける。 県は昨年1月、「人権に関する県民意識調査」を実施。「性的指向が異なる人への人権問題を解決するために必要なこと」という設問に対し、回答では「教育・啓発広報活動の推進」「法的認知・保護」に次いで「人権相談所や電話相談所を充実する」が3番目に多く、18%だった。 県の担当者は「相談窓口の必要性を訴える意見が依然として高かった。1人で抱え込まないで気楽に何でも相談してほしい」と話している。窓口の開設は毎月第3金曜日の午後5~8時。専
福島原発被害訴訟原告の藤原理恵さん(仮名、47)が子ども2人を連れて3月24~25日、ドイツの2都市を訪れ、東日本大震災から7年間におよぶ苦難の生活について講演した。藤原さんは被ばくから子どもを守るため、福島県いわき市から東京に「自主避難」中で、同じく自主避難の2組の母子とともに、国連人権理事会出席のために渡欧した。フランスでも講演し、深刻な放射能汚染や健康被害などの「福島に帰れない理由」を訴えた。(ドイツ・アーヘン=川崎陽子) 「3.11から7年後の問題の実情を知ることができた」と感想を述べる国会議員のオリバー・クリシャー氏東日本大震災が起きた時、放射能被ばくによる健康被害の予備知識があった藤原さん一家は、福島第一原発の冷却がおかしくなるだろうと予測し、すぐに車で風上に逃げた。 原発事故後も、自宅のあるいわき市には政府からの避難指示は出なかったため、東京の避難所では、同じく福島から避難し
クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。 マイクリップ一覧へ 東京都は、従業員のがん治療と仕事の両立や、がん予防に積極的な企業24社の取組みをまとめた「企業でできるがん対策事例紹介集」を作成した。都が表彰した企業の取組みを紹介したもので、がん罹患者の就労継続に向けて、時差出勤やフレックスタイム、所定労働時間の短縮措置などのほか、有給休暇の積立制度を整備している企業が多い。 産業医や所属長、両立支援コーディネーターなどがチームとなる支援態勢を構築している伊藤忠商事㈱では、一人ひとりの状況に応じた両立支援プランを作成。長期特別傷病休暇や、勤務日を週3~4・5日の範囲で選べる「勤務日選択制度」、フレックスタイム、短時間勤務制度なども整備済みで、従業員向けの「がん・長期疾病との両立支援ハンドブック」を作成し、支援制度の周知
学習発表会で入所者らに落語を披露する河野茉莉花さん=高松市の大島青松園で2018年2月19日、岩崎邦宏撮影 高松市の離島・大島にある市立庵治第二小学校でただ一人の児童、河野茉莉花(こうの・まりか)さん(11)が16日に卒業する。大島には国立ハンセン病療養所「大島青松園」の入所者と園職員だけが暮らす。河野さんは両親が園職員で、島で生まれ育った。母校は休校となるが、河野さんは「大島は私の古里。これからもハンセン病のことを勉強したい」と話す。 大島には2月1日現在、園の入所者57人と職員ら数人が暮らす。河野さんは、介護士の両親と職員宿舎で生活している。未成年の島民は河野さんだけだ。
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