【モスクワ=寺口亮一】ロシア通信によると、エイズ予防対策連邦センターのワジム・ポクロフスキー所長は28日の記者会見で、ロシア全土でヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染者が毎日200人近く増えており、対策を講じなければ5年ごとに感染者が倍増すると警告した。 感染者の数は10月末現在約70万人で、5年前よりほぼ倍増。うち9万人以上が死亡した。麻薬使用者による注射針の使い回しが感染原因として指摘されている。 国連によるとHIVの新規感染者は世界的に減少傾向にあるが、ロシアでは拡大に歯止めがかかっていない実態が明らかになった。