6月5日、佐賀県の吉野ヶ里遺跡には全国からおよそ70人の報道陣がつめかけました。 午前10時。 重さ100キロ以上の石のふたを、重機を使ってゆっくりと持ち上げていきます。 ふたは、弥生時代後期の石でできた墓、石棺墓の一部です。 約1800年近くもの間、棺(ひつぎ)をかたく閉ざしてきました。 ふたの下はどうなっているのか、わずかなスペースに一斉にカメラが向けられました。 ただ、現れたのは大量の土砂でした。 出土したふた、4枚のうち3枚が持ち上げられましたが、いずれも土砂で埋まっていました。精巧につくられた石棺墓であっても、長い年月の間にわずかな隙間から土砂が入り込んでしまうことがあるということです。 しかし、新しい発見もありました。