目次に戻る 4.売り手の視点――売らぬ存ぜぬ 児童ポルノ法に関して「マイノリティ保護」やら「精神活動の自由」はたまた「民主主義を守る戦い」やらといった権利の問題として捉えることは今までも多くなされてきた。だが、権利や自由などといったものを標榜するのは耳障りはいいが、結局のところその本質は伝わりにくい。この観念的な議論は生活観を感じさせないし、とっつきづらい違う世界の出来事のように聞えてくる。例えば、これまで憲法が議論されても憲法の解釈が変わっても我々の生活は何一つ変わってこなかったからである。児ポ禁法が見なおされたらいったい生活にどのような影響を及ぼすのか、それは結局わからず仕舞いだ。 そろそろこの問題も現実的日常的な観点から考えてみたい。結局、逮捕だの弾圧だのファッショだの騒いだところでそれは煽動の域を越えないし、ほとんどの人には関係無いことでしかない。これはほとんどの反対運動に見