政策大学院の福井でございます。本日はお招きいただきまして、ありがとうございました。 私は現在、大学で行政法を担当しておりますが、元々は建設省の役人でした。例えば国土庁の土地局で地価調査、不動産鑑定評価に携わったり、本省の住宅局、都市局などで、建物の評価、大都市住宅対策のような仕事に携わったことがあります。そういう意味で、都市問題や土地問題には関心を持って実務・研究を続けてきていますが、必ずしも財政学、税法等の専門ではありませんので、その点はご容赦いただければと思います。 本日いただきました演題は「固定資産税の存在意義」ということですが、固定資産税とは、狭義の固定資産税に加えて、もう少し広く捉えて、土地に関連する税制、さらにそこから派生するもうちょっと大きな、所得税、消費税、資産税一般の問題との関連で、土地や建物の固定資産税を考えてみたいと思います。 まず、税の存在理由について、お話しします