(CNN) 昨年2月13日にマレーシアの空港で殺害された北朝鮮の金正男(キムジョンナム)氏は、その数日前に米国人と接触していたことが分かった。 クアラルンプールで開かれている実行犯の女2人の裁判で、捜査関係者が認めた。正男氏は2月9日にマレーシアのリゾート地、ランカウイ島のアパートで米国人に会っていたという。 朝日新聞が昨年5月に報じた記事に基づき、弁護側が質問した。同紙は正男氏が会った相手について、米情報当局とつながりがあるとみられるコリア系米国人と伝えていた。 しかしマレーシア国営ベルナマ通信によると、捜査関係者は法廷で、米国人の身元や工作員かどうかは確認されていないと述べた。 同紙によると、警察が正男氏のノートパソコンを調べたところ、最後に使われたのはランカウイ島での接触と同じ9日だったことや、この日にUSBメモリーが差し込まれていたことが分かったという。 裁判ではインドネシア人とベ
北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏がマレーシアで殺害された事件で、正男氏が殺害前に米情報機関とつながりがあると指摘される米国人と接触していたことが、マレーシアの捜査幹部らへの取材でわかった。捜査当局は、こうした行動が殺害の引き金の一つになった可能性があるとみている。 捜査幹部や正男氏の知人によると、正男氏は2月6日午後、家族が暮らすマカオから1人でマレーシアの首都クアラルンプールを訪れた。監視カメラの映像によると、荷物は黒いバッグ一つだった。 8日には周囲に行く先を告げぬまま、同国北部のリゾート地ランカウイ島に移動。ホテルの監視カメラ映像によると、9日にホテル内で男性と落ち合った。 捜査幹部によると、男性はバンコクを拠点にする中年のコリア系米国人。マレーシア捜査当局が米情報機関とつながりがあるとみて入国のたびに監視してきた人物で、正男氏と
仏パリのレピュブリック広場で、同市内で発生した連続襲撃事件の犠牲者を追悼するために置かれた花やメッセージ〔AFPBB News〕 国際政治では「文明の衝突」が最も目立つようになるだろうと故サミュエル・ハンチントンは予言した。1993年に最初に打ち出されたこの理論は熱烈な支持者を獲得してきたが、その中には好戦的なイスラム主義者も含まれている。パリで大量殺人の挙に出たテロリストらは、イスラムと西側諸国は避けられない死闘を繰り広げていると考える勢力の一派だ。 これとは対照的に、西側諸国の政治指導者たちはほぼ決まって、ハンチントンの分析を退けてきた。 米国のジョージ・W・ブッシュ前大統領でさえ、「文明の衝突など存在しない」と言い切った。 西側諸国の多文化社会――その大半で、イスラム教徒は大規模なマイノリティー(少数派)集団を形成している――における生活は、異なる信仰と文化は共存も協力もできないとい
控えめな態度のアシュトン・カーター米国防長官は5日、元大統領にちなんで命名された米空母への訪問を利用し、中国に対して極めて象徴的な警告を発した。 カーター長官は南シナ海を航行する米空母「セオドア・ルーズベルト」――愛称は「ビッグ・スティック」――のデッキに立ち、「この地域には中国に関する懸念がたくさんある」と語った。 「地域の多くの国が米国にやって来て、ここで我々が平和を保てるよう、一緒にもっと行動するよう要請している」。長官はこう述べ、南シナ海での「主に中国による極端な主張と軍事化」について警鐘を鳴らした。 長官が話していた時、セオドア・ルーズベルトはスプラトリー(南沙)諸島の南150~200カイリの場所にいた。中国が人工島を建設した、南シナ海の中で領有権が争われている海域だ。 世界的なパワーバランスを決定づける競争 空母訪問は、米国による10日間の利害の大きな軍事、外交活動の集大成だっ
11月4日、ASEAN拡大国防相会議では、南シナ海の言及をめぐり日米と中国が対立し、共同宣言の採択は見送られたが、その板挟みにあったのがホスト国であるマレーシアだ。写真は南シナ海スプラトリー諸島にある中国の人工島。5月代表撮影(2015年 ロイター) [クアラルンプール 4日 ロイター] - クアラルンプールで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大国防相会議では、南シナ海の言及をめぐり日米と中国が対立し、共同宣言の採択は見送られたが、その板挟みにあったのがホスト国であるマレーシアだ。 このことは、マレーシアと他の東南アジア諸国が中国と米国の間で、いかに難しい綱渡りを余儀なくされているかを物語っている。特に先週、米海軍の駆逐艦が南シナ海南沙(同スプラトリー)諸島に派遣され、中国が造成した人工島付近を航行してからはなおさらだ。
KUALA LUMPUR (Reuters) - Disagreement between the United States and China over how to address rival claims in the South China Sea marred a gathering of Southeast Asian defense officials on Wednesday, with a joint statement scrapped after ministers failed to agree on its wording. From L-R: Japan's Minister of Defence Gen Nakatani, Myanmar's Minister of Defence Lieutenant General Sein Win, Laos' Min
11月4日、マレーシア、東南アジア諸国連合の加盟国と日米中豪などによるASEAN拡大国防相会議が開催された。共同宣言が取りまとめられる予定だったが、南シナ海への言及をめぐり米中が対立し、宣言の採択は見送られることとなった。写真は中国が人工島を造成したスプラトリー諸島スビ礁の衛星写真。9月撮影。提供写真(2015年 ロイター/CSIS Asia Maritime Transparency Initiative/DigitalGlobe) [クアラルンプール 4日 ロイター] - マレーシアで4日、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国と日米中豪などによるASEAN拡大国防相会議が開催された。共同宣言が取りまとめられる予定だったが、南シナ海への言及をめぐり米中が対立し、宣言の採択は見送られることとなった。 議長国であるマレーシアの当局者は共同宣言見送りの理由は明らかにしていない。修正されたスケ
【クアラルンプール=吉村英輝】マレーシアで開かれている東南アジア諸国連合(ASEAN)と日米中などの計18カ国によるASEAN拡大国防相会議は4日、南シナ海問題をめぐって混乱。事務局は同日午後に予定していた共同宣言署名式の中止を発表した。米国高官はロイター通信に対し、共同宣言の採択自体が見送られることになったことを明らかにした。 会議筋によると、日本や米国は、中国による人工島造成などで「航行の自由」が脅かされる南シナ海問題を、共同宣言に盛り込むよう要求。これに中国が強く反発し、文案調整が失敗に終わった。 同通信はフィリピン高官の話として、議長国マレーシアが3日夜に参加国に示した文案には、草案になかった「南シナ海」が日米などの要求に応じて盛り込まれたと伝えた。中国や親中派の参加国がこれに反発。会議でも議論が紛糾し、南シナ海の緊張緩和に向けた取り組みで一致することができなかった。
マレーシアで開かれているASEAN=東南アジア諸国連合の拡大国防相会議で、南シナ海の問題を巡ってアメリカと中国が対立して共同宣言を採択できない異例の事態となり、この問題を巡る米中の溝の深さが強調される結果となりました。 会議では、南シナ海で中国が造成を進める人工島の周辺12海里の中を、アメリカ軍のイージス艦が航行したことを受けて、米中間の対立が深まるなか、ASEANとして一致して問題の解決に向けた対応を打ち出せるかが最大の焦点となりました。 ASEAN外交筋によりますと、ASEAN各国は、問題の平和的な解決に向けた法的拘束力を持つルール「行動規範」の策定を目指す方針を盛り込む方向で調整を進めていたということです。ところが、中国が南シナ海にかかわる一切の文言の削除を強く求め、これに対してアメリカなどが激しく反発した結果、文言の調整がつかず、初めて共同宣言を採択できない異例の事態となりました。
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