2016年の大統領選は、ヒラリー・クリントン氏圧勝の様相でスタートした。民主党選には説得力のあるライバルは出馬しておらず、共和党のドナルド・トランプ氏は、立候補表明以来党を混乱に陥れている。だがクリントン氏は、同氏自身が最悪の敵だということに対して、気の利いた言いわけを示そうと躍起になっている。同氏は、国務長官時代に個人のサーバーを使用しており、その調査に対処する同氏の態度は被害拡大のよい事例
2016年の大統領選は、ヒラリー・クリントン氏圧勝の様相でスタートした。民主党選には説得力のあるライバルは出馬しておらず、共和党のドナルド・トランプ氏は、立候補表明以来党を混乱に陥れている。だがクリントン氏は、同氏自身が最悪の敵だということに対して、気の利いた言いわけを示そうと躍起になっている。同氏は、国務長官時代に個人のサーバーを使用しており、その調査に対処する同氏の態度は被害拡大のよい事例
プエルトリコとギリシャの比較は大げさかもしれない。多額の債務を抱えた米自治領プエルトリコは米ドルを捨てると脅しているわけでもなければ、米国から離脱すると脅しているわけもない。次第に危うくなってきたギリシャのユーロ圏、欧州連合(EU)加盟とは対照的に、どちらのシナリオも考えられないことだ。 ギリシャとの類似点 だが、厄介な類似点がある。どんな尺度で見ても、プエルトリコの債務負担は持続不能だ。次回の10億5000万ドルの利払いのデフォルト(債務不履行)は、早ければ7月1日水曜日にも起きる。 さらに、プエルトリコには債務をリスケ(繰り延べ)する明確なメカニズムがない。米国の州ではないため、全米50州が利用できる連邦破産法9条(チャプター9)の措置を行使することができないのだ。 ギリシャとユーロ圏のように、プエルトリコは米国経済のごく小さなシェアしか占めていない。プエルトリコが抱える720億ドルの
来るべき米国の金利の転換点は、幾多の金利サイクルでも最も情報が発信されているものかもしれない。だが、考えを明確にしようとするジャネット・イエレン米連邦準備理事会(FRB)の懸命の努力にもかかわらず、米国経済の見通しは視界不良で曇ったままだ。 イエレン議長は先週、第1四半期の米国経済の成長急減速にもかかわらず、FRBは依然、今年中に――もしかしたら9月に――金利を引き上げる可能性が高いと述べた。 一連の厳しい冬など、何らかの理由で、毎年1~3月期は他の四半期のパフォーマンスを下回る傾向がある。大幅に下回ることも多い。 米国経済は2014年第1四半期に年率で2.9%縮小したが、結局、その後の3四半期に回復を遂げることになった。願わくば、今年第1四半期の0.2%という弱々しい成長も同じにようにミスリーディングだったという結果になればいいのだが。 当てにならない予想 だが、仮定をするのは賢明ではな
一方、ユーロ圏は景気不振にはまり込んでいると見られており、欧州中央銀行(ECB)がまさに量的緩和政策を発表しようとしていた。 ところが、ここへ来て、米国の成長の勢いが鈍る一方でユーロ圏のそれが回復している。 何が起きているのか。また、それはなぜなのか。そして、これは政策にとってどんな意味を持ち得るのだろうか。 今のところ、予想のコンセンサスに目立った変化はない。3月のコンセンサスはまだ、米国が2015年に3.1%、2016年に2.9%成長するというものだった。一方、ユーロ圏は今年の成長率がたった1.4%、2016年が1.7%にとどまると見られている。 欧米の相対的パフォーマンスに大きな変化 だが、ギャビン・デービス氏が指摘しているように、欧米の相対的なパフォーマンスに大きな変化が起きている。 同氏の推計では、米国の年率換算の成長率は現在、わずか2.0%で推移しており、1カ月前の2.5%、昨
3年近く前に米軍を撤退させたイラクに戻ることにしたバラク・オバマ米大統領の決断は、危険を伴うが、正しい。 スンニ派の過激派組織「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」の猛攻は、その過程でキリスト教徒やヤジド派といった無防備な少数派をとらえ、改宗するか、さもなくば死ぬかという最後通告を突きつけた。 イラク北部のクルド自治区はISISに制圧される恐れがある。人道的な大災害と戦略的な大惨事が同時に起きる現実的な危険がある。つまり、地中海に道がつながる中東地域の中心に新たなジハーディスタン(聖戦地域)が生まれる恐れだ。 ISISは勢力を拡大しており、食い止めなければならない。ISISの前進を止める手段を持つのは、米国だけだ。 宗派浄化に乗り出すジハード主義の脅威 米国は、ISISが8月初めにキリスト教徒が多数住む町とともにヤジド派の伝統的な居住地域だったシンジャールを制圧した後、モスル近郊の山岳
(2014年8月4日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 米企業2社が米商務省から「コンデンセート」――最低限の加工処理を行った超軽質原油の一種――を輸出する許可を得たことを明らかにしたことで、米国のエネルギー政策は今月初めにちょっとした節目を迎えた。 残念なことに、1970年代のアラブ諸国による原油禁輸措置を受けて導入された広範な原油輸出禁止措置はまだ有効だ。ホワイトハウスは直ちに、今回の輸出許可は例外的であることを明確にした。多少制約が少ないとはいえ、これと似た規制が米国のフラッキング(水圧破砕)ブームの産物である液化天然ガス(LNG)の輸出にも適用されている。 バラク・オバマ大統領率いる米政権は、環大西洋貿易投資協定(TTIP)にエネルギー条項を盛り込むことを求める欧州連合(EU)の要求を拒んでいる。 オバマ氏は考え直すべきだ。TTIPがその野心に近い目的を達成しようとするなら、エネル
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