30年余りにわたりアメリカとロシアの核戦力増強の歯止めとなってきた歴史的な条約、INF=中距離核ミサイルの全廃条約が日本時間の2日午後、失効します。米ロ両国は条約で禁じられてきたミサイルの開発を進める方針で、新たな軍拡競争への懸念が強まっています。 しかし、アメリカのトランプ政権はことし2月、ロシア側の違反を理由に条約の破棄を通告し、プーチン政権も義務の履行を停止するとしたことから、条約の規定によりアメリカ側の通告から半年が経過したアメリカ東部時間の2日、日本時間の2日午後、失効します。 失効について国連のグテーレス事務総長は1日、記者団に対し「世界は核戦争を抑止する重要な条約を失うことになる。 条約の失効で弾道ミサイルの脅威も増すことになる」と述べて、強い懸念を示しました。 条約の失効を受けてアメリカはこれまで禁じられてきた地上発射型の中距離ミサイルの開発を進める方針で、ロシアも海上発射